Eternal Love【木暮公延SS】
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「もしもし…安希?」
俺は少し緊張しながら、彼女に電話をかけた。
『公延?平日にどうしたの…?』
「あのさ、7月12日空いてるかな?」
『当たり前じゃん!公延の誕生日だからね!』
「ははっ…覚えててくれてるんだな!」
『大好きな彼氏の誕生日忘れる彼女なんて、いないでしょ!』
陽気な彼女の声に緊張がほぐれて、心が暖かくなる。
太陽みたいな彼女と、ずっと一緒にいたい…その思いが日に日に強くなっている。
「先輩にさ、ホテルのレストランのディナー券もらったから、その日に行かないか?」
『いいね!でも…ちょっと緊張するな…』
普段からジーパンにスニーカーなラフな格好ばかりで、おしゃれなカフェより大衆居酒屋の方がいいって言う彼女を誘うために、ちょっとだけ嘘をついたことに少し後ろめたい気持ちはあるけれど、自然に約束を取り付けることが出来てほっとした。
俺の誕生日当日、待ち合わせ場所に現れた安希は、見慣れないヒールとスカート、少し濃い目のメイクでおしゃれをしていた。
俺を見つけて、慣れないヒールで、躓きながら駆け寄ってくるその様に愛しさがこみ上げる。
「どうぞ」
俺が腕を差し出せば、とびきりの笑顔でオレの腕をとってくれる。
『公延、なんか今日はえらくかっこつけてない?』
俺のことは、すべてお見通しと言わんばかりの安希は、にやりと笑って尋ねた。
「たまにはいいだろ…」
だって、今日の俺は、めちゃくちゃ緊張している。
今日は…何としてもかっこいい俺でいたい。
慣れないヒールの安希を気遣いながら、ホテルへとエスコートした。
おいしいと料理を笑顔で食べる彼女とは反対に、俺は料理の味なんて、これっぽっちも分からなかった。
『改めて、お誕生日おめでとう!』
デザートが運ばれてくる前のタイミングで、彼女は俺にプレゼントをくれた。
俺の部屋で一緒に使いたいと、ちょっとひねりが効いた柄のペアマグカップ。
俺が好きそうな柄もよく分かってる彼女からのプレゼントに単純に喜んでばかりいられない俺は、大きく深呼吸をした。
「ありがと…実は、俺からも…」
『えっ?何…?』
驚く彼女に、俺の心臓ははち切れそうなくらいにドキドキしているが、何とかポケットから小箱を取り出した。
震える手で蓋を開けて、安希の前に差し出す。
「ずっとそばにいて欲しい。俺もずっと君のそばにいるから…」
そう言って、ダイヤが煌めく婚約指輪を安希の左手の薬指に嵌めた。
「俺と‥結婚してください」
彼女の驚いた嬉しそうな顔は、一生の宝物になりそうだ。
『もちろん!よろしくお願いします』
その言葉に、俺は一気に肩の力が抜けて、涙がジワリと浮かぶ。
「ははっ…本当に良かった…」
『こういうのは、私が泣くはずなのに…』
笑う彼女は、俺にハンカチを渡してくれ、嬉しそうに指輪を眺めた。
俺はメガネを外して、涙をぬぐい、運ばれてきたデザートを喜びを噛みしめるように味わう。
『これからもずっと、生まれ変わっても一緒に居ようね!』
「あぁ、もちろんさ!」
これから安希と歩む未来を思うとまた目頭が熱くなるのだった。
***
2021.7.12. Happy Birthday to Kogure-san
Inspired by 平/井 大 「Stand by me, Stand by you」
俺は少し緊張しながら、彼女に電話をかけた。
『公延?平日にどうしたの…?』
「あのさ、7月12日空いてるかな?」
『当たり前じゃん!公延の誕生日だからね!』
「ははっ…覚えててくれてるんだな!」
『大好きな彼氏の誕生日忘れる彼女なんて、いないでしょ!』
陽気な彼女の声に緊張がほぐれて、心が暖かくなる。
太陽みたいな彼女と、ずっと一緒にいたい…その思いが日に日に強くなっている。
「先輩にさ、ホテルのレストランのディナー券もらったから、その日に行かないか?」
『いいね!でも…ちょっと緊張するな…』
普段からジーパンにスニーカーなラフな格好ばかりで、おしゃれなカフェより大衆居酒屋の方がいいって言う彼女を誘うために、ちょっとだけ嘘をついたことに少し後ろめたい気持ちはあるけれど、自然に約束を取り付けることが出来てほっとした。
俺の誕生日当日、待ち合わせ場所に現れた安希は、見慣れないヒールとスカート、少し濃い目のメイクでおしゃれをしていた。
俺を見つけて、慣れないヒールで、躓きながら駆け寄ってくるその様に愛しさがこみ上げる。
「どうぞ」
俺が腕を差し出せば、とびきりの笑顔でオレの腕をとってくれる。
『公延、なんか今日はえらくかっこつけてない?』
俺のことは、すべてお見通しと言わんばかりの安希は、にやりと笑って尋ねた。
「たまにはいいだろ…」
だって、今日の俺は、めちゃくちゃ緊張している。
今日は…何としてもかっこいい俺でいたい。
慣れないヒールの安希を気遣いながら、ホテルへとエスコートした。
おいしいと料理を笑顔で食べる彼女とは反対に、俺は料理の味なんて、これっぽっちも分からなかった。
『改めて、お誕生日おめでとう!』
デザートが運ばれてくる前のタイミングで、彼女は俺にプレゼントをくれた。
俺の部屋で一緒に使いたいと、ちょっとひねりが効いた柄のペアマグカップ。
俺が好きそうな柄もよく分かってる彼女からのプレゼントに単純に喜んでばかりいられない俺は、大きく深呼吸をした。
「ありがと…実は、俺からも…」
『えっ?何…?』
驚く彼女に、俺の心臓ははち切れそうなくらいにドキドキしているが、何とかポケットから小箱を取り出した。
震える手で蓋を開けて、安希の前に差し出す。
「ずっとそばにいて欲しい。俺もずっと君のそばにいるから…」
そう言って、ダイヤが煌めく婚約指輪を安希の左手の薬指に嵌めた。
「俺と‥結婚してください」
彼女の驚いた嬉しそうな顔は、一生の宝物になりそうだ。
『もちろん!よろしくお願いします』
その言葉に、俺は一気に肩の力が抜けて、涙がジワリと浮かぶ。
「ははっ…本当に良かった…」
『こういうのは、私が泣くはずなのに…』
笑う彼女は、俺にハンカチを渡してくれ、嬉しそうに指輪を眺めた。
俺はメガネを外して、涙をぬぐい、運ばれてきたデザートを喜びを噛みしめるように味わう。
『これからもずっと、生まれ変わっても一緒に居ようね!』
「あぁ、もちろんさ!」
これから安希と歩む未来を思うとまた目頭が熱くなるのだった。
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2021.7.12. Happy Birthday to Kogure-san
Inspired by 平/井 大 「Stand by me, Stand by you」
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