恋は突然に…【堀田徳男】
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偶然、出会った男の子、堀田徳男くんに私は恋をした。
その出会いは、本当に突然で、恋に落ちるっていうのはこのことなんだって一番ビックリしているのは私だ。
塾帰りのファミレスで、勉強しながら、幸せの絶頂な友達の恋話を聞きながら過ごしていると、
「あれ?徳男くん!」
友達が声をかけた男の子が堀田徳男くんだ。
湘北の喧嘩番長ってことで、そこそこ知られた存在の彼のこと、もちろん何となくは知っていたけれど…
『友…もしかして、知り合い?』
「そう!徳男くんとは中学からの同級生なんだ!ほら、三井くんとも仲良しだし。徳男くん、こちら、お友達の葉月麗ちゃん」
「どうもっす。三っちゃんの応援の相談してたんだ」
『三っちゃんって、もしかして…三井寿のこと?』
私は思わず噴き出してしまった。こんな強面の男の子が、み…三っちゃんって…
笑いが止まらない私に怪訝な顔を向ける徳男くんに、
『ご…ごめんっ!まさか…ふふふっ…三井くんが、み…三っちゃんって…』
「変か…?」
『いや、仲良しなんだね!うん、三っちゃん!いい響き!私もそう呼ぶ!』
「葉月ちゃん…?」
『友の彼氏のこと、何か良い呼び方ないかな?って思ってたとこなんだ!さすがに私が寿くんって呼ぶの、悪いでしょ?』
三井寿…もとい三っちゃんとラブラブな如月友は、最近、寿くんって呼び始めたってさっき聞いたばかりだ。
「えっと…葉月さんも三っちゃんって…」
『いいでしょ?』
「も…もちろんっす!」
はにかんで笑う湘北の番長に、私の胸はキュンとした。
……もしかして、この気持ち…
私がドギマギしていると、友はそんな私の様子を機にかけることなく会話をつづけた。
「私たちは、受験勉強してたんだけど、徳男くんは何してるの?」
「俺は、ダチと三っちゃんの応援に持ってく旗の相談してんだ」
「『はた?』」
「ああ。三っちゃんの応援旗作って応援いってやりたくて…」
「三井くん、それ、絶対喜ぶと思う!私も作りたい!」
彼氏のことになると、こんなに嬉しそうな友のことちょっと羨ましいなって思う。
私も…彼氏、欲しいな…
そんなことを考えていると、ふと堀田徳男と目が合った。
…不良になんて興味ないって思ってたけど、徳男くん…古風でカッコいい…かも。
「…ねぇ?葉月ちゃん!」
『え?…何?』
「あのね…一緒に三井くんの応援旗、作らない?」
『そうだね!三っちゃんの応援旗、いいじゃん!でもさ…徳男くん達、作れるの?』
「ま…まぁ一応…」
そう言うと、徳男くんは、仲間のいる席まで案内してくれた。
すでに作り始めたところだったのか生地と裁縫道具なんかも並んでいる。
「『こんにちは!』」
徳男くんのお友達に挨拶をして、そのデザインを見せてもらえば、
【炎の男 三っちゃん】とでかでかと書かれている。
『ちょ……これ…ふふっ…ほ…炎の男って…』
私は思わず噴き出してしまった。
「葉月ちゃん…徳男くんの三井くんへの思いが詰まってると思うけど…」
友が困ったような顔をしてそう言えば、そんな気もするけれど…本当に優しい子だ。
「へ…変か…」
明らかに落ち込んだ顔の徳男くんに、また私の胸がキュンとなる。
不良にそんな顔させたいわけじゃない。
『ご…ごめん!すごく良いと思う!で、徳男くんって裁縫できるの?』
今度は、徳男くんのぱぁっと顔が明るくなって、
「こう見えてよ…裁縫とか得意なんだぜ」
くるくると変わる徳男くんの表情に、ヤバい…って思ったが最後、自分の中の徳男くんに対する気持ちを認めざる得なかった。
そんな私の気持ちなんて、知る由もない徳男くんは、裁縫道具から針を出して、赤い糸を通した。
運命の赤い糸…そんな言葉が頭に浮かぶほど私は徳男くんのこと…好きになっちゃった…かも…
徳男くんは、慣れた手つきで旗にステッチを入れ始めた。
「徳男くん、すごいね!」
友は、素直に感動していた。
「ま…まぁ…」
ちょっと顔を赤らめながらも、丁寧にすいすいとステッチを入れていく徳男くん。
男らしくて、手先が器用で…三っちゃんをかばったりするくらい仲間想いで…
好きにならない訳、ないよね…
「ねぇ、葉月ちゃん?どうしたの?」
『えっ!?ううん、なんでもない…徳男くん、私たちも何か手伝うことない?』
私の気持ちはまだ確定したわけじゃないし…という気持ちもあって、慌てて答えた。
「じゃ、じゃあ…縫うか?」
徳男くんからステッチの続きを渡された友は、徳男くんの隣に座って、縫い始めた。
「えっと…こんな感じだっけ?」
そう言って一針縫った友は、不安そうに徳男くんを見ている。
明らかに歪んでるのをみて徳男くんも困ったように…
「えっと…」
「ごめんね…裁縫苦手で…」
『友は、料理はうまいんだけどね…』
「…そういう葉月ちゃんは、家庭科系全般ダメじゃなかったっけ?」
『うう…そうだけど…』
友は一針縫った旗を徳男くんに返した。
「いや…でも…心のこもった一針が三っちゃんの応援になるっす!」
そう言って、今度は徳男くんが私に縫うようにと促したので、友と席を交代した。
でも…裁縫って…いい思い出、無いんだよな…
そう思いながらも、恐る恐る針を受け取った。
「葉月さん…ここから刺して…」
ちょっと…徳男くん…顔近いよ…
私は、ドキドキして、旗を縫うどころではなくなりそうだが、一生懸命教えてくれる徳男くんを無下にするわけにはいかず、言われた通りに針を刺した。
『出来た!』
徳男くんに言われた通りに一針縫うと、友より綺麗に縫えて嬉しくなってしまう。
「じゃ、もう一針…」
さっき徳男くんに教えてもらったように…
『痛っ!』
徳男くんにアドバイスされたようにやったつもりなのに、針で指を刺してしまう。
「だ…大丈夫か?」
心配そうに徳男くんが、私の手から針と旗を取り上げ、机に置くと、テーブルの上のペーパータオルで針で刺してしまった指を止血してくれる。
『ごめっ…あっ…ありがとう…』
徳男くんと手が触れあって、思わず私は赤面してしまうけれど、徳男くんは私を心配して、
「おめぇら、俺の鞄から、絆創膏出せ!」
「「うっす!」」
徳男くんのお友達が手際よく徳男くんの鞄から絆創膏を出して、徳男くんに手渡し、徳男くんは素早く私の指に絆創膏を巻いてくれた。
…それも、左手の薬指に。
偶然にも程があるってくらいの展開に私のドキドキが止まらない。
「徳男くん、ありがとう!」
私が怪我したっていうのに、友は妙に嬉しそうにしている。
『徳男くん…私たち、あんまり戦力にならなそうで…ごめんね』
「いや、気持ちだけでも嬉しいっす!」
『そうだ!炎の柄も旗に描いたら、いいんじゃない?』
「葉月ちゃんのそのアイデア、いいね!」
「すげえ良いっす!」
徳男くんの嬉しそうな顔に私も嬉しくなる。
「旗のこと、三井くんには内緒にしようよ!」
「うっす!」
『そうだね!炎の男を喜ばせてあげないとね!』
私たちは、三っちゃんの応援旗を三っちゃんに内緒で作ることを約束した。
その日から、三っちゃんにバレないよう旗づくりが始まった。
といっても、私と友は徳男くんが作っているのを受験勉強しながら見ていることが多かったけれど…
喧嘩番長と呼ばれるこの男が、ちまちまと器用に縫物をしている様子に毎回、キュンとしている。
知れば知るほど、私は、徳男くんに惹かれていくのを止められなかった。
その出会いは、本当に突然で、恋に落ちるっていうのはこのことなんだって一番ビックリしているのは私だ。
塾帰りのファミレスで、勉強しながら、幸せの絶頂な友達の恋話を聞きながら過ごしていると、
「あれ?徳男くん!」
友達が声をかけた男の子が堀田徳男くんだ。
湘北の喧嘩番長ってことで、そこそこ知られた存在の彼のこと、もちろん何となくは知っていたけれど…
『友…もしかして、知り合い?』
「そう!徳男くんとは中学からの同級生なんだ!ほら、三井くんとも仲良しだし。徳男くん、こちら、お友達の葉月麗ちゃん」
「どうもっす。三っちゃんの応援の相談してたんだ」
『三っちゃんって、もしかして…三井寿のこと?』
私は思わず噴き出してしまった。こんな強面の男の子が、み…三っちゃんって…
笑いが止まらない私に怪訝な顔を向ける徳男くんに、
『ご…ごめんっ!まさか…ふふふっ…三井くんが、み…三っちゃんって…』
「変か…?」
『いや、仲良しなんだね!うん、三っちゃん!いい響き!私もそう呼ぶ!』
「葉月ちゃん…?」
『友の彼氏のこと、何か良い呼び方ないかな?って思ってたとこなんだ!さすがに私が寿くんって呼ぶの、悪いでしょ?』
三井寿…もとい三っちゃんとラブラブな如月友は、最近、寿くんって呼び始めたってさっき聞いたばかりだ。
「えっと…葉月さんも三っちゃんって…」
『いいでしょ?』
「も…もちろんっす!」
はにかんで笑う湘北の番長に、私の胸はキュンとした。
……もしかして、この気持ち…
私がドギマギしていると、友はそんな私の様子を機にかけることなく会話をつづけた。
「私たちは、受験勉強してたんだけど、徳男くんは何してるの?」
「俺は、ダチと三っちゃんの応援に持ってく旗の相談してんだ」
「『はた?』」
「ああ。三っちゃんの応援旗作って応援いってやりたくて…」
「三井くん、それ、絶対喜ぶと思う!私も作りたい!」
彼氏のことになると、こんなに嬉しそうな友のことちょっと羨ましいなって思う。
私も…彼氏、欲しいな…
そんなことを考えていると、ふと堀田徳男と目が合った。
…不良になんて興味ないって思ってたけど、徳男くん…古風でカッコいい…かも。
「…ねぇ?葉月ちゃん!」
『え?…何?』
「あのね…一緒に三井くんの応援旗、作らない?」
『そうだね!三っちゃんの応援旗、いいじゃん!でもさ…徳男くん達、作れるの?』
「ま…まぁ一応…」
そう言うと、徳男くんは、仲間のいる席まで案内してくれた。
すでに作り始めたところだったのか生地と裁縫道具なんかも並んでいる。
「『こんにちは!』」
徳男くんのお友達に挨拶をして、そのデザインを見せてもらえば、
【炎の男 三っちゃん】とでかでかと書かれている。
『ちょ……これ…ふふっ…ほ…炎の男って…』
私は思わず噴き出してしまった。
「葉月ちゃん…徳男くんの三井くんへの思いが詰まってると思うけど…」
友が困ったような顔をしてそう言えば、そんな気もするけれど…本当に優しい子だ。
「へ…変か…」
明らかに落ち込んだ顔の徳男くんに、また私の胸がキュンとなる。
不良にそんな顔させたいわけじゃない。
『ご…ごめん!すごく良いと思う!で、徳男くんって裁縫できるの?』
今度は、徳男くんのぱぁっと顔が明るくなって、
「こう見えてよ…裁縫とか得意なんだぜ」
くるくると変わる徳男くんの表情に、ヤバい…って思ったが最後、自分の中の徳男くんに対する気持ちを認めざる得なかった。
そんな私の気持ちなんて、知る由もない徳男くんは、裁縫道具から針を出して、赤い糸を通した。
運命の赤い糸…そんな言葉が頭に浮かぶほど私は徳男くんのこと…好きになっちゃった…かも…
徳男くんは、慣れた手つきで旗にステッチを入れ始めた。
「徳男くん、すごいね!」
友は、素直に感動していた。
「ま…まぁ…」
ちょっと顔を赤らめながらも、丁寧にすいすいとステッチを入れていく徳男くん。
男らしくて、手先が器用で…三っちゃんをかばったりするくらい仲間想いで…
好きにならない訳、ないよね…
「ねぇ、葉月ちゃん?どうしたの?」
『えっ!?ううん、なんでもない…徳男くん、私たちも何か手伝うことない?』
私の気持ちはまだ確定したわけじゃないし…という気持ちもあって、慌てて答えた。
「じゃ、じゃあ…縫うか?」
徳男くんからステッチの続きを渡された友は、徳男くんの隣に座って、縫い始めた。
「えっと…こんな感じだっけ?」
そう言って一針縫った友は、不安そうに徳男くんを見ている。
明らかに歪んでるのをみて徳男くんも困ったように…
「えっと…」
「ごめんね…裁縫苦手で…」
『友は、料理はうまいんだけどね…』
「…そういう葉月ちゃんは、家庭科系全般ダメじゃなかったっけ?」
『うう…そうだけど…』
友は一針縫った旗を徳男くんに返した。
「いや…でも…心のこもった一針が三っちゃんの応援になるっす!」
そう言って、今度は徳男くんが私に縫うようにと促したので、友と席を交代した。
でも…裁縫って…いい思い出、無いんだよな…
そう思いながらも、恐る恐る針を受け取った。
「葉月さん…ここから刺して…」
ちょっと…徳男くん…顔近いよ…
私は、ドキドキして、旗を縫うどころではなくなりそうだが、一生懸命教えてくれる徳男くんを無下にするわけにはいかず、言われた通りに針を刺した。
『出来た!』
徳男くんに言われた通りに一針縫うと、友より綺麗に縫えて嬉しくなってしまう。
「じゃ、もう一針…」
さっき徳男くんに教えてもらったように…
『痛っ!』
徳男くんにアドバイスされたようにやったつもりなのに、針で指を刺してしまう。
「だ…大丈夫か?」
心配そうに徳男くんが、私の手から針と旗を取り上げ、机に置くと、テーブルの上のペーパータオルで針で刺してしまった指を止血してくれる。
『ごめっ…あっ…ありがとう…』
徳男くんと手が触れあって、思わず私は赤面してしまうけれど、徳男くんは私を心配して、
「おめぇら、俺の鞄から、絆創膏出せ!」
「「うっす!」」
徳男くんのお友達が手際よく徳男くんの鞄から絆創膏を出して、徳男くんに手渡し、徳男くんは素早く私の指に絆創膏を巻いてくれた。
…それも、左手の薬指に。
偶然にも程があるってくらいの展開に私のドキドキが止まらない。
「徳男くん、ありがとう!」
私が怪我したっていうのに、友は妙に嬉しそうにしている。
『徳男くん…私たち、あんまり戦力にならなそうで…ごめんね』
「いや、気持ちだけでも嬉しいっす!」
『そうだ!炎の柄も旗に描いたら、いいんじゃない?』
「葉月ちゃんのそのアイデア、いいね!」
「すげえ良いっす!」
徳男くんの嬉しそうな顔に私も嬉しくなる。
「旗のこと、三井くんには内緒にしようよ!」
「うっす!」
『そうだね!炎の男を喜ばせてあげないとね!』
私たちは、三っちゃんの応援旗を三っちゃんに内緒で作ることを約束した。
その日から、三っちゃんにバレないよう旗づくりが始まった。
といっても、私と友は徳男くんが作っているのを受験勉強しながら見ていることが多かったけれど…
喧嘩番長と呼ばれるこの男が、ちまちまと器用に縫物をしている様子に毎回、キュンとしている。
知れば知るほど、私は、徳男くんに惹かれていくのを止められなかった。
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