Savage Love【流川 楓】夢Ver.
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楓とは、幼馴染だ。
家が近いわけではないが、母親同士が仲が良く、家族ぐるみの付き合いをしていた。
両親は月に1回以上互いの家で飲み会をするのが恒例で、私たちはお酒を飲んで盛り上がる親たちをよそに、お腹が満たされれば互いの部屋でよく遊んだ。
その関係は、中学・高校に上がっても同じで、さすがに毎回着いていくわけではなかったが、両親たちの飲み会で会い、食事の後は互いの部屋で過ごした。
昔から、楓はそんなにおしゃべりではない方だったが、一緒に過ごすのを気まずいと思ったことはなく、たくさんの会話を交わさなくとも一緒に過ごす時間は心地よかった。
別に何か特別なことをする訳でもなく、一緒に宿題したり、マンガを読んだり、両親達のところからくすねてきたお菓子を食べたり…
楓は眠たくなったらすぐに寝てしまうから、自分の部屋の時はもちろん私の部屋の時もベッドの上に陣取り、『ねぇ、聞いてる?』と私が声をかけた時には、もう夢の中ってことがほとんどだったけど。
私の部屋で眠ってしまった楓を起こして連れて帰るのは、とてつもなく大変な事なので、いつも「寝るなよ!」と楓の父親に釘をさされていた。
それでも、結局寝てしまって、私の部屋で朝まで寝ていくことになるのがお決まりだった。
私は、すやすやと気持ちよさそうに眠る楓を見るのが好きだった。
そして、その寝顔が一番よく見えるところで、マンガを読んだり宿題をしたりしながら、時折、無遠慮に顔や髪をつんつんと触った。
楓の部屋ですごす時は、私は寝ている楓にそっとおやすみをして、電気を消して帰った。
そんなちょっとしたことで満足できる関係だった。
高校に入学して、会う機会はぐっと減った。
寂しさも感じたが、私も高校生活が充実していて忙しかった。
楓のことが好きだと自覚し始めたのは、他の男の子に告白されても、楓のことばかり浮かぶことに気付いたから。
もちろん、今までの関係を変える勇気なんて少しもなくて、まして告白して付き合うなんて恥ずかしいことは出来ないでいた。
楓は高校1年の時から全日本のメンバーに選ばれるし、流川親衛隊なるものまで出来るし、私のことなんか眼中になくて、ひたすらバスケに夢中だった。
正直、楓はアメリカの大学に行くものだと思っていた。
現に高校時代、数か月アメリカの高校に短期バスケ留学をしたくらいだ。
詳しい話を聞くと、日本のプロリーグチームに所属し、さらに大学バスケをして、経験値を上げないか?と熱心な勧誘を受けたことで、日本に残ることを決めたらしい。
楓が苦手とする言語、生活面の問題。
意外と繊細なところがある楓にとって、一人アメリカで生活しながら、バスケをすることが想像以上に大変なことだと感じたらしい。
そして、金銭面。
ある程度は奨学金で賄えるといっても、アメリカの学費も生活費もべらぼうに高い。
離れ離れになるんだと、沈む気持ちを抱えていた私は、また楓が近くにいることが嬉しかった。
卒業&合格祝いと称して、行われた両家合同の食事会。
その日は、私の家で行われた。
「楓とひなこ、付き合ってくれたら私たちこんなうれしいことないわよね!」
なんて、両親たちは勝手なことを言いだした。
いつもお酒が回ってからの定番の話題だったらしいが、たいてい私たちがいないところでの話だったため、両親たちがそんなことで盛り上がっているというのはこの日、初めて知った。
私は顔が真っ赤になって、その話はやめて欲しいとばかりに席を立って、いつものように私の部屋へと向かうと、楓も当然のようについてきた。
今は、一人になりたいのに…
そう思っても、長年の習慣であるから、断る理由がなかった。
部屋に入っても、顔が真っ赤なのは中々おさまってはくれない。
ふと楓を見ると、珍しく私の向かいに座っていた。
ちらりと楓を見ると、心なしか顔が赤いような…
私は、自分の気持ちを伝えるのは今しかないと思った。
「ひなこのことが好きだ」
『わたしは、楓のこと好き』
そう言ったのは同時だった。
『えっ?』「はぁ?」
少しの沈黙を挟んで、私たちはクスクスと笑いあった。
まさか同じ気持ちでいたなんて…
ひとしきり笑い終えると、私たちはぎこちないながらもキスをした。
「ひなこのいないアメリカに行くのは嫌だった」
楓は、そう伝えてくれた。
こうして、私たちのお付き合いが始まった。
東京に引っ越しても、楓はとにかくバスケに忙しそうだったけれど、私との時間も大切にしてくれた。
【そっちいく】
いつもそんなそっけないメールをくれ、練習終わりに私の部屋にやってきた。
外では、見せない柔らかな笑顔をくれる楓と過ごす時間は何よりも大切だ。
お互い初めて身体を繋げたのは、彼の大学デビュー戦の後。
気持ちいいという感覚より、痛みと楓とやっと一つになれたという興奮が混じる不思議な経験だった。
その後、何度も身体を重ねる度に、快感は強くなり、心が満たされ、楓への愛情が深まった。
普段から求められる訳ではなく、試合後だけ。
理由は何となく、聞かないでいた。
私から、誘って、デートをすることもあるが、映画に行けば座ったとたんに寝てしまうし、ちょっとしゃれたお店で食事をすれば薄暗い照明に、眠たそうになっている。
買い物も、一緒に付き合ってはくれるが、何であんな女がイケメンの隣にというような遠慮のない視線が突き刺さり、しんどい。
いつの間にか互いの家で過ごすことが多くなっていた。
誰にも見られない、邪魔されない二人だけの空間が、一番落ち着けた。
楓の試合も直接会場にはいかず、たまにネット中継を見る程度。
直接見に行けば、会場での楓の人気に気後れしてしまうし、やっぱり遠い世界の人なんだと強く感じてしまう。
それが嫌で、試合の日は自分の家で楓がやってくるのを待った。
家が近いわけではないが、母親同士が仲が良く、家族ぐるみの付き合いをしていた。
両親は月に1回以上互いの家で飲み会をするのが恒例で、私たちはお酒を飲んで盛り上がる親たちをよそに、お腹が満たされれば互いの部屋でよく遊んだ。
その関係は、中学・高校に上がっても同じで、さすがに毎回着いていくわけではなかったが、両親たちの飲み会で会い、食事の後は互いの部屋で過ごした。
昔から、楓はそんなにおしゃべりではない方だったが、一緒に過ごすのを気まずいと思ったことはなく、たくさんの会話を交わさなくとも一緒に過ごす時間は心地よかった。
別に何か特別なことをする訳でもなく、一緒に宿題したり、マンガを読んだり、両親達のところからくすねてきたお菓子を食べたり…
楓は眠たくなったらすぐに寝てしまうから、自分の部屋の時はもちろん私の部屋の時もベッドの上に陣取り、『ねぇ、聞いてる?』と私が声をかけた時には、もう夢の中ってことがほとんどだったけど。
私の部屋で眠ってしまった楓を起こして連れて帰るのは、とてつもなく大変な事なので、いつも「寝るなよ!」と楓の父親に釘をさされていた。
それでも、結局寝てしまって、私の部屋で朝まで寝ていくことになるのがお決まりだった。
私は、すやすやと気持ちよさそうに眠る楓を見るのが好きだった。
そして、その寝顔が一番よく見えるところで、マンガを読んだり宿題をしたりしながら、時折、無遠慮に顔や髪をつんつんと触った。
楓の部屋ですごす時は、私は寝ている楓にそっとおやすみをして、電気を消して帰った。
そんなちょっとしたことで満足できる関係だった。
高校に入学して、会う機会はぐっと減った。
寂しさも感じたが、私も高校生活が充実していて忙しかった。
楓のことが好きだと自覚し始めたのは、他の男の子に告白されても、楓のことばかり浮かぶことに気付いたから。
もちろん、今までの関係を変える勇気なんて少しもなくて、まして告白して付き合うなんて恥ずかしいことは出来ないでいた。
楓は高校1年の時から全日本のメンバーに選ばれるし、流川親衛隊なるものまで出来るし、私のことなんか眼中になくて、ひたすらバスケに夢中だった。
正直、楓はアメリカの大学に行くものだと思っていた。
現に高校時代、数か月アメリカの高校に短期バスケ留学をしたくらいだ。
詳しい話を聞くと、日本のプロリーグチームに所属し、さらに大学バスケをして、経験値を上げないか?と熱心な勧誘を受けたことで、日本に残ることを決めたらしい。
楓が苦手とする言語、生活面の問題。
意外と繊細なところがある楓にとって、一人アメリカで生活しながら、バスケをすることが想像以上に大変なことだと感じたらしい。
そして、金銭面。
ある程度は奨学金で賄えるといっても、アメリカの学費も生活費もべらぼうに高い。
離れ離れになるんだと、沈む気持ちを抱えていた私は、また楓が近くにいることが嬉しかった。
卒業&合格祝いと称して、行われた両家合同の食事会。
その日は、私の家で行われた。
「楓とひなこ、付き合ってくれたら私たちこんなうれしいことないわよね!」
なんて、両親たちは勝手なことを言いだした。
いつもお酒が回ってからの定番の話題だったらしいが、たいてい私たちがいないところでの話だったため、両親たちがそんなことで盛り上がっているというのはこの日、初めて知った。
私は顔が真っ赤になって、その話はやめて欲しいとばかりに席を立って、いつものように私の部屋へと向かうと、楓も当然のようについてきた。
今は、一人になりたいのに…
そう思っても、長年の習慣であるから、断る理由がなかった。
部屋に入っても、顔が真っ赤なのは中々おさまってはくれない。
ふと楓を見ると、珍しく私の向かいに座っていた。
ちらりと楓を見ると、心なしか顔が赤いような…
私は、自分の気持ちを伝えるのは今しかないと思った。
「ひなこのことが好きだ」
『わたしは、楓のこと好き』
そう言ったのは同時だった。
『えっ?』「はぁ?」
少しの沈黙を挟んで、私たちはクスクスと笑いあった。
まさか同じ気持ちでいたなんて…
ひとしきり笑い終えると、私たちはぎこちないながらもキスをした。
「ひなこのいないアメリカに行くのは嫌だった」
楓は、そう伝えてくれた。
こうして、私たちのお付き合いが始まった。
東京に引っ越しても、楓はとにかくバスケに忙しそうだったけれど、私との時間も大切にしてくれた。
【そっちいく】
いつもそんなそっけないメールをくれ、練習終わりに私の部屋にやってきた。
外では、見せない柔らかな笑顔をくれる楓と過ごす時間は何よりも大切だ。
お互い初めて身体を繋げたのは、彼の大学デビュー戦の後。
気持ちいいという感覚より、痛みと楓とやっと一つになれたという興奮が混じる不思議な経験だった。
その後、何度も身体を重ねる度に、快感は強くなり、心が満たされ、楓への愛情が深まった。
普段から求められる訳ではなく、試合後だけ。
理由は何となく、聞かないでいた。
私から、誘って、デートをすることもあるが、映画に行けば座ったとたんに寝てしまうし、ちょっとしゃれたお店で食事をすれば薄暗い照明に、眠たそうになっている。
買い物も、一緒に付き合ってはくれるが、何であんな女がイケメンの隣にというような遠慮のない視線が突き刺さり、しんどい。
いつの間にか互いの家で過ごすことが多くなっていた。
誰にも見られない、邪魔されない二人だけの空間が、一番落ち着けた。
楓の試合も直接会場にはいかず、たまにネット中継を見る程度。
直接見に行けば、会場での楓の人気に気後れしてしまうし、やっぱり遠い世界の人なんだと強く感じてしまう。
それが嫌で、試合の日は自分の家で楓がやってくるのを待った。