素直に言えない30題
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・あいつならくれてやる、俺様のお古だけどな【清田信長】
最低な彼氏だった……
浮気されたのは私なのに、振られたのも私。
かっこよく振ってやれればよかったのに、臆病な私は、それが出来なかった。
ダサいくらいに縋りついてしまったこと、後悔しかない。
付き合ってるときは、アイツが自分の人生の全部みたいな気がしていて、頭ん中お花畑で、自分のことより彼氏が最優先で……
別れてひとしきり泣いて、なんて男運が無いんだって嘆いて、ほんのちょっと回復してきたら、話を聞いて欲しいって思い浮かんだのが、ノブくん。
久しぶりに電話したら、すぐに来てくれるっていうから、喫茶店でノブくんに話を聞いてもらえることになった。
注文したクリームソーダに、嬉しそうな顔をしたとこなんかちょっとかわいい。
そんなノブくんは、上に乗ったバニラアイスを一口食べ、ジュースをズズっとすすってから、ため息をついた。
「あのさぁ、来た俺も俺だけど……失恋話を聞いてもらう相手が俺でいいの?」
『ゴメン。でも、一番最初に話聞いて欲しいって思ったのが、ノブくんだったんだよね。思い立ったら電話してて』
「ったく……付き合ってるときは、俺なんてお呼びじゃなかったくせに」
『それもゴメン。でも、今なら、ノブくんの良さ、分かるなぁ』
「さすがにそれはおちょくりすぎ」
私も同じく注文したクリームソーダのバニラアイスと緑のソーダが程よく混ざったところをスプーンで一すくいして食べる。
甘さが身体に染みわたって、ほんのちょっとだけ失恋の痛みがやわらいだ気がする。
『でも、ノブくんの顔見たら、なんかほっとした』
「ほっとしたって……」
クリームソーダをかき混ぜながら、ノブくんは眉をひそめた。
「まあ、俺を頼ってくれたのは嬉しいけどよ……」
小さくつぶやくように言って、ジュースをまた音を立ててすすった。
ちょうどその時、携帯が鳴った。
その通知画面を見て、背筋が凍る。
「どうした?」
『も、元カレ……』
「は?」
ノブくんは、ひったくるように私の携帯を奪うと、通話ボタンを押した。
「もしもし……は!?………ナマエに二度と関わんな………あんたなんかより幸せにするし、その自信はある!!……ふざけるな!ナマエは物じゃねぇよ!!!!」
相手が何言ってるか全く分からないけれど、店内に響きわたるような怒鳴り声で怒って電話を切った。
店内は空いている時間とはいえ、他のお客さんや店員さんの目もあって、ひやひやだ。
ノブくんはイライラしている様子で、ずずずっとクリームソーダを飲み干して、はぁーーっと壮大なため息をついた。
そして、やっとここがどこだったか思い出したようで、
「ヤベ、すいません…」
周りを見回して、目が合った店員さんにペコっと頭を下げた。
それを機に、張りつめていた空気が少し緩んで、元の通りゆったりした時間が流れ始めた。
でも、ノブくんが元カレの電話に出てくれてよかった。
『ありがとう』
私は頭を下げた。
「いや、こっちこそ、悪かったな。勝手に出たりして…」
ノブくんは手に握りしめていた携帯を私に返してくれた。
私はそのまま携帯の連絡帳から元カレを削除する。
「あんな最低なヤツ、別れて正解だぜ」
『うん……浮気して、開き直って私のこと振ってきたんだよね……』
「げ?そうなのかよ…「あいつならくれてやる、俺様のお古だけどな」なんていいやがったから、ムカついて最後切っちまったけど、もっとボロクソに言ってやればよかった」
『ううん、怒ってくれてうれしかった。あー、私、本当に男を見る目なかったんだって思うとバカだったって笑えてくるよ』
「まぁ、そうだけど……俺を呼んでくれたとこは、ちゃんと男を頼る目あるんじゃん…なんてな」
『はは、ありがとう。ノブくん優しい』
やっとどこか心の奥底にあった未練も断ち切ってすっきりできたきがする。
「で、俺のことどう?」
『どうって、今言った通り優しいって思うよ』
「じゃなくて、その…ツキアウとか」
急に片言っぽく話してきて、思わずふきだしてしまった。
『ツキアウって、恋人同士になりませんか?ってことだよね?』
「あ、当たり前だろ!」
『その気持ち、すごくうれしい。でも、私なんかでいいの?』
「なんかじゃなくて、ナマエがいいんだって!!ずっと、好きだったんだぜ!!!」
『ちょ、声が大きいって』
「悪ぃ…」
また声が大きくなってきたので慌てて止める。
同じ店員さんと目が合って、すいませんと頭を下げる。
目線を落とし、すっかりアイスの溶けたクリームソーダをぐるぐる混ぜて、気持ちを落ち着かせる。
『答えは…イエスかな』
私の小さな答えに飛び切りの笑顔を見せてくれるノブくんに、私まで嬉しくなるのだった。
***
2025.7.17
失恋したら、信長に励ましてもらいたいな~妄想。
最低な彼氏だった……
浮気されたのは私なのに、振られたのも私。
かっこよく振ってやれればよかったのに、臆病な私は、それが出来なかった。
ダサいくらいに縋りついてしまったこと、後悔しかない。
付き合ってるときは、アイツが自分の人生の全部みたいな気がしていて、頭ん中お花畑で、自分のことより彼氏が最優先で……
別れてひとしきり泣いて、なんて男運が無いんだって嘆いて、ほんのちょっと回復してきたら、話を聞いて欲しいって思い浮かんだのが、ノブくん。
久しぶりに電話したら、すぐに来てくれるっていうから、喫茶店でノブくんに話を聞いてもらえることになった。
注文したクリームソーダに、嬉しそうな顔をしたとこなんかちょっとかわいい。
そんなノブくんは、上に乗ったバニラアイスを一口食べ、ジュースをズズっとすすってから、ため息をついた。
「あのさぁ、来た俺も俺だけど……失恋話を聞いてもらう相手が俺でいいの?」
『ゴメン。でも、一番最初に話聞いて欲しいって思ったのが、ノブくんだったんだよね。思い立ったら電話してて』
「ったく……付き合ってるときは、俺なんてお呼びじゃなかったくせに」
『それもゴメン。でも、今なら、ノブくんの良さ、分かるなぁ』
「さすがにそれはおちょくりすぎ」
私も同じく注文したクリームソーダのバニラアイスと緑のソーダが程よく混ざったところをスプーンで一すくいして食べる。
甘さが身体に染みわたって、ほんのちょっとだけ失恋の痛みがやわらいだ気がする。
『でも、ノブくんの顔見たら、なんかほっとした』
「ほっとしたって……」
クリームソーダをかき混ぜながら、ノブくんは眉をひそめた。
「まあ、俺を頼ってくれたのは嬉しいけどよ……」
小さくつぶやくように言って、ジュースをまた音を立ててすすった。
ちょうどその時、携帯が鳴った。
その通知画面を見て、背筋が凍る。
「どうした?」
『も、元カレ……』
「は?」
ノブくんは、ひったくるように私の携帯を奪うと、通話ボタンを押した。
「もしもし……は!?………ナマエに二度と関わんな………あんたなんかより幸せにするし、その自信はある!!……ふざけるな!ナマエは物じゃねぇよ!!!!」
相手が何言ってるか全く分からないけれど、店内に響きわたるような怒鳴り声で怒って電話を切った。
店内は空いている時間とはいえ、他のお客さんや店員さんの目もあって、ひやひやだ。
ノブくんはイライラしている様子で、ずずずっとクリームソーダを飲み干して、はぁーーっと壮大なため息をついた。
そして、やっとここがどこだったか思い出したようで、
「ヤベ、すいません…」
周りを見回して、目が合った店員さんにペコっと頭を下げた。
それを機に、張りつめていた空気が少し緩んで、元の通りゆったりした時間が流れ始めた。
でも、ノブくんが元カレの電話に出てくれてよかった。
『ありがとう』
私は頭を下げた。
「いや、こっちこそ、悪かったな。勝手に出たりして…」
ノブくんは手に握りしめていた携帯を私に返してくれた。
私はそのまま携帯の連絡帳から元カレを削除する。
「あんな最低なヤツ、別れて正解だぜ」
『うん……浮気して、開き直って私のこと振ってきたんだよね……』
「げ?そうなのかよ…「あいつならくれてやる、俺様のお古だけどな」なんていいやがったから、ムカついて最後切っちまったけど、もっとボロクソに言ってやればよかった」
『ううん、怒ってくれてうれしかった。あー、私、本当に男を見る目なかったんだって思うとバカだったって笑えてくるよ』
「まぁ、そうだけど……俺を呼んでくれたとこは、ちゃんと男を頼る目あるんじゃん…なんてな」
『はは、ありがとう。ノブくん優しい』
やっとどこか心の奥底にあった未練も断ち切ってすっきりできたきがする。
「で、俺のことどう?」
『どうって、今言った通り優しいって思うよ』
「じゃなくて、その…ツキアウとか」
急に片言っぽく話してきて、思わずふきだしてしまった。
『ツキアウって、恋人同士になりませんか?ってことだよね?』
「あ、当たり前だろ!」
『その気持ち、すごくうれしい。でも、私なんかでいいの?』
「なんかじゃなくて、ナマエがいいんだって!!ずっと、好きだったんだぜ!!!」
『ちょ、声が大きいって』
「悪ぃ…」
また声が大きくなってきたので慌てて止める。
同じ店員さんと目が合って、すいませんと頭を下げる。
目線を落とし、すっかりアイスの溶けたクリームソーダをぐるぐる混ぜて、気持ちを落ち着かせる。
『答えは…イエスかな』
私の小さな答えに飛び切りの笑顔を見せてくれるノブくんに、私まで嬉しくなるのだった。
***
2025.7.17
失恋したら、信長に励ましてもらいたいな~妄想。
