森重寛同好会【森重寛】
欲を言えばバスケをしている森重寛が見たいしユニフォームの裾で汗を拭って腹チラらしているところが見たい同好会のものです。
【欲を言えば】という言葉をバスケ部である彼に使うのは変なのだが、あえて使わせて欲しい。
というのも、実際に森重寛の試合わおろかバスケをしているところをじっくり見たことがないのだ。
名朋工業高校バスケ部の森重寛の同好会というのは、私の頭の中だけの秘密結社だからだ。
あ……カッコいいこと言ってみたけれど、脳内で勝手に森重寛同好会を作り、一人で妄想活動しているだけです。
名朋工業に入学して数か月、工業高校のため女子が極端に少なく、キャーキャーと部活のイケメンエースを応援するなんて言う華の女子高校生生活とは縁がなさそうだ。
それに、そもそも2M近い巨体坊主の筋肉に一目惚れしましたと鼻息荒く語り合えるような友だちも出来ていない。
中学の親友には、『デカくて素晴らしい筋肉を持ってるクラスメイトがいた!坊主だけど、またそれがいい!!』「ははは!変わってなくて安心した」と軽く報告はしたけれど、別々の高校に通っているため、中々、私の萌え語りを聞いてもらうことも叶わない。
クラスメイトの森重寛を一方的に教室内で目で追いかけて、制服越しの筋肉を拝んだり、大きなお弁当を頬張っているところをこっそり眺めて、脳内で(今日も良い筋肉のためにいっぱい食べて、いっぱい寝てね)と母親か!と一人突っ込む謎の感情を心の中で爆発させることしか出来ない。
一目でいいからバスケしている姿を見たいと、帰りにバスケ部の体育館の横を通ってドア越しに中をちらっと横目で見ながら通り過ぎるのが精一杯だ。
遠目にでも分かるその巨体を眼球に焼き付けるほど見つめることは出来ないから、一瞬の姿とバッシュの音や掛け声を聞いて、脳内補完している。
いつかバスケをしているところを見たいし、あわよくばユニフォームからの腹チラが見られたら…というのが私の今一番の願い事である。
森重寛本人は、授業中はしょっちゅう居眠りしてるし、クラスの男子の名前を呼んでいるのも聞いたことないし、きっと私のことはクラスメイトとすら認識していないと思う。
今のところ恋愛したいという感情は持ち合わせていない(というかそんな畏れ多い感情は持つ訳にはいかない)から、彼との同じ教室にいるクラスメイト以下の距離感である方が、気楽に憧れて妄想に励めるからありがたい。
今日は、バスケ部の体育館の横を通って帰ろう。
あわよくば、その肉体を目の片隅に入れられたら…その楽しみがあるだけで眠くなりがちな午後の授業だって、頑張れる。
「森重、起きろよ~」と先生が森重寛に注意するそんな素敵なイベントも発生して、遠慮なく授業中に一番後ろの席の森重寛を見ることが出来たのはラッキーだ。
もしかしたら…体育館を横切る時に、偶然森重寛とぶつかって、「痛っ…」「大丈夫か?」なんてやり取りが出来るかもしれない…という妄想が私の脳内では繰り広げられている。
ホームルームが終わると、森重寛はのっそりと立ち上がって、鞄を持って教室を出ていく。
決して早い動きではないけれど、歩幅が大きいからか、いつも一番乗りで教室を出ていく。きっとバスケが大好きなんだろうな…と微笑ましく思っている。
バスケ部の練習が始まるタイミングで帰ろうとゆっくり帰り支度をしていると、
「ねぇねぇ、暇?たまには喫茶店でも行かない?」
『私!?』
「そう、たまにはいいじゃん?」
『そ、そうだね…』
うぅ……今日の体育館はお預けだ。女子の貴重な友だちはめちゃくちゃ大事だから、また明日にしようとこっそりため息をついた。
「ねぇ、森重くんってさ」
『も、森重…くん?』
「スゴイでかいじゃん?いつも寝てて得体が知れないけど、バスケめちゃくちゃ上手いらしいじゃん。イマイチ信じられないんだよね…だから、バスケしてるとこ見てみたくない?」
『あ、私もそれ、思ってた!』
何という偶然、神様のお恵み…!
「本当に?じゃあさ、体育館覗いていこー!」
『え?勝手にのぞいていいのかな?』
「ちょっとなら、いいんじゃない?」
そんな偶然から、友だちと二人、バスケの練習を見に行くことになった。心臓がバクバクでこの後の記憶は曖昧だ。
ただ、森重寛がユニフォームの裾で汗を拭って腹チラらしているところを見られたどころか、練習着を脱いで上半身裸になった彼の腹筋だけじゃなく大胸筋までハッキリ見えて、その後、ユニフォームに着替えたことは覚えている。
そのことを思い出すだけで、鼻血出そうになるのでまた別の機会に話させてください。
***
2022.2.22.
夢女子ツイートガチャ よりお題お借りしました。
「欲を言えばバスケをしているmrsgが見たいしユニフォームの裾で汗を拭って腹チラしているところが見たい同好会の者です」
【欲を言えば】という言葉をバスケ部である彼に使うのは変なのだが、あえて使わせて欲しい。
というのも、実際に森重寛の試合わおろかバスケをしているところをじっくり見たことがないのだ。
名朋工業高校バスケ部の森重寛の同好会というのは、私の頭の中だけの秘密結社だからだ。
あ……カッコいいこと言ってみたけれど、脳内で勝手に森重寛同好会を作り、一人で妄想活動しているだけです。
名朋工業に入学して数か月、工業高校のため女子が極端に少なく、キャーキャーと部活のイケメンエースを応援するなんて言う華の女子高校生生活とは縁がなさそうだ。
それに、そもそも2M近い巨体坊主の筋肉に一目惚れしましたと鼻息荒く語り合えるような友だちも出来ていない。
中学の親友には、『デカくて素晴らしい筋肉を持ってるクラスメイトがいた!坊主だけど、またそれがいい!!』「ははは!変わってなくて安心した」と軽く報告はしたけれど、別々の高校に通っているため、中々、私の萌え語りを聞いてもらうことも叶わない。
クラスメイトの森重寛を一方的に教室内で目で追いかけて、制服越しの筋肉を拝んだり、大きなお弁当を頬張っているところをこっそり眺めて、脳内で(今日も良い筋肉のためにいっぱい食べて、いっぱい寝てね)と母親か!と一人突っ込む謎の感情を心の中で爆発させることしか出来ない。
一目でいいからバスケしている姿を見たいと、帰りにバスケ部の体育館の横を通ってドア越しに中をちらっと横目で見ながら通り過ぎるのが精一杯だ。
遠目にでも分かるその巨体を眼球に焼き付けるほど見つめることは出来ないから、一瞬の姿とバッシュの音や掛け声を聞いて、脳内補完している。
いつかバスケをしているところを見たいし、あわよくばユニフォームからの腹チラが見られたら…というのが私の今一番の願い事である。
森重寛本人は、授業中はしょっちゅう居眠りしてるし、クラスの男子の名前を呼んでいるのも聞いたことないし、きっと私のことはクラスメイトとすら認識していないと思う。
今のところ恋愛したいという感情は持ち合わせていない(というかそんな畏れ多い感情は持つ訳にはいかない)から、彼との同じ教室にいるクラスメイト以下の距離感である方が、気楽に憧れて妄想に励めるからありがたい。
今日は、バスケ部の体育館の横を通って帰ろう。
あわよくば、その肉体を目の片隅に入れられたら…その楽しみがあるだけで眠くなりがちな午後の授業だって、頑張れる。
「森重、起きろよ~」と先生が森重寛に注意するそんな素敵なイベントも発生して、遠慮なく授業中に一番後ろの席の森重寛を見ることが出来たのはラッキーだ。
もしかしたら…体育館を横切る時に、偶然森重寛とぶつかって、「痛っ…」「大丈夫か?」なんてやり取りが出来るかもしれない…という妄想が私の脳内では繰り広げられている。
ホームルームが終わると、森重寛はのっそりと立ち上がって、鞄を持って教室を出ていく。
決して早い動きではないけれど、歩幅が大きいからか、いつも一番乗りで教室を出ていく。きっとバスケが大好きなんだろうな…と微笑ましく思っている。
バスケ部の練習が始まるタイミングで帰ろうとゆっくり帰り支度をしていると、
「ねぇねぇ、暇?たまには喫茶店でも行かない?」
『私!?』
「そう、たまにはいいじゃん?」
『そ、そうだね…』
うぅ……今日の体育館はお預けだ。女子の貴重な友だちはめちゃくちゃ大事だから、また明日にしようとこっそりため息をついた。
「ねぇ、森重くんってさ」
『も、森重…くん?』
「スゴイでかいじゃん?いつも寝てて得体が知れないけど、バスケめちゃくちゃ上手いらしいじゃん。イマイチ信じられないんだよね…だから、バスケしてるとこ見てみたくない?」
『あ、私もそれ、思ってた!』
何という偶然、神様のお恵み…!
「本当に?じゃあさ、体育館覗いていこー!」
『え?勝手にのぞいていいのかな?』
「ちょっとなら、いいんじゃない?」
そんな偶然から、友だちと二人、バスケの練習を見に行くことになった。心臓がバクバクでこの後の記憶は曖昧だ。
ただ、森重寛がユニフォームの裾で汗を拭って腹チラらしているところを見られたどころか、練習着を脱いで上半身裸になった彼の腹筋だけじゃなく大胸筋までハッキリ見えて、その後、ユニフォームに着替えたことは覚えている。
そのことを思い出すだけで、鼻血出そうになるのでまた別の機会に話させてください。
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2022.2.22.
夢女子ツイートガチャ よりお題お借りしました。
「欲を言えばバスケをしているmrsgが見たいしユニフォームの裾で汗を拭って腹チラしているところが見たい同好会の者です」
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