様々な世界に生きる者たちの日常や冒険の話
黎明イルシオン
軌跡を辿る少女と世界の話
幾多の文明の栄枯盛衰が繰り返されてきた魔法世界〝クラールハイト〟。旧文明の遺跡と理想郷の伝承が散在し、多くの魔術師はそれらの解明を指針とした。恩師より太古の遺物である星導書を託された少女が、旅路の傍らで多様な生きた証を知る話。
幻想アウローラ
夢現に生きる迷子たちの話
住民にとっては
現であり異邦人にとっては夢である夢幻世界〝レヴェリー〟。夢を通じて迷い込んだ旅人は
夢魅師の導きによって
想いを昇華し、その目を覚ます。想いが生命の根源たる世界で、夢路の終点を探す話。
鏡花月葬 ✧ きょうかげっそう
えにしが織り成す運命の話
核たる空間を支柱に無数に連なる異界から成る神妖世界〝ネフリティス〟。交錯する縁道によって繋がった異界は時に恩恵と災厄を
齎した。混沌に陥った世界で唯一の安全圏は、境界の守り人たる
境縁師が守護する区域。人外に排他的な人間の街で、境縁師となった鬼の少女の話。
円環ゲイザー
魔女が遺した歯車の話
生命力を循環する星脈が破綻した械魔世界〝ロウェルベルク〟。荒廃する世に現れた
魄操師は人々を率いて各地に要塞都市を築き、星脈の観測・修復を指標とした。ある流浪の少年は魄操師の少女に拾われたことで、その謎に包まれた界隈に巻き込まれていく。
煌響夜想曲 ✧ グレイスノクターン
群青が紡ぐ旋律の話
壮大な海と空に浮島が遊泳する群青世界〝オルトレマーレ〟。人魚を最古の人種とする故か魔術には心と音が付随し、それらを自在に奏でる者を
煌響師と呼んだ。訳あって煌響師を憎んでいた少年は、今代の
星空の写し人と出会ったことで目に映る世界を一変させる。
蒼桜ノ縁綺譚 ✧ あおざくらのゆかりきたん
土地神を廻るゆかりの話
科学の発展に伴い心霊主義が廃れていく現代のある田舎、日本唯一の蒼桜が咲く土地。人々の安寧の影でひっそりと
八百万の神が根差す場所。数奇な縁に手繰られた者たちの日常の傍らには、時折奇妙で不思議で郷愁を誘う、そんな出会いと別れがある。