あらすじと世界観
何処かの次元に存在する世界、そこにはガラルと呼ばれる大陸が存在している。
その大陸は『災厄』と呼ばれる存在により、滅亡の危機に瀕していた。
強大な存在を前に成す術もなく、ただただ絶望に打ちひしがれる人々。
そんな人々の前に、ある時、天に住まう女神が舞い降りた。
そして女神は人々に対し『災厄』に抗うための武具を授けたのである。
――小国ながら優秀な剣士を輩出してきた『エペイスト』には『名もなき剣』。
――大陸図一の国土を有する自然豊かな『シルト』には『名もなき盾』。
女神が人々に授けた武具の中で最も強力なものを賜った、二つの国の王。
彼らはガラルに住む人々を率いて『災厄』に立ち向かった。
そして、何日にも渡る激しい戦いの果てに彼らは『災厄』を討伐したのであった。
それから、気が遠くなる程の年月が経った頃――
様々な苦難を乗り越え、ようやく平和な時代が訪れたガラル。
だが、その平和は突如として終わりを迎えることとなった。
エペイストに古くから伝わるという禁忌の剣、通称『魔剣ダインスレイブ』。
手にした者は圧倒的な力を得るが、代償として魔剣の意思に憑りつかれる――
その危険性から恐れられていた魔剣の封印が解かれ、持ち去られたのだ。
他ならぬ、エペイストの王子の手によって。
――アルトリウス=ブラウ=エペイスト。
誰からも慕われ、次期国王に相応しい人物と言われていた王子が起こした突然の暴挙。
それは、数多の人の思惑と数多の国を巻き込み、次第に大きな事件へと発展していく。
一振りの魔剣に纏わる事件の果てに、人々は何を思い、どんな『真実』に辿り着くのか。
この物語は、魔剣の消滅を望む仮面の剣士と、主君の無実を信じる騎士、
そして、全ての『真実』を知る女性。
この三人が織りなす、エセ中世ファンタジー。
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