女性時(ノーマル)の名前と、男装時の名前を入力してお楽しみください。
3章 星を継ぐ希求
!!必読!!夢小説名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
食堂に漂う出汁の香りと、パネルが放つ青白い光が混ざり合う奇妙な空間。
家入硝子がふと思い出したようにナマエへ視線を向けた。彼女の手元には、いつものように火のついていない煙草が弄ばれている。
硝子「ナマエ? そういやあんた、荷物とか諸々、必要なもん取りに行くって言ってたけど。……手ぶらじゃない。結局、持ってこれたの?」
硝子の問いに、ナマエは少し照れくさそうに微笑みながら、自身の左腕に触れた。
ナマエ「はい! お家ごと回収して来れました。……それで夜蛾さん、もしよろしければこの敷地内か、あるいは敷地外の目立たない場所に、私の家を置かせていただきたいと思っているのですが。……場所、ありますか?置いても外部からは見えないようにもできます。」
夜蛾「……家ごと、だと?」
夜蛾正道は、組んでいた腕を解き、怪訝そうに眉を寄せた。
夜蛾「高専の敷地内に置く分には構わんが。……空いている部屋を使えば済む話ではないのか。それに、外部からは見えないとはどういう事だ?」
ナマエ「ありがとうございます。実は僕の家自体に、次元をわずかにズラす魔法がかかっていまして。意図を持って家の正確な座標に立たない限りは、物理的に見ることも触れることもできない仕様になっているんです。ですから、景観を壊す心配もありませんし、誰の邪魔にもなりません。……お部屋の提案はありがたいのですが、専用の機器がありますゆえ、僕は自分の家でないと活動ができないのです。」
ナマエが事も無げに語る「次元の操作」という言葉に、術師たちは顔を見合わせた。特に空間の扱いに長けた五条悟は、待ってましたと言わんばかりに身を乗り出す。
五条「そそ! 凄かったよ夜蛾、なぁんもないと思った場所に、突然地中海みたいな景色と未来的な建物が現れるんだからさ。……でもナマエ、わざわざ外に置くの不便じゃない? 僕の部屋、結構広いし……仕事以外はさ、一緒に住む?」
夏油「……悟、下心が透けて見えているよ。ナマエ、私の部屋の近辺なら空き地も多いし、警護もしやすい。そこに置くのが最良だと思わないかい?」
五条と夏油の「勧誘」という名の領土争いが再燃しかけたその時、椅子の背もたれにふんぞり返っていた甚爾が、鼻で笑って割って入った。
甚爾「お前ら、隙あらば近付こうとすんな。あの家は実質俺のモンでもあるんだ。……な? 場所は俺が決めてやるよ。ナマエ」
甚爾はニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべ、ナマエの腰に腕を回そうとする。その発言に真っ先に噛み付いたのは、二年生の禪院真希だった。
真希「あン? また始まった。……ってか、さっきから聞いてりゃあ、あのクズのモンでもあるって何だよ。どういう事だ?」
甚爾「あぁ? そのまんまの意味だよ。ナマエは俺の『妻』になったんだよ。ナマエのものは俺のもの。……家自体のシステムにも、俺は正式な主(あるじ)として認められてんだ。なぁ、息子?」
パンダ「何言ってんだ? とうとう脳みそまで筋肉になったか? 妻ったって……恵はどうなるんだよ。」
パンダが呆れたように毛深い手を広げる中、事情を先に聞かされていた一年生の三人と、五条、夏油は顔を見合わせて苦笑いを浮かべている。
一方で、何が何だか分からない夜蛾、硝子、あるいは二年生たちは、あまりに突飛な甚爾の言葉に「冗談だろう」と言いたげな視線を投げた。
甚爾「冗談に見えるかよ? 正真正銘、銀河公認だぜ」
ナマエ「……先ほど、一年生の皆さんには説明させていただいたのですが。……夜蛾さん、実は僕の管理AIであるソフィアが、甚爾さんの生物学的特性が私の任務……地脈の浄化に非常に役立つと判断し、地球の法律ではなく、僕の所属する銀河ネットワーク上に彼を『正式なパートナー』として登録してしまったのです」
ナマエは申し訳なさそうに眉を下げ、深々と夜蛾に向かって頭を下げた。
ナマエ「勝手な事をしてしまい、本当に申し訳ございません。僕の世界の理が、こちらの常識を無視する形で彼を選んでしまったようです。……ですので、彼が言う通り、システム上では彼も僕の家の正当な主権者となってしまいました」
夜蛾「……銀河、だと。……スケールが大きすぎて、頭痛がしてきたな」
夜蛾はこめかみを押さえ、家入硝子は「ははっ、マジか」と乾いた笑い声を漏らした。
真希「ちょっと待てよ! 異世界の魔法だか何だか知らねえが、なんであんなゴミ屑が夫なんだよ! 選考基準がおかしいだろ!」
乙骨「……あ、あの。……それって、つまり……甚爾さんは、ナマエさんの世界の住人として認められたってことですか?」
乙骨憂太の素直な問いに、ナマエは頷く。
ナマエ「ええ。正式に魂の口座も開設されましたし、もう後戻りはできない状況です。……ですが甚爾さん、あんまり『俺のモン』とか言って、夜蛾さんたちを困らせないでください」
甚爾「ハッ! 事実を言って何が悪い。……おいソフィア、聞こえてんなら高専の北側に良さげなスペース確保しとけ」
空中に微かなグリッチノイズが走り、ソフィアの声が響く。
AIソフィア「了解しました。マスター甚爾。高専北側の座標、龍脈の安定性が高いポイントに後ほどご案内いたします。」
五条「……あーあ。ソフィアまで甚爾の味方かよ。僕の六眼をもってしても、銀河の婚姻届は書き換えられないわけ?」
夏油「……悟、落ち着きたまえ。……まずは、その『家』の中身をもう一度精査させてもらおう。……夫だというなら、それ相応の責任を彼に取ってもらわなければならないしね」
夏油の目は全く笑っておらず、その声は凍てつくような殺意を帯びていた。
ナマエ「……家については、落ち着いたら皆さんをご招待します。……まずはアクアラインの件、明日も話し合いの時間をいただければと思います。」
ナマエが強引に話を戻すと、食卓には再び不穏ながらもどこか奇妙な活気が戻ってきた。
甚爾は満足げにナマエの肩に手を伸ばし、五条と夏油は虎視眈々と「夫の座」の脆弱性を探るような視線を彼に浴びせている。
高専の敷地内に、物理法則を無視した「未来の家」が建つ。それは、これからの激戦と、さらに混沌を極める共同生活の幕開けを象徴していた。
next
7/7ページ