女性時(ノーマル)の名前と、男装時の名前を入力してお楽しみください。
3章 星を継ぐ希求
!!必読!!夢小説名前設定
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高専の正門。重厚な石造りの門を潜り、異界のグリッチノイズが消え去った後、そこには異様な光景が立ち現れた。
野性味溢れる筋肉を誇示する伏黒甚爾。
その腕の中には、中性的な法衣を纏った「青年」の姿をしたアオ(ナマエ)が、ぐったりと体を預けている。
夕暮れ時の校舎へ戻ろうとしていた一年生の三人は、その場で石像のように固まった。
虎杖「あ! 甚爾先生……と、ナマエさん!? ……って、あれ? 男装してる? ナマエさんどーしたんスか、具合悪いのか!?」
虎杖悠仁が真っ先に駆け寄り、心配そうに顔を覗き込む。その後ろから、釘崎野薔薇が訝しげに眉を寄せ、鋭い視線を甚爾に飛ばした。
釘崎「ちょっとナマエさん、顔色悪いわよ。ってか、何その格好。戦闘でも行ってたわけ?……それに、あの最強保護者二人はどうしたのよ。あんた達だけ先に帰ってくるなんて、五条先生たちが黙ってないでしょ」
恵「……五条先生たちは術式で出かけたはずじゃ?……術式より先に、車で出かけたはずのあんたたちがここに来るなんて、どういう理屈だ……?」
伏黒恵は、父である甚爾の不敵な笑みと、腕の中にいる「男」の姿をしたナマエの整合性が取れず、不気味なほどの違和感に眉間を揉んだ。
彼らの常識では、二人が最強たちより早く戻るなど不可能なはずだった。
アオ(ナマエ)「……緊急で僕の任務が入ってね。……そうか、男装のままだったようだ。あまりに急いでいたからね」
低く落ち着いた声が漏れる。アオはふっと息を吐き、魔力を操作して擬態を解除した。ノイズと共に青年アオの姿は霧散し、そこには見慣れた、けれど疲労の色が濃い銀髪の魔術師、ナマエが姿を現した。
ナマエ「悟さんと傑さんも、そう時間はかからず戻るはずよ。……甚爾さん、ありがとう。もうさすがに歩けるわ。下ろして」
ナマエは甚爾の首に回していた手を緩め、彼を見つめた。
しかし、甚爾は下ろすどころか、獲物をさらに強く抱き込むように力を込める。
その唇には、これ以上なく邪悪でニヒルな笑みが浮かんでいた。
甚爾「あん? ……ダメだ。医務室のベッドまで運んでやるよ。……俺の、大切な大切なぁ『妻』だからな」
ナマエ「……っ、またそんな事言って。……、甚爾さん。」
ナマエは呆れたように笑い、彼の胸を軽く叩いた。
だが、その場にいた一年生三人にとって、それは冗談では済まない核弾頭の投下だった。
恵「……親父。……今、なんて言った」
伏黒恵の声が、地を這うように低くなった。
彼の目は、目の前の実父がこれまでの人生で吐いてきたどんな嘘よりも、最悪の言葉を吐いていることに戦慄していた。
虎杖「……ひぇ? ……つ、つま……?」
釘崎「なになに、どういうことよ! 何それ、……伝説のヒーラー相手にいつの間にそんな話になってんのよ!」
甚爾は絶叫に近い三人の反応を最高の肴にするように、カカッと喉を鳴らして笑った。
彼はナマエの頬に唇を寄せ、息子である恵の目を真っ向から見据える。
甚爾「そのまんまの言葉だよ。ナマエは俺の『妻』だ。……おめでとう恵、ナマエはお前の新しいママになったぜ。……もっと喜べよ、息子」
……静寂。
一瞬の空白の後、高専の森を震わせるほどの大絶叫が、阿鼻叫喚となって爆発した。
釘崎「嘘でしょ! ありえないわよ! ナマエさん、正気なの!? こんなだらしないクソヒモ男の、どこがいいのよ!」
虎杖「ママ!? 恵のママってこと!? 複雑すぎて脳みそ爆発しそうなんスけど!」
恵「……ふざけるな。……死ね。今すぐ死ね、クソ親父……!!」
恵が今にも式神を喚び出しそうなほど激昂する中で、唯一、ナマエだけがポカンとした表情で、甚爾と恵を交互に見つめていた。
彼女の脳内で、ようやく一つのパズルが完成しようとしていた。
ナマエ「……え? ……あの子、甚爾さんの……こども……?」
甚爾「あぁ。言ってなかったか? 俺の愛息子だ。……顔、そっくりだろ?」
甚爾は勝ち誇ったように恵を指差す。
ナマエは、目の前の端正な顔立ちの少年と、自分を抱きかかえている野獣のような男を見比べ、その事実の重さに目眩を覚えた。
ナマエ「……息子さんが、いたのね。……っていうか、僕、この子の『ママ』になるの……?」
甚爾「そうだ。家族三人、水入らずの生活だぜ。……ククッ、これ以上の幸せはねぇな?」
恵「幸せなのはお前だけだ! ……ナマエさん、騙されないでください! こいつはただ、貴女の権限や資産を狙ってるだけの寄生虫なんです!」
虎杖「えーっと、とりあえず、五条先生が帰ってくる前に逃げた方がいいんじゃねぇか!? ……先生、たぶん高専ごと更地にするぞ!」
夕暮れの正門前は、混乱と怒号、そして甚爾の愉悦に満ちた笑い声が混ざり合い、カオスへと突き進んでいく。
ナマエは自分の運命が、想像を絶する家庭問題へと足を踏み入れてしまったことを悟り、遠い空を仰ぎ見た。
ナマエ(……二千年生きてきて、まさか高校生の息子ができるなんて。……ソフィ、これ、シミュレーションにあった?)
ソフィア「……マスター。予測の範疇外ですが、個体:恵の魂の情報は、甚爾と高い関係一致率を示しています。……良質な家族形成を推奨します」
ナマエ「あの……っ推奨しないで!」
背後から、車のブレーキ音が激しく響く。
最強の二人もまた、地獄の蓋を開けるべく、そこに到着しようとしていた。
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