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1章 幻を追って
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マロンモールの正面入り口に、夜を拒絶する「帳」が降りる。
重苦しい呪力が廃墟を包み込んだはずだったが、一歩足を踏み入れた五条たちは、想定外の事態に眉をひそめた。
五条「……ねえ、傑。これ、一級呪霊の仕事場に見える?」
夏油「いや……。不快な気配がまるでない。それどころか、この香りはなんだろうね。甘い花のような、あるいは雨上がりの森のような……」
五条「ふふっ。なんだか今日は、特別な日になりそうな予感がするよ」
五条はアイマスク越しに周囲を見渡し、軽口を叩きながらも、その視線は廃墟の深部を鋭く貫いている。一級呪霊の気配は微塵もなく、建物全体が異様なほどの静寂に包まれていた。
虎杖「なんか、ここ、気持ちいいな。呪力でピリピリするかと思ったのに」
釘崎「あんた、バカなの? 任務でしょ、気を引き締めなさいよ」
恵「……いや、おかしい。奥から青白い光が漏れている」
一行がモールの最奥、吹き抜けの広場に差し掛かった時、一番前を歩いていた虎杖が、息を呑んで足を止めた。
そこには、巨大な青白い魔法陣の中心で、膝を折り、祈りを捧げるように佇む一人の人物がいた。
白地に金の装飾が施された法衣が、魔法陣から溢れ出す純粋なエネルギーに吹かれ、生き物のように翻っている。
虎杖「……キレ〜……」
虎杖の無意識の呟きが、静寂を破った。
刹那、魔法陣が収束し、凄まじい光と共に消える。
白い法衣を纏った人影――エイが、肩越しにチラリとこちらを振り返った。
アメジストのように深く、美しい紫の瞳。
その視線が虎杖を射抜いた次の瞬間、エイは重力を無視したような動きで広場から飛び出した。
虎杖「おい! まてよ!」
虎杖が反射的に駆け出す。その瞳を好奇心で輝かせた五条と夏油が、唇を吊り上げた。
五条「アハッ、逃がさないよ? 傑、あれ絶対『人間』じゃないでしょ」
夏油「そうだね。あんな清浄な力、見たことがない。捕まえて話を詳しく聞く必要がありそうだ」
***
エイはモール内の迷路のような通路を、風のように駆け抜ける。
後ろからは、身体能力の化身のような虎杖の足音が迫っていた。
エイ(ナマエ)「(マズい、見つかった……! それにしても、あの一団、なんだ? 凄い圧を感じる……)」
僕は自身の気配を消すため、走る勢いそのままに「透明化魔法」を展開する。
僕の魔法は、この世界の「呪力」とは根本的な次元が異なる。物理的な姿だけでなく、音も、熱も、呪力の揺らぎさえも多次元の隙間に隠してしまう。
だが――。
五条「おっと、消えた? いやいや、まだ甘い香りがプンプンするよ!」
五条は空中に浮遊し、モールの吹き抜けから下層を見下ろしていた。
六眼をもってしても、透明化したエイの「姿」は見えない。しかし、浄化の余韻である【聖魔法】の残り香までは隠しきれていなかった。
五条「恵、右のショップを突き抜けてくるぞ! 傑、左の階段を封鎖!」
恵「了解! ――『脱兎』!!」
恵が影から無数の兎を呼び出し、通路を物理的に埋め尽くす。
エイは咄嗟に「テレポート」を使い、数メートル先の壁の裏側へ転移した。
エイ「(逃がしてくれないか……!)」
虎杖「あ! こっちから匂いがする! 野薔薇、そっちの棚の後ろ!」
釘崎「言われなくてもわかってるわよ! 逃げんじゃないわよ、この魔術師!」
釘崎が瓦礫を蹴飛ばしながら猛追する。
エイは体術としての遅延・錯覚を利用した技術で翻弄する。
釘崎の視界には、右へ逃げるエイの残像が映る。
釘崎「もらったぁ!」
釘崎が思い切りハンマーを振り下ろしたが、そこにあったのは古びたマネキンだけだった。
釘崎「はあぁ!? いないじゃない! どこよ!」
夏油「落ち着きなさい、釘崎。彼はそこだよ」
夏油が指差したのは、天井の配管を這うように移動する、目に見えない「空気の歪み」だった。
夏油「呪霊操術――逃げ道を塞いでおくれ」
夏油が呼び出した巨大な呪霊たちが、エイの進路を次々と遮断する。
エイは空中で身を翻し、魔法で物質の透過率を変え、壁をすり抜けるようにして隣の店舗へ逃げ込んだ。
***
追走劇は20分を超えた。
虎杖は全力疾走で肩を上下させ、釘崎は額に汗を浮かべている。
虎杖「はーっ、はーっ……あいつ、マジで何なんだよ! 捕まえられそうで捕まんねぇ!」
恵「……あんな変則的な動き、人間には不可能だ。空間を飛び越えているのか?」
甚爾「……おい、ガキ共。モタモタしてんじゃねぇよ。遊びじゃねえんだぞ」
それまで最後尾で退屈そうにしていた甚爾が、重い腰を上げた。
呪力を持たない彼は、六眼でも見えないエイの「存在」を、肌をなでる空気のわずかな振動だけで察知していた。
甚爾「そこだ」
甚爾がコンクリートの柱を蹴り、弾丸のような速さでエイの背後へ肉薄する。
エイの法衣の裾に、甚爾の指先が触れかけた。
エイ「っ……!!!」
エイは咄嗟に「時間差の錯覚」と「テレポート」を組み合わせ、甚爾の鼻先から掻き消える。
数メートル先に現れたエイは、荒い息を吐きながらも、すぐに次の回廊へ逃げ込んだ。
五条「あーあ、甚爾でも空振るか。面白い、本当に面白いよ!」
五条は空中で余裕を見せていたが、次第にその眉間にわずかな焦燥が混じり始める。
自分の六眼で捉えられない存在が、これほどまでに長く逃げおおせている。
五条「(ボクがここまで本気になって、指先一つ触れられない? 冗談じゃない)」
五条は瞬時に地上へ降り立つと、建物の構造を無視して最短距離でエイを追い詰め始めた。
夏油「悟、壊しすぎだよ。……でも、確かに少し焦るね。私の呪霊たちが翻弄されている」
二人は二手に分かれ、通路を完全に挟み撃ちにする作戦に出る。
五条「恵、虎杖、釘崎! 三人で下から追い上げろ。ボクと傑が上で逃げ道を潰す」
恵「……了解。釘崎、行くぞ」
釘崎「言われなくても! 絶対、あの綺麗な顔を拝んでやるんだから!」
***
逃走経路は、次第に狭いバックヤードへと追い込まれていく。
エイは行き止まりの壁に直面した。
エイ「(ここまでか……?)」
背後からは虎杖と恵の足音が、前方からは五条の圧倒的な圧が迫る。
だが、エイは壁に手を当て、分子構造を組み替えて一時的な抜け道を作り出した。
虎杖「あ! 消えた! 壁抜けたぞ!」
五条「……ははっ、マジかよ! そんなの反則だろ!」
五条は思わず声を荒らげ、壁を物理的に粉砕してエイを追う。
粉塵が舞い上がる中、エイは什器が乱立する倉庫内を縫うように走った。
「そっちだ!」
「逃がすかよ!」
声が四方八方から響く。
エイの指先が、出口のドアノブに触れる。だが、そのドアを反対側から夏油が開けた。
夏油「見つけたよ、魔術師さん。」
夏油の長い指が、エイの腕を掴もうと伸びる。
エイは身を捩り、夏油の脇をすり抜けた。その瞬間、夏油の指先がエイの法衣の金の刺繍をかすめる。
夏油「おっと……。随分と素早いね」
夏油の瞳に、獲物を追う捕食者のような熱が宿る。
五条「傑、抜かれたの? 珍しいね」
五条が背後から迫り、エイの背中に手を伸ばす。
エイは反射的に透明化を最大出力にするが、五条の指先が、透明化したエイの「存在」を確かに感じ取っていた。
五条「……捕まえ……た!」
五条の手がエイの肩を掴む寸前、エイは足元の床に魔法をかけ、床自体を液状化させて階下へ落下した。
五条「――っ! また逃げた!」
五条の顔から余裕が消え、代わりに剥き出しの執着が浮かび上がる。
全員が息を切らし、汗を流しながら、廃墟の中を狂ったように駆け回る。
虎杖「はーっ、はーっ……あいつ、絶対捕まえてやる……!」
恵「……ああ、このままじゃ終われない……」
全員がエイという不可思議な光に魅了され、その実体に触れたいという欲望に突き動かされていた。
捕まるか、逃げ切るか。
指先が触れそうで触れない、じれったいほどの距離。
エイ「(……しつこい。でも、こんなに必死に追いかけられるなんて、2000年生きてきて初めてだ……)」
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重苦しい呪力が廃墟を包み込んだはずだったが、一歩足を踏み入れた五条たちは、想定外の事態に眉をひそめた。
五条「……ねえ、傑。これ、一級呪霊の仕事場に見える?」
夏油「いや……。不快な気配がまるでない。それどころか、この香りはなんだろうね。甘い花のような、あるいは雨上がりの森のような……」
五条「ふふっ。なんだか今日は、特別な日になりそうな予感がするよ」
五条はアイマスク越しに周囲を見渡し、軽口を叩きながらも、その視線は廃墟の深部を鋭く貫いている。一級呪霊の気配は微塵もなく、建物全体が異様なほどの静寂に包まれていた。
虎杖「なんか、ここ、気持ちいいな。呪力でピリピリするかと思ったのに」
釘崎「あんた、バカなの? 任務でしょ、気を引き締めなさいよ」
恵「……いや、おかしい。奥から青白い光が漏れている」
一行がモールの最奥、吹き抜けの広場に差し掛かった時、一番前を歩いていた虎杖が、息を呑んで足を止めた。
そこには、巨大な青白い魔法陣の中心で、膝を折り、祈りを捧げるように佇む一人の人物がいた。
白地に金の装飾が施された法衣が、魔法陣から溢れ出す純粋なエネルギーに吹かれ、生き物のように翻っている。
虎杖「……キレ〜……」
虎杖の無意識の呟きが、静寂を破った。
刹那、魔法陣が収束し、凄まじい光と共に消える。
白い法衣を纏った人影――エイが、肩越しにチラリとこちらを振り返った。
アメジストのように深く、美しい紫の瞳。
その視線が虎杖を射抜いた次の瞬間、エイは重力を無視したような動きで広場から飛び出した。
虎杖「おい! まてよ!」
虎杖が反射的に駆け出す。その瞳を好奇心で輝かせた五条と夏油が、唇を吊り上げた。
五条「アハッ、逃がさないよ? 傑、あれ絶対『人間』じゃないでしょ」
夏油「そうだね。あんな清浄な力、見たことがない。捕まえて話を詳しく聞く必要がありそうだ」
***
エイはモール内の迷路のような通路を、風のように駆け抜ける。
後ろからは、身体能力の化身のような虎杖の足音が迫っていた。
エイ(ナマエ)「(マズい、見つかった……! それにしても、あの一団、なんだ? 凄い圧を感じる……)」
僕は自身の気配を消すため、走る勢いそのままに「透明化魔法」を展開する。
僕の魔法は、この世界の「呪力」とは根本的な次元が異なる。物理的な姿だけでなく、音も、熱も、呪力の揺らぎさえも多次元の隙間に隠してしまう。
だが――。
五条「おっと、消えた? いやいや、まだ甘い香りがプンプンするよ!」
五条は空中に浮遊し、モールの吹き抜けから下層を見下ろしていた。
六眼をもってしても、透明化したエイの「姿」は見えない。しかし、浄化の余韻である【聖魔法】の残り香までは隠しきれていなかった。
五条「恵、右のショップを突き抜けてくるぞ! 傑、左の階段を封鎖!」
恵「了解! ――『脱兎』!!」
恵が影から無数の兎を呼び出し、通路を物理的に埋め尽くす。
エイは咄嗟に「テレポート」を使い、数メートル先の壁の裏側へ転移した。
エイ「(逃がしてくれないか……!)」
虎杖「あ! こっちから匂いがする! 野薔薇、そっちの棚の後ろ!」
釘崎「言われなくてもわかってるわよ! 逃げんじゃないわよ、この魔術師!」
釘崎が瓦礫を蹴飛ばしながら猛追する。
エイは体術としての遅延・錯覚を利用した技術で翻弄する。
釘崎の視界には、右へ逃げるエイの残像が映る。
釘崎「もらったぁ!」
釘崎が思い切りハンマーを振り下ろしたが、そこにあったのは古びたマネキンだけだった。
釘崎「はあぁ!? いないじゃない! どこよ!」
夏油「落ち着きなさい、釘崎。彼はそこだよ」
夏油が指差したのは、天井の配管を這うように移動する、目に見えない「空気の歪み」だった。
夏油「呪霊操術――逃げ道を塞いでおくれ」
夏油が呼び出した巨大な呪霊たちが、エイの進路を次々と遮断する。
エイは空中で身を翻し、魔法で物質の透過率を変え、壁をすり抜けるようにして隣の店舗へ逃げ込んだ。
***
追走劇は20分を超えた。
虎杖は全力疾走で肩を上下させ、釘崎は額に汗を浮かべている。
虎杖「はーっ、はーっ……あいつ、マジで何なんだよ! 捕まえられそうで捕まんねぇ!」
恵「……あんな変則的な動き、人間には不可能だ。空間を飛び越えているのか?」
甚爾「……おい、ガキ共。モタモタしてんじゃねぇよ。遊びじゃねえんだぞ」
それまで最後尾で退屈そうにしていた甚爾が、重い腰を上げた。
呪力を持たない彼は、六眼でも見えないエイの「存在」を、肌をなでる空気のわずかな振動だけで察知していた。
甚爾「そこだ」
甚爾がコンクリートの柱を蹴り、弾丸のような速さでエイの背後へ肉薄する。
エイの法衣の裾に、甚爾の指先が触れかけた。
エイ「っ……!!!」
エイは咄嗟に「時間差の錯覚」と「テレポート」を組み合わせ、甚爾の鼻先から掻き消える。
数メートル先に現れたエイは、荒い息を吐きながらも、すぐに次の回廊へ逃げ込んだ。
五条「あーあ、甚爾でも空振るか。面白い、本当に面白いよ!」
五条は空中で余裕を見せていたが、次第にその眉間にわずかな焦燥が混じり始める。
自分の六眼で捉えられない存在が、これほどまでに長く逃げおおせている。
五条「(ボクがここまで本気になって、指先一つ触れられない? 冗談じゃない)」
五条は瞬時に地上へ降り立つと、建物の構造を無視して最短距離でエイを追い詰め始めた。
夏油「悟、壊しすぎだよ。……でも、確かに少し焦るね。私の呪霊たちが翻弄されている」
二人は二手に分かれ、通路を完全に挟み撃ちにする作戦に出る。
五条「恵、虎杖、釘崎! 三人で下から追い上げろ。ボクと傑が上で逃げ道を潰す」
恵「……了解。釘崎、行くぞ」
釘崎「言われなくても! 絶対、あの綺麗な顔を拝んでやるんだから!」
***
逃走経路は、次第に狭いバックヤードへと追い込まれていく。
エイは行き止まりの壁に直面した。
エイ「(ここまでか……?)」
背後からは虎杖と恵の足音が、前方からは五条の圧倒的な圧が迫る。
だが、エイは壁に手を当て、分子構造を組み替えて一時的な抜け道を作り出した。
虎杖「あ! 消えた! 壁抜けたぞ!」
五条「……ははっ、マジかよ! そんなの反則だろ!」
五条は思わず声を荒らげ、壁を物理的に粉砕してエイを追う。
粉塵が舞い上がる中、エイは什器が乱立する倉庫内を縫うように走った。
「そっちだ!」
「逃がすかよ!」
声が四方八方から響く。
エイの指先が、出口のドアノブに触れる。だが、そのドアを反対側から夏油が開けた。
夏油「見つけたよ、魔術師さん。」
夏油の長い指が、エイの腕を掴もうと伸びる。
エイは身を捩り、夏油の脇をすり抜けた。その瞬間、夏油の指先がエイの法衣の金の刺繍をかすめる。
夏油「おっと……。随分と素早いね」
夏油の瞳に、獲物を追う捕食者のような熱が宿る。
五条「傑、抜かれたの? 珍しいね」
五条が背後から迫り、エイの背中に手を伸ばす。
エイは反射的に透明化を最大出力にするが、五条の指先が、透明化したエイの「存在」を確かに感じ取っていた。
五条「……捕まえ……た!」
五条の手がエイの肩を掴む寸前、エイは足元の床に魔法をかけ、床自体を液状化させて階下へ落下した。
五条「――っ! また逃げた!」
五条の顔から余裕が消え、代わりに剥き出しの執着が浮かび上がる。
全員が息を切らし、汗を流しながら、廃墟の中を狂ったように駆け回る。
虎杖「はーっ、はーっ……あいつ、絶対捕まえてやる……!」
恵「……ああ、このままじゃ終われない……」
全員がエイという不可思議な光に魅了され、その実体に触れたいという欲望に突き動かされていた。
捕まるか、逃げ切るか。
指先が触れそうで触れない、じれったいほどの距離。
エイ「(……しつこい。でも、こんなに必死に追いかけられるなんて、2000年生きてきて初めてだ……)」
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