私の彼の厄除けは刺激的
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
京珂「いやー、新年だねー。お正月だねー、昴流君!」
昴流「そうだね」
京珂「お正月といえばやっぱり初詣! …なんだけど、私達には必要なさそうだね」
昴流「…どうして?」
京珂「だって、昴流君みたいな職業の人とそういうのに行くのおかしい感じがするし、それに…」
昴流「…?」
京珂「日本で一番凄い陰陽師が一緒にいてくれたら、百人力だもん! どんな神様よりご利益ありそうだし、絶対悪い霊なんか憑かないだろうし、安心だよ! ね? 昴流君もそう思うでしょ?」
昴流「………」
京珂「…あ、れ…? 昴流君…? どうしたの? 急に顔しかめて…」
昴流「…君は安心かも知れないけど、僕は心配だよ。…凄く」
京珂「え…?」
昴流「……君は誰にでもそうやって無防備に笑顔を見せるから、心配なんだよ。それが君の良さなのは分かってるけど…。だからこそ、不安になるんだ」
京珂「……? す、昴流、くん…?」
昴流「……。分かったよ。君がそう言うなら、ちゃんと『厄除け』してあげるから」
京珂「え? 本当? すごーい! 本職の人にお祓いしてもらえるなんて、私初めてだよ! 感激です!」
昴流「…そう。それなら良かった」
京珂「私あまり詳しくないんだけど、陰陽師の厄除けってやっぱり術とかかけるの?」
昴流「術、か…。確かに、僕にしか使えない『術』かも知れないね」
京珂「へえー…。やっぱり昴流君って凄いんだね。皇一門当主の特権、みたいなやつかな?」
昴流「そうだね。…君に悪いモノがつかないようにするのは、僕にしか出来ない役目だから」
京珂「わあ、すごいすごい! なんか頼もしいなあー。じゃあ、よろしくお願いしまーす」
昴流「…それじゃ、いくよ」
京珂「うん、どーぞどーぞ……って…? きゃあああああっ!!??」
昴流「…どうしたの?」
京珂「な、なんでいきなり私の首筋に吸いついてくるんですか!? 吸血鬼か何かですか!? てか吸血鬼設定は別の世界でもうなってるでしょ!? こっちの世界では普通に人間設定で良いと思うんですけど!?」
昴流「なんでも何も…厄除けだよ」
京珂「だ、だから! 厄除けするのに首筋に吸いつく必要ないでしょって! お祓いってもっとこう、かっこよく印とか結んで急急如律令! 的な…」
昴流「…それじゃ意味ないよ。そんなのより、こっちの『術』の方がずっと効果がありそうだから」
京珂「は…? ど、どういう意味…?」
昴流「『印』をつけるんだよ。君に悪いモノが、…悪い虫がつかないように。…君の首筋にね」
京珂「首筋に『印』って…。ま、まさか…!!」
昴流「…さ、続きを始めるよ」
京珂「…あ! わ、私急用思い出したっ! てな訳で、ここらでちょっとおいとましますね!」
昴流「どこに行くの?」
京珂「う、うぐっ…! そ、そんな強く腕掴まれたら、痛いよぉ…」
昴流「君が逃げようとするからだろ? …今更僕から逃げようとしたって、無駄だよ?」
京珂「う゛っ、ううぅ…っ」
昴流「僕と一緒にいれば悪いモノが憑かないって…安心だって言ってたのはどこの誰? 忘れたとは言わせないからね?」
京珂「あぅ、んぐ…。ううううう…っ。……ぐすっ」
昴流「……?」
京珂「うぐ…っ、えぐっ。す、昴流君が…私の事いじめる…。こんなの、私の知ってる昴流君じゃないよぅ…」
昴流「……!」
京珂「…ずず…っ。いくら私が陰陽師に詳しくない素人だからって、それに付け入るような真似しなくたって良いじゃない…。き、急にこんな事されたら、私だって、びっくりするよ…」
昴流「……。ごめん、京珂」
京珂「……ん…? うん…。分かってくれたなら良いんだ…。じゃあ私そろそろ時間だし、ご飯の支度するね。今日はお餅にしよっか?」
昴流「……駄目だ…ごめん。…我慢出来ない…!」
京珂「え。…え? ち、ちょっと! 昴流君ッ!?」
昴流「…泣きながら京珂の抵抗する顔…凄く可愛かった…。そんな顔見せられたら……もう、耐えられないよ…」
京珂「はあっ!? な、なんでそういう事になるの!?」
昴流「……っ。餅なんかより、今はこっちの方が良い。…食べ応えありそうだし」
京珂「や…っ。ち、ちょ…っ。昴流…くん…!」
昴流「……じっとしてて、京珂。今からたっぷり、『厄除け』してあげるから」
京珂「んぁ、…すば、る…く…っ! う…ん…。あ……っ…」
* * *
京珂「……」
昴流「どうしたの?」
京珂「うぅ…。昴流君の『厄除け』、色々刺激強すぎ…」
昴流「じゃなきゃ厄除けの意味ないよ。…むしろこれくらいでちょうど良い」
京珂「明日からまたしばらくタートルネックの服で隠し続ける生活が始まるのか…。はあ…」
昴流「どうしてそんなに憂鬱そうなの? …京珂だって、あんなに気持ち良さそうに…」
京珂「ストーップ!! それ以上言ったら18禁になるから絶対駄目ッ!! 今サイトに裏部屋コンテンツ作ろうかどうかすごく迷ってるんだから!」
昴流「…一体何の話?」
空汰「あっはっはっはっ! 日本一の陰陽師の厄除けの『お代』は、えらい高くついたっちゅー話やな! こりゃ新年早々愉快やなあ!」
昴流「…あ、有洙川君…!?」
京珂「い、いつからそこにッ!?」
1/1ページ