復活

「γ、何を歌ってるの?」

自分のボスであるアリアの問いに、γは口ずさむのを止めた。

「え?」
「何の歌?」
「いや、大した歌じゃ……」

ふふっとアリアは微笑む。

「分かった、あなたが作った曲なんでしょう、γ?」

その笑みに嘘をつくことが無意味だと、γは知っていた。

「当たりだよ、ボス」

と照れながら短く答えた。

「なんでやめちゃうのよ」
「他人に自分の作った曲を聴かせられる程じゃ……」
「いいから。ね?」

γは「負けた」と呟いてそっと歌い始めた。
低く、優しい歌声に、アリアは終始目を閉じて聴き入った。





「γ、それは何の歌ですか?」

ユニの問いにγは鼻歌を止めた。
同時にコンピュータの入力の手も止まる。

「ん?」
「何を歌っていたのです?昔、何処かで聞いたような気がするの」

アリアが近くにいる気がした。
『γ、何を歌ってるの?』
いや、いるのかもしれない、この暖かな日の光が広がる花畑のどこかに。

「アンタの……姫の母さんの好きだった、俺たちの歌だよ」

子守歌を聞かせるようにγは歌う。
そしてγにピタリと体を寄せたユニはいつの間にかスヤスヤと眠っていた。

歌に想いを込めて、詠い上げるは己の想い。
ただただ平和な、春の昼下がりの出来事だった。

 (了)




2009.10.7 初稿
2021.2.19 加筆修正
2022.2.1 加筆修正

ユニとγのキャラソンを聴いて、勢いで書いたもの。
γの若々しい歌声を聞くアリアさん、ユニちゃんを想像して。

γユニシーンで花畑にこだわったのは、
某巻某回扉絵の花畑?でのγユニとリンクさせるため。

Lemon Ruriboshi.
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