復活
「γ、何を歌ってるの?」
自分のボスであるアリアの問いに、γは口ずさむのを止めた。
「え?」
「何の歌?」
「いや、大した歌じゃ……」
ふふっとアリアは微笑む。
「分かった、あなたが作った曲なんでしょう、γ?」
その笑みに嘘をつくことが無意味だと、γは知っていた。
「当たりだよ、ボス」
と照れながら短く答えた。
「なんでやめちゃうのよ」
「他人に自分の作った曲を聴かせられる程じゃ……」
「いいから。ね?」
γは「負けた」と呟いてそっと歌い始めた。
低く、優しい歌声に、アリアは終始目を閉じて聴き入った。
☆
「γ、それは何の歌ですか?」
ユニの問いにγは鼻歌を止めた。
同時にコンピュータの入力の手も止まる。
「ん?」
「何を歌っていたのです?昔、何処かで聞いたような気がするの」
アリアが近くにいる気がした。
『γ、何を歌ってるの?』
いや、いるのかもしれない、この暖かな日の光が広がる花畑のどこかに。
「アンタの……姫の母さんの好きだった、俺たちの歌だよ」
子守歌を聞かせるようにγは歌う。
そしてγにピタリと体を寄せたユニはいつの間にかスヤスヤと眠っていた。
歌に想いを込めて、詠い上げるは己の想い。
ただただ平和な、春の昼下がりの出来事だった。
(了)
2009.10.7 初稿
2021.2.19 加筆修正
2022.2.1 加筆修正
ユニとγのキャラソンを聴いて、勢いで書いたもの。
γの若々しい歌声を聞くアリアさん、ユニちゃんを想像して。
γユニシーンで花畑にこだわったのは、
某巻某回扉絵の花畑?でのγユニとリンクさせるため。
Lemon Ruriboshi.
自分のボスであるアリアの問いに、γは口ずさむのを止めた。
「え?」
「何の歌?」
「いや、大した歌じゃ……」
ふふっとアリアは微笑む。
「分かった、あなたが作った曲なんでしょう、γ?」
その笑みに嘘をつくことが無意味だと、γは知っていた。
「当たりだよ、ボス」
と照れながら短く答えた。
「なんでやめちゃうのよ」
「他人に自分の作った曲を聴かせられる程じゃ……」
「いいから。ね?」
γは「負けた」と呟いてそっと歌い始めた。
低く、優しい歌声に、アリアは終始目を閉じて聴き入った。
☆
「γ、それは何の歌ですか?」
ユニの問いにγは鼻歌を止めた。
同時にコンピュータの入力の手も止まる。
「ん?」
「何を歌っていたのです?昔、何処かで聞いたような気がするの」
アリアが近くにいる気がした。
『γ、何を歌ってるの?』
いや、いるのかもしれない、この暖かな日の光が広がる花畑のどこかに。
「アンタの……姫の母さんの好きだった、俺たちの歌だよ」
子守歌を聞かせるようにγは歌う。
そしてγにピタリと体を寄せたユニはいつの間にかスヤスヤと眠っていた。
歌に想いを込めて、詠い上げるは己の想い。
ただただ平和な、春の昼下がりの出来事だった。
(了)
2009.10.7 初稿
2021.2.19 加筆修正
2022.2.1 加筆修正
ユニとγのキャラソンを聴いて、勢いで書いたもの。
γの若々しい歌声を聞くアリアさん、ユニちゃんを想像して。
γユニシーンで花畑にこだわったのは、
某巻某回扉絵の花畑?でのγユニとリンクさせるため。
Lemon Ruriboshi.
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