Phototaxis
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今日は戦国伊賀島戦だ。
またもやベンチに誘おうとするマックス達を交わし続け、スタンドからの観戦。
久しぶりにこっちに来た気がする。
スタンドには雷門中の生徒も多く見受けられた。ガンバレ!雷門!なんて声援が飛び交う。
私はそれが嬉しくて笑って、席を探そうと視線をめぐらせた。
ふと、客席に見慣れたドレッドヘアーを見かける。
「…あれ、鬼道?」
「?…なんだ凪木か。今日はこっちなのか?」
「うん、隣り空いてる?」
「ああ。」
今度は私から鬼道の隣に腰掛ける。
鬼道は私の顔をまじまじと見た。
「その、怪我は大丈夫か」
「目のこと?うん。もうそろそろ眼帯とっていいって」
「そうか。…済まなかった」
「え?」
「お前を命の危機に晒した」
「ああ…それだったらむしろ私がお礼言わないと。助けてくれてありがとうね」
「……」
鬼道の視線が落ちて、お腹を見られた。
多分あのあざのことを言っているんだと思ったので笑って返した。
「こっちはもう大丈夫。きれいさっぱり」
「…そうか」
ほっとした表情を浮かべる鬼道。
影山の件で吹っ切れたのか、以前より表情があるように見える。
なんだかそれが嬉しくて笑うと「何がおかしいんだ」といわれた。
「ううん、なんか鬼道らしいなって」
「なんだそれは」
「ひみつ。」
「お前は秘密だらけだな」
二人して小さく笑った。鬼道が、そういえば、と呟く。
「お前の占いは当たったな」
「でしょ?」
「今日の試合はどうなる?」
「占うまでも無いね、勝つよ」
「ふ、たいした自信だ。」
「今まで以上に声援の力が強いからね。あの子達だってパワーアップしてるよ、負けるはず無い」
「…俺たちに当たる前に負けられても困る」
「ふふ、そっか」
一瞬脳裏に神の姿がよぎったが頭を軽く振って追い払った。
…そういえばどこかに宮坂たちがいるんだっけ。
ピーーッ
長い笛の音がして、伊賀島戦が始まった。