Phototaxis
name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「姉ちゃん、」
「ん?」
「俺、虎丸と友達になりたい」
「…いーんじゃない?」
「声くぎゅだろ、主要人物じゃないの?」
「そうだけど、…まぁその辺なら大丈夫そうだし。…それに」
「?」
「あんたが友達になりたいって思ってるのに、それを私がどうこう言う権利はないでしょうが」
「…まーな」
「でしょ?だから安心して友達にさせてもらって来い、ちゃんと頭下げてジャパニーズ土下座するんだよ」
「おうよ。フライングジャンピングDOGEZAしてやるわ」
夏休み直前。
弟はそう言って虎丸にアタックした。
虎丸が定食屋を手伝っていることもあって、あまり遊べないみたいだけど、学校で仲良くやってるらしい。
よきかなよきかな。
私はと言うと、相変わらずやや他人の地位をキープしている。
サッカー部はどうやら設立できたらしく、染岡が部室に向かうのを何度か目撃しているし、たまーに買い食いしているのを商店街で見ている。
こちらも良いことだ。
そして今日は漫画の新刊を買いにいくというクエストを受けたところである。
父親からの委託、報酬はおつりでアイス。
本屋に入れば冷房が効いてて涼しい。
ふぅ、幸せ。
「…ん?」
なんかすごく印象的な色が見えた。
赤。………ま、さか。
すれ違いざまに確認してみる。
なってこった、基山ヒロトだった。
なんでこんな所にいるんですか、ジェネシスさん。
手と足が震える、視線をどうしていいかわからない。
万引きGメンが見たらマイナス点物の演技である。
正直な話をするが、私は二期がすっごい好きだ。
ていうかエイリアが大好きだ。
この一年もイナズマ界に居ながらにしてエイリアで妄想するくらいには好きだ。
落ち着いているようだけど内心悲鳴を上げている!
これが声に出せたとしたらきっと
(うわあああああああヒロトがいるぅぅぅ!!実物!やばい色白い通り過ぎて青い!!死人か!!!!ひええええええ)
とか言っていたに違いないけれど、直線距離にして5mはありそうだ、大丈夫ニヤニヤで済ませる問題ない。
まかせろ私は歴戦のオタク。
それに私は今背中を向けている!
ニヤニヤが隠しきれてないけどばれてない!!落ち着け私!!
私が向いている方向がエロ本コーナーだったことに気づくのはもう少し先になりそうだった。