Phototaxis
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「姉ちゃんみてこれ」
「んぉ?」
ドヤ顔でリフティングを始める弟。
おおー結構上手い。
ぽんぽんとボールを弾ませて20回。すとんと腕の中にサッカーボールが収まったのを見て拍手する。
「上手くなったねー」
「へへ、すごいっしょ」
「うんうん、これも虎丸君の教え方が上手いからだね!」
「ちげーこれ俺の才能だっつーの」
「そうだねーほんと虎丸君はすごいや。羨ましいなぁ虎丸君に教えてもらえるなんてさ、なんかお礼しなくちゃね~」
ガタンと何かを落とす音が聞こえて玄関口に視線を向ける。
そこには顔を赤くした虎丸君がスパイクとかもろもろを落として立っていた。
あら、今の会話全部聞かれてた?
「こんにちは虎丸君。」
「こっここここんにちは!」
「あーあ…」
頭を押さえる弟。
ガチガチに固まってる虎丸君に首をかしげて、弟に何かあったのかこっそり耳打ちする。
「…なにがあったの」
「前姉ちゃんに一回会ったろ」
「ふむ」
「あれからずっと姉ちゃんいいなって言ってて」
「ふんふん」
「それを拗らせてこんなことに」
「あー…」
そう言うことか。『姉ちゃん』に羨望を抱いているらしい。
姉ちゃんに夢見るの止めろって言ってるんだけどさー、と弟がぼやく。
うん、たしかにあまりオススメできることではない。
まあ虎丸君一人っ子だし(この世界にののみ姉ちゃんが居るかはさておき)兄弟に憧れてるのかもしれない。
いやぁしかし顔真っ赤でかんわいいなぁ…
ふと虎丸君がヘヴンズタイムから抜け出して口を開いた。
「あ、あのっ」
「ん?」
「こっ今度試合や、るんですけど良かったら見に来てください!!」
がばっと頭を下げる虎丸君。
それから私の反応を見るようにちらりと見上げてきた。
う、お、お…上目遣い…!
「し、あい?」
「そうそう、試合って言っても小学校の友達達となんだけど。あ、俺も出るよ」
「お前はどうでも良いけど、虎丸君が出るなら見に行きたいなぁ」
どんな風に今試合をやってるのか見てみたい。
思ったより深刻そうなら弟しごいて早く上達させてやらねばならないし。
私の発言に、虎丸君は心底嬉しそうに笑って「本当ですか!」と手を握ってきた。
「お、おれすっごいすーーーーっごい頑張ります!応援お願いします!!!」
「え、あ、うん、応援する頑張って」
「よっっしゃー!」
あかんこれは相当こじらせている。
虎丸君将来お姉さんに引っ掛かったりしないだろうか、ちょっと不安だ。
「へへ、頑張ろうな!」
「お、おう…」
弟ににぱっと笑いかけた虎丸君は最高に可愛かっtくぎゅうぅうううううう