Phototaxis
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「…なんで来ちゃったんだろう…野生中…」
ただの招待だったのになぁ…
ベンチで作戦会議中の雷門中を眺める。
ええっと、野生中はあれだ、イナズマ落とし。
…壁山くん大丈夫かな。
そんな事を考えながら雷門ベンチを眺めていたら、視線に気づいたらしい風丸が「あっ」と手を上げた。
そして輪を抜けて駆け寄ってきてくれる。
「凪木さん、来てくれたんだな」
「うんまぁ、招待されたからさ」
「招待?」
「ボクが招待したんだよ」
「マックスが?」
「うん、そうでもしないと来てくれなさそうだったから」
応援は少しでも多いほうがいいでしょ?とマックスはにんまり笑った。
そうだな、と風丸が笑う。ああ眩しい笑顔だ…
そして腕を引かれて雷門のベンチまでつれてこられる。
私の登場にポカンとする円堂と半田、表情が読めない豪炎寺、それから嬉しそうな秋ちゃんと初めましてな一年生達。
え、あそっか土門もう転校してきてるんだっけ。
じっと受ける視線に気づかないフリをして目を逸らす。
染岡と目が合えば恥ずかしそうに鼻の下をこすった。
「凪木、応援に来てくれたのか?」
「うん、今日も楽しみにしてるね」
「おう!見てやがれ!ぜってぇ点入れてやるぜ!」
円堂がにっこり笑って手を差し出してくる。
「俺も頑張るからさ、凪木応援してくれよ!」
私はその手を迷わず取った。
一瞬驚いた顔をした後円堂は嬉しそうにぎゅっと手を握った。
「…おまえ、あのときの」
「ん?」
顔を向けると眉間に皺を寄せた豪炎寺が居る。
こうして対面するのは帝国戦以来だ。
「ええと改めまして初めまして豪炎寺くん」
「ああ、お前が凪木だったのか」
「どういう意味?」
「…いやこっちの話だ」
「?」
なんだ、どういうことだ、私こっそり噂になってるのか?
豪炎寺は私を見て小さく笑うと首を振った。これ以上はノータッチだとでも言いたいのか。
じっと見てみたが何の反応も返ってこなくなったので言及を諦める。
「…まぁいいか…私応援してるから頑張ってね皆」
「おう!!」
フィールドの外へ行く。
そこには壁山の弟達が隣でキラキラした瞳を向けていた。
(あぁ…プレッシャーだよねぇこれは)
大勢の野生中の生徒の応援に一方の雷門は私たちだけ。
だからマックス私を呼んだのかもしれない。
「君、壁山くんの弟さん?」
「うん!こっちは友達!」
「一緒に応援頑張ろうね」
「うん!!」
あー可愛い。
ピピー!とホイッスルが鳴る。
ボールを蹴りだす。
FF地区予選の始まりだ。