黒龍騎士団
ーシュエレント王国騎士団総長室ー
「んで、テメェは何をしくさりやがったんだ!ああ⁈」
団長机を思いきり叩くカイルにイスラさんや俺は無言の返事をした
あの後イスラさんは曖昧な空気の中、ユリウス国黒龍騎士団達を王城に迎え入れたのち一件について報告のためにカイルの元を訪ねてた
やはり、、、というか
当然ではあるが事の発端から報告する中でユリウス国黒龍騎士団団長を平手打ちしたというエピソードが飛び交った際、すぐさまカイルが俺を呼び出し今に至るという訳だ。
「テメェは目立つなとあれだけクギを刺しておきながらよりにもよって相手側の団長に手を挙げるとはどういう要件だ、ああ⁈」
最もの意見に正直ぐうの音もでない
ただ、2人のやり取りを見守っているイスラさんはいつも以上ににこやかだった
「まぁまぁ、カイルもその辺にしといて下さい。結果女の子は助けられ、事は無事に済んだのですから」
いつもならイスラさんのフォローで毎回怒りを抑えるカイルだったが今回は収まりどころが悪いのか眉を寄せたまま表情は変わらなかった
「イスラ、少し2人にしろ」
「え?」
やばい殺される
身の危険を感じたシルスは行かないでーーっとイスラに視線を送った
だが、当然騎士団総長の命令は絶対だから申し訳なさそうにイスラはこちらに手を振り退室した。