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【か・き・く】

国見:影山

かげかげ:おう(・ω・)?

国見:今度の日曜辺り遊びに行かない?

金田一:えちょ

国見:何

金田一:突然だな!

国見:前置きとか欲しいわけ?

金田一:そういう意味じゃなくて!

かげかげ:俺は日曜ひまだけど
かげかげ:金田一も行くのか(・ω・)?

国見:え、来るの?

かげかげ:来ないのか(・ω・`*)?

金田一:行く!

国見:……

金田一:おい沈黙すんな
金田一:行くからな

国見:…分かった

かげかげ:*・゜゚・*:.。..。.:*・’(*゚▽゚*)’・*:.。. .。.:*・゜゚・*

金田一:

国見:

かげかげ:?

金田一:なんでもない

国見:計画立てようか

かげかげ:ん
かげかげ:わかった( ´ ω ` )





【雪ん子OB】

かげかげ:なあ
かげかげ:相談あるんだけど(・ω・)ノ

いずいず:どしたの

ひなひな:なんだー?

かげかげ:金田一と国見に遊びに誘われた

ひなひな:は?
ひなひな:はあ?

こじこじ:翔陽、ステイ

いずいず:で、何が問題なの?

かげかげ:どうしたらいいか分かんねえ(- -;)

こじこじ:遊んだことないんだっけか

かげかげ:春休みに1回誘われた
かげかげ:でも日向と谷地さんとバレーする日だったσ(^_^;)

ひなひな:(・∀・)

こじこじ:谷地さんってマネの人か
こじこじ:翔陽ステイっつってんだろ

いずいず:じゃあ断ったんだ
いずいず:あと翔ちゃん、ステイ

ひなひな:何も言ってないじゃん!

いずいず:顔文字で理解した
いずいず:いい加減対抗意識燃やすのやめなよ

ひなひな:対抗意識なんてないですう
ひなひな:気に食わないだけですう

こじこじ:あーはいはい
こじこじ:影山はどこ行きたいとかある?

かげかげ:ない
かげかげ:どこでもいい( ´ ω ` )
かげかげ:金田一にはゲーセン行こうって言われた

こじこじ:じゃあそれでいいんじゃね?

いずいず:ゲーセンなら会話に困ることもなさそうだし

かげかげ:そのあとメシ食おうって国見が
かげかげ:何話したらいいんだ(- -;)?

いずいず:俺らと行くときは普通にしてるじゃん
いずいず:あれでいいと思うけど

こじこじ:何話したらっていうか、腹減ってると会話そっちのけで食ってるだろお前

ひなひな:なんとなくわかった
ひなひな:つまりいつも通りにしていいのかって?

かげかげ:おう

いずいず:いいんじゃない?
いずいず:久しぶりって言ったって1年のときは一緒だったんならそんな気を使わなくてもいいって

かげかげ:わかった( ´ ▽ ` )ノ
かげかげ:さんきゅ

ひなひな:ところでそれいつ?

こじこじ:
こじこじ:翔陽…まさか付いてく気か…?

いずいず:えっ…それは引く…

ひなひな:んなわけあるかー!
ひなひな:2人の俺のイメージどうなってんの!?

こじこじ:親バカならぬ相棒バカ

いずいず:過保護な兄

ひなひな:おい

かげかげ:今度の日曜

いずいず:そして影山のスルースキルよ

こじこじ:ま、楽しんで来いよ

かげかげ:おう( ´ ω ` )





影山はそわそわと周りを見渡していた。

ラインはしている。顔を合わせれば話もする。けれど、一緒に出かけたことはない。

そんな元チームメイト達と遊びに行こうというのだから、さすがの影山も少し緊張している。そしてそれ以上に、

(…早く来すぎたか)

彼は、今日のことを楽しみにしていた。

「いつも通りでいい。気を使いすぎない」

友人達のアドバイスを口に出して確認する。気を使いすぎて変な雰囲気になったら嫌でしょ? と言ったのは泉だ。

よし、と1人頷いたその時。

「ごめん! 待ったか!?」

慌てたように走ってくる金田一と、金田一に引きずられるようにして一緒に走ってきた国見を見つけ、影山は手を振ってみせる。

「俺が早く来すぎただけだ」

だから大丈夫だと笑ってみせると、なぜか金田一は目を大きく見開いて急停止した。当然のことながら引っ張られていた国見も一緒に立ち止まる。

「…?」

何をしているのかときょとんとしつつもそばに寄った影山は、よく見ると2人の顔が少し赤らんでいることに気づき、余計に首をかしげた。

「なんか赤いぞ」

「え!? いや、なんでもない!」

ぶんぶんと首を振った金田一は、捕まえたままだった国見を振り返る。

「…おーい」

「国見?」

影山と金田一が話している間にもずっと固まっていた国見は、2人から声をかけられてようやくはっとしたように瞳をまたたかせた。

「ごめん、なんでもない」

「お前ら、大丈夫か?」

中総体の時のぎこちなさが少し戻ってきてしまっている。ついつい心配になったのが伝わったらしく、国見が珍しく勢いよく首を振った。

「平気。そろそろ行こう」

そうして少し顔を緩めた国見を見て、影山はほっとする。

「おう」

「そうだな」

もしかしたら、自分と同じで、2人も慣れない状況に緊張していたのかもしれない。

だとすれば、少し気が楽になるな、と影山は歩き出した友人達のあとに続いて足を踏み出した。





(楽しそうだ)

傍目にも分かる程度に柔らかい表情で歩く影山の様子を確認しつつ、金田一はこっそりと安堵の息をついた。

試合の前後に顔を合わせて話をするのは問題なかったものの、改めて一緒に出かけるとなると緊張するものがある。もしも一緒に出かけて影山が楽しいと思えなかったら、少し、いやかなり落ち込みそうだ。

実際に顔を合わせてみれば、ふいに笑顔を向けられて、一瞬緊張も何もかも吹っ飛んだが。

「………」

思い出すとまた赤くなりそうだったので、金田一は頭を振って意識を逸らす。何をやっているのかという顔で国見に見られたが、さきほど見とれていたのは彼のほうが長かったのだから、そんな顔をされる筋合いはない。

「なあ、ゲーセンってどこだ?」

と、こちらの挙動不審な動きには気づかなかったらしい影山が声をかけてくる。

「そこのビルを曲がったところにある」

「分かった」

近づくにつれ、ゲームセンター特有の耳をつんざくようなゲーム音や音楽が聞こえてきた。

「うるさ…」

国見が顔をしかめているが、声を聞けば、本気で嫌がっているわけではないことはすぐに分かる。

(1日、楽しみだな)

そう思う金田一の顔は、自然とほころんでいた。
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