子猫と何でもない休日
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-甘く溶ける-
たまに、
彼女がとっても気まぐれに見える。
そう、ボクよりも。
「今日は、随分と甘えんぼだね❤︎」
隣にくっついて離れようとしない。
ボクの腕を抱きしめて、その柔らかな身体を密着させる。
「…リラちゃん?」
たまに肩にすりすりと頭を寄せる。
まるで猫だ。
「コーヒー入れるから…ちょっと離して♠︎」
なんて言えば、悲しげな顔を隠そうともしないでこちらを見る。
それでもおとなしく腕を離すから、まぁまだいい方か。
「リラちゃん、おいで。」
両手を広げて、待っていると、
ソファからすぐに立ち上がって腰のあたりに抱きついてくる。
うん、甘えたな君は本当に可愛くてこのまま食べてしまいたくなる。
が、珍しいのも事実。
「よいしょっと…」
「きゃっ!」
軽々と片腕で抱き上げて、お湯を沸かしにキッチンへと入る。
「リラは?」
抱っこがよほど嬉しかったのか、首にぎゅーっと抱きついて、スリスリ甘えるリラに声をかける。
顔を上げて「えっとね、」と、棚をみて、
可愛らしく「ココア」とおねだりする。
ピンクのマグカップと、水色のマグカップを棚から出して、小分けのココアを一袋リラに渡す。
リラが開けている間に、水色のマグカップにコーヒーの粉を入れ、ピンクのマグカップにはお砂糖をひと匙足してあげる。
ココアを入れ終わったリラは、またさっきのように抱きついて甘えていた。
ソファに戻り、リラを膝に乗せたままマグカップを渡す。
「熱いから、気をつけて♠︎」
「うん」
甘い匂いが、嗅覚を刺激する。
まるで、リラから甘い匂いがしてるんじゃないかと錯覚する。
「それにしても、今日は随分甘えんぼだね♦︎嬉しいけど❤︎」
髪の毛をスルスルと撫でれば、ふにゃりとかわいい笑顔がこっちをみた。
「あのね、」
まるで内緒話のように、ボクの耳元に唇を寄せる。
「今日は、好きが溢れてるの。」
可愛すぎて、甘い甘い唇を塞いだ。
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