MANKAIカンパニーとの出会い、運命の出会い
夢より素敵な
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「キミはまるで白雪姫のようだね。」
私が目を覚ますと、私を見つめながら恋人がそう言った。
「プリンセスゥ・・・。」
「艶やかな黒髪、肌も白く、ぽつんと赤く色付いた唇・・・それに、まるで毒林檎を食べたかのようによく眠っているだろう?白雪姫のようだよ。」
ベッドに腰かける恋人が身を屈めて、私の額にキスをする。「起きないようなら唇にしようと思ったのだが」なんて宣いながら。
「そんな綺麗なもんじゃないでしょ。」
「いや、キミが一番綺麗だよ。」
「誉はそうやって口説くのね。」
大きな手で頭を撫でられ、猫のように目を細める。新年早々、こんなに幸せでいいのだろうか。好きな人が自分を見てくれるのが嬉しい。好きが溢れて吐き気までしてくる。
年が明けて一番に純白のワンピースをプレゼントされた。それは春になったらお花見デートで着る予定だ。私にプレゼントを贈る恋人はなんとも幸せそうな顔をしていて、少し擽ったい。
「開けてごらん?」
そう、この顔だ。紙袋を開くと、またもや白いワンピース。
「最近白いワンピース多いね?前は赤いワンピースだったのに。」
「ドレスでは動きづらいだろう?」
さも当たり前のように言うから流しそうになったが、白いドレスとはやはりアレのことだろうか。そういったことをサラッとやってのけるのが恋人、有栖川誉という男だった。
ワンピースは先日贈られたのは純白だったが、今日のは少しクリーム色がかっている。やはり甘めのものが好きなのかと思い訊いてみると、「キミは甘いデザインが好きだろう?」と、何を言っているんだと言うように言われてしまった。
「うん、好き。」
「好きなものを着なさい。」
「うん。」
「ありがとう」と目線を合わせて言うと、「こちらこそ」と言う。
「?」
「愛しい恋人の愛しい姿を、こんな間近で見られるのだからね。ワタシの方こそ礼を言いたい。」
「・・・変なの。」
パッと視線を逸らし俯くと、またあの大きな手で撫でられる。私の小さな手を易々と包み込んでしまえる手。細く長い指も好きだ。
「今年はキミの好きなものを毎日一つずつ教えてくれないかい?」
「毎日?」
「キミを想って贈るものには全てありったけの愛を込めてはいるが、それがキミの好きなものだとは限らないだろう?」
私は恋人から贈られるものは全て好きだ。その中に込められたものがわかるから、全部好き。そんなことは照れて言えなくて、また俯いてしまった。
「嫌だっただろうか?」
不安そうに揺れる恋人の声。頭を撫でる手にも少し力が入ったように感じる。私が恋人を不安にさせている、そう思ったら弾かれるように顔を上げてしまった。三白眼の赤い瞳が揺れている。そのまま彼の胸に飛び込むと、「おやおや」と穏やかな声が降ってきた。
「・・・そうだったね。ワタシの愛するキミはそういう女性だった。」
「・・・そういうってなに。」
「秘密だよ。」
「ワタシだけのキミだからね」「キミにも教えるわけにはいかない」そう言いながら髪にキスを落としていく。
私はこんなに愛されている。
胸に溢れる多幸感。この瞬間、幸せな時間。ああ、少し恋人の作風に寄ってしまって韻を踏んでいた。
「日曜日に映画デートしましょう。」
「映画かね?」
「観たいものがあるの。」
「構わないよ、キミの好きなものだからね。」
「うん。一つ教えた。」
「ありがとう。」
好きすぎて吐き気がするなんて、まだこんな感情が私の中にあったのか。全部捨ててしまったと、捨てられてしまったと思っていたのに。「吐き気がするほど愛してる」なんて、流石に恋人も傷ついちゃうかな。彼も独特な感性の持ち主だが、私も少し変わっている。
「キミは誰よりも綺麗だね。」
「誉基準は少し不安になる。」
「なにを言っているんだい?芸術を嗜むワタシの感性が信じられないと言うのかね?」
「誉は面白い人だからね。」
恋人が私だけを見てくれる。こんな私を綺麗だと言ってくれる。それだけでなんて幸せなんだろう。
20190105
私が目を覚ますと、私を見つめながら恋人がそう言った。
「プリンセスゥ・・・。」
「艶やかな黒髪、肌も白く、ぽつんと赤く色付いた唇・・・それに、まるで毒林檎を食べたかのようによく眠っているだろう?白雪姫のようだよ。」
ベッドに腰かける恋人が身を屈めて、私の額にキスをする。「起きないようなら唇にしようと思ったのだが」なんて宣いながら。
「そんな綺麗なもんじゃないでしょ。」
「いや、キミが一番綺麗だよ。」
「誉はそうやって口説くのね。」
大きな手で頭を撫でられ、猫のように目を細める。新年早々、こんなに幸せでいいのだろうか。好きな人が自分を見てくれるのが嬉しい。好きが溢れて吐き気までしてくる。
年が明けて一番に純白のワンピースをプレゼントされた。それは春になったらお花見デートで着る予定だ。私にプレゼントを贈る恋人はなんとも幸せそうな顔をしていて、少し擽ったい。
「開けてごらん?」
そう、この顔だ。紙袋を開くと、またもや白いワンピース。
「最近白いワンピース多いね?前は赤いワンピースだったのに。」
「ドレスでは動きづらいだろう?」
さも当たり前のように言うから流しそうになったが、白いドレスとはやはりアレのことだろうか。そういったことをサラッとやってのけるのが恋人、有栖川誉という男だった。
ワンピースは先日贈られたのは純白だったが、今日のは少しクリーム色がかっている。やはり甘めのものが好きなのかと思い訊いてみると、「キミは甘いデザインが好きだろう?」と、何を言っているんだと言うように言われてしまった。
「うん、好き。」
「好きなものを着なさい。」
「うん。」
「ありがとう」と目線を合わせて言うと、「こちらこそ」と言う。
「?」
「愛しい恋人の愛しい姿を、こんな間近で見られるのだからね。ワタシの方こそ礼を言いたい。」
「・・・変なの。」
パッと視線を逸らし俯くと、またあの大きな手で撫でられる。私の小さな手を易々と包み込んでしまえる手。細く長い指も好きだ。
「今年はキミの好きなものを毎日一つずつ教えてくれないかい?」
「毎日?」
「キミを想って贈るものには全てありったけの愛を込めてはいるが、それがキミの好きなものだとは限らないだろう?」
私は恋人から贈られるものは全て好きだ。その中に込められたものがわかるから、全部好き。そんなことは照れて言えなくて、また俯いてしまった。
「嫌だっただろうか?」
不安そうに揺れる恋人の声。頭を撫でる手にも少し力が入ったように感じる。私が恋人を不安にさせている、そう思ったら弾かれるように顔を上げてしまった。三白眼の赤い瞳が揺れている。そのまま彼の胸に飛び込むと、「おやおや」と穏やかな声が降ってきた。
「・・・そうだったね。ワタシの愛するキミはそういう女性だった。」
「・・・そういうってなに。」
「秘密だよ。」
「ワタシだけのキミだからね」「キミにも教えるわけにはいかない」そう言いながら髪にキスを落としていく。
私はこんなに愛されている。
胸に溢れる多幸感。この瞬間、幸せな時間。ああ、少し恋人の作風に寄ってしまって韻を踏んでいた。
「日曜日に映画デートしましょう。」
「映画かね?」
「観たいものがあるの。」
「構わないよ、キミの好きなものだからね。」
「うん。一つ教えた。」
「ありがとう。」
好きすぎて吐き気がするなんて、まだこんな感情が私の中にあったのか。全部捨ててしまったと、捨てられてしまったと思っていたのに。「吐き気がするほど愛してる」なんて、流石に恋人も傷ついちゃうかな。彼も独特な感性の持ち主だが、私も少し変わっている。
「キミは誰よりも綺麗だね。」
「誉基準は少し不安になる。」
「なにを言っているんだい?芸術を嗜むワタシの感性が信じられないと言うのかね?」
「誉は面白い人だからね。」
恋人が私だけを見てくれる。こんな私を綺麗だと言ってくれる。それだけでなんて幸せなんだろう。
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