爆発と同時に、俺たちは魔晄炉の非常出口から飛び出した。
　・・・かなり盛大に爆発した。
　てっきり魔晄炉のコアだけを爆破するものだと思っていたが、魔晄炉自体が無くなってしまうほど大規模な爆破だった。
「よし！　作戦は大成功だ！」
　燃え上がる魔晄炉を見ながら、バレットは満足げにそう言った。
　俺も魔晄炉を見上げる。
　・・・もう、これは使い物にはならないだろう。
「星の命、ちょっとだけでも伸びたっすかね・・・？」
「うん。きっと」
　ビッグスとジェシーの呟きを最後に、それからしばらくの間、アバランチの面々は魔晄炉を見つめていた。
　俺は・・・さっさと報酬をもらってどこかに行ってしまいたかった。
　いつまでもこんな所にいては、神羅の兵に見つかってしまう。
　報酬さえもらえれば、こいつらとはおさらばだ。
「おい、バレット・・・」
「じゃあ、後は各自別行動だ！　ランデブーは壱番街列車のプラットホーム！　遅れんなよ！」
　バレットの言葉で、三人は思い思いの方向に駆けていった。
「お、おい！」
　去ってゆこうとするバレットを慌てて引き留める。
「分かってる！　金の話はアジトに戻ってからだ！」
　それだけ言い残し、バレットも去っていった。
　・・・アジト、か。
　一瞬だけ魔晄炉を見上げると、駅への道を歩き出した。
　アジトにはティファがいる。
　また会わないといけないのかと思うと・・・少し、憂鬱だった。
　久しぶりの再会だった。
　・・・だが、何となく気まずかった。