爆破ミッション
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「ここが魔晄炉の動力源だ。ここさえ爆破しちまえば、この施設はただの鉄のかたまりになる」
バレットが歩きながら言った。
他のメンバーはこの部屋の前で見張りをしている。
・・・驚くほど、警備は手薄だった。
直接魔晄炉に飛び込んで、どうこうしようと考えるような馬鹿はいないと神羅は思っているのかもしれない。
そう考えればこの無謀な作戦も、ある意味敵の裏をかいた良策なのか。
とにかく、ここに時限爆弾を仕掛け、無事に脱出できれば任務完了だ。
「ほらよ」
バレットがこちらに何かを投げてきた。
これは・・・爆弾?
俺は訝しげな表情で男を見た。
「・・・なんのまねだ」
「お前がセットしてくれ」
「あんたがやった方が確実なんじゃないか?」
「オレ? オレはお前が変なことをしないか見張らせてもらう」
思わずため息がもれた。
ここまで来て俺が何をするというんだ。
反論する気も起きなかったので、俺は大人しく爆弾をセットしようと、魔晄ジェネレーターに近づく。
その瞬間だった。
「うっ・・・」
突然、耳鳴りがした。
思わず頭を押さえる。
『目を覚ませ!』
え・・・?
『ここはただの発電所じゃない!』
耳鳴りはすぐに治まった。
・・・なんだ、今の声――――。
「どうした?」
バレットが尋ねてくる。
彼には聞こえなかったのだろう。
だが・・・気のせいではない。
確かに聞こえた。
目を覚ませ。ここはただの発電所じゃない。
・・・何のことだ?
「さっさとセットしてくれ!」
「ああ・・・」
バレットに生返事をすると、爆弾の取り付け作業にかかった。
爆発は10分後。
ここまで来るのに掛かった時間を考えると、楽に出られるだろう。
「よし、脱出だ!」
先に走り出したバレットの後を追おうとする。
その直後、たたましい警戒音が鳴り響いた。
「な、何だ!?」
バレットが辺りを見回す。
・・・やばいな。
俺は軽く舌打ちした。
少し遅すぎる気もするが、やっと神羅の奴らが俺たちに気付いたらしい。
俺はそっと、背中に背負っている剣の柄に手を掛ける。
直後、俺たちの目の前に巨大な機械が姿を現した。
赤いボディーのそれは、サソリのような形をしている。
神羅の戦闘機だ。
「くそっ! 楽には帰らせてくれねぇか・・・!」
バレットが銃を構えたのと同時に、俺も剣を手に取る。
いつもと同じように柄の部分を両手で持つと、相手に剣先を向けながら体の前で構えた。
「行くぜ!!」
先制攻撃を仕掛けたのはバレットだった。
俺の後方から銃を乱射する。
しかしその全てを、機械のボディーは弾いていた。
・・・こいつに銃は効かない。
「チッ!」
バレットの舌打ちが聞こえる。
俺は機械に向かって死角から走り寄ると、飛び上がって剣を上から下へ振り下ろした。
ガツン!と、弾き返された。
「くそっ・・・」
すぐに体勢を立て直し、後退して距離を取る。
・・・さすがは元機械兵器製造会社。
いい戦闘機を持っている。
「おい! 銃も剣も効かねぇぞ!」
バレットがやけくそに銃を乱射しながら叫んだ。
激しい銃声の中でも、やつの声はよく聞こえる。
「やめておけ。弾の無駄遣いだ」
「あ!? 何だって!?」
「撃つのをやめろ!」
「聞こえねぇよ! もっとでかい声で喋れ!!」
思わずため息が出た。
・・・馬鹿か、こいつは。
ふと、機械の方に目をやった。
先程から一度も攻撃してこない。
・・・何故か機械は、尻尾の先をこちらに向ける警戒態勢を取ったままで、ぶるぶると体を振動させていた。
バレットの銃が効いているわけではないだろう。
・・・嫌な予感がした。
「バレット! もう撃つな!」
「何でだよ! 効いてるみたいじゃねぇか!」
「違う! そうじゃない・・・!」
突然尻尾の先が輝いた。
やはり――――!
「避けろ!!」
そう叫ぶと同時に、機械に向かって駆け出す。
その直後、尻尾からレーザーが発射され、先程まで立っていた場所の地面が溶けた。
俺は足を止めることなく機械に近づく。
・・・いつまでもこいつに手こずっているわけにはいかない。
あと10分足らずで、ここは爆発して無くなってしまうのだ。
勢いよく飛び上がると、先程よりも力を込めて剣を振り下ろした。
機械は真半分に両断される。
そのまま動きを停止し、地面に倒れ込んだ。
もうピクリとも動かない。
それを確認した後、剣を背中に背負うと、時限爆弾に目をやった。
後7分。
・・・急がないと。
「行くぞ」
バレットの横を通り過ぎながら出口に向かう。
「お・・・おう!」
やつもすぐについてきた。
警戒音はまだ鳴りやまない。
援軍が来る前にここを出なければ。
バレットが歩きながら言った。
他のメンバーはこの部屋の前で見張りをしている。
・・・驚くほど、警備は手薄だった。
直接魔晄炉に飛び込んで、どうこうしようと考えるような馬鹿はいないと神羅は思っているのかもしれない。
そう考えればこの無謀な作戦も、ある意味敵の裏をかいた良策なのか。
とにかく、ここに時限爆弾を仕掛け、無事に脱出できれば任務完了だ。
「ほらよ」
バレットがこちらに何かを投げてきた。
これは・・・爆弾?
俺は訝しげな表情で男を見た。
「・・・なんのまねだ」
「お前がセットしてくれ」
「あんたがやった方が確実なんじゃないか?」
「オレ? オレはお前が変なことをしないか見張らせてもらう」
思わずため息がもれた。
ここまで来て俺が何をするというんだ。
反論する気も起きなかったので、俺は大人しく爆弾をセットしようと、魔晄ジェネレーターに近づく。
その瞬間だった。
「うっ・・・」
突然、耳鳴りがした。
思わず頭を押さえる。
『目を覚ませ!』
え・・・?
『ここはただの発電所じゃない!』
耳鳴りはすぐに治まった。
・・・なんだ、今の声――――。
「どうした?」
バレットが尋ねてくる。
彼には聞こえなかったのだろう。
だが・・・気のせいではない。
確かに聞こえた。
目を覚ませ。ここはただの発電所じゃない。
・・・何のことだ?
「さっさとセットしてくれ!」
「ああ・・・」
バレットに生返事をすると、爆弾の取り付け作業にかかった。
爆発は10分後。
ここまで来るのに掛かった時間を考えると、楽に出られるだろう。
「よし、脱出だ!」
先に走り出したバレットの後を追おうとする。
その直後、たたましい警戒音が鳴り響いた。
「な、何だ!?」
バレットが辺りを見回す。
・・・やばいな。
俺は軽く舌打ちした。
少し遅すぎる気もするが、やっと神羅の奴らが俺たちに気付いたらしい。
俺はそっと、背中に背負っている剣の柄に手を掛ける。
直後、俺たちの目の前に巨大な機械が姿を現した。
赤いボディーのそれは、サソリのような形をしている。
神羅の戦闘機だ。
「くそっ! 楽には帰らせてくれねぇか・・・!」
バレットが銃を構えたのと同時に、俺も剣を手に取る。
いつもと同じように柄の部分を両手で持つと、相手に剣先を向けながら体の前で構えた。
「行くぜ!!」
先制攻撃を仕掛けたのはバレットだった。
俺の後方から銃を乱射する。
しかしその全てを、機械のボディーは弾いていた。
・・・こいつに銃は効かない。
「チッ!」
バレットの舌打ちが聞こえる。
俺は機械に向かって死角から走り寄ると、飛び上がって剣を上から下へ振り下ろした。
ガツン!と、弾き返された。
「くそっ・・・」
すぐに体勢を立て直し、後退して距離を取る。
・・・さすがは元機械兵器製造会社。
いい戦闘機を持っている。
「おい! 銃も剣も効かねぇぞ!」
バレットがやけくそに銃を乱射しながら叫んだ。
激しい銃声の中でも、やつの声はよく聞こえる。
「やめておけ。弾の無駄遣いだ」
「あ!? 何だって!?」
「撃つのをやめろ!」
「聞こえねぇよ! もっとでかい声で喋れ!!」
思わずため息が出た。
・・・馬鹿か、こいつは。
ふと、機械の方に目をやった。
先程から一度も攻撃してこない。
・・・何故か機械は、尻尾の先をこちらに向ける警戒態勢を取ったままで、ぶるぶると体を振動させていた。
バレットの銃が効いているわけではないだろう。
・・・嫌な予感がした。
「バレット! もう撃つな!」
「何でだよ! 効いてるみたいじゃねぇか!」
「違う! そうじゃない・・・!」
突然尻尾の先が輝いた。
やはり――――!
「避けろ!!」
そう叫ぶと同時に、機械に向かって駆け出す。
その直後、尻尾からレーザーが発射され、先程まで立っていた場所の地面が溶けた。
俺は足を止めることなく機械に近づく。
・・・いつまでもこいつに手こずっているわけにはいかない。
あと10分足らずで、ここは爆発して無くなってしまうのだ。
勢いよく飛び上がると、先程よりも力を込めて剣を振り下ろした。
機械は真半分に両断される。
そのまま動きを停止し、地面に倒れ込んだ。
もうピクリとも動かない。
それを確認した後、剣を背中に背負うと、時限爆弾に目をやった。
後7分。
・・・急がないと。
「行くぞ」
バレットの横を通り過ぎながら出口に向かう。
「お・・・おう!」
やつもすぐについてきた。
警戒音はまだ鳴りやまない。
援軍が来る前にここを出なければ。