教会に咲く花
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
伍番魔晄炉からの帰り。
私とバレットは7番街スラムで列車を降りて、アジトへ向かっていた。
・・・クラウドが、死んだ。
私は焦点の定まらない瞳で、ジッと地面を見つめたまま、歩みを進めていた。
まだ、信じられない。
やっと・・・やっと、会えたのに。
何も告げられないまま、またいなくなってしまった。
「ティファ・・・」
・・・先程からずっと続いている気まずい沈黙に耐えきれなくなったのだろう。
バレットが、気遣わしげに私の名前を呼ぶ。
「あのよ、あいつのことは、その・・・残念だった。でもな、あいつの強さと生命力は超人並みだからよ、もしかしたら・・・まだ、あいつは生きてるかも・・・」
「バレット」
思わず彼の言葉を遮った。
・・・今は何を聞いても気休めにしか思えない。
「・・・ごめん。大丈夫だから」
大丈夫じゃない。
全然、大丈夫じゃないのに・・・。
その言葉しか、出てこなかった。
バレットも一応察してくれたのか、それ以上なにも言ってこなかった。
再び、沈黙のまま歩き続ける。
・・・どれくらい歩いただろうか。
やっとアジトが見える場所まで来たとき、
「おい、あいつ・・・」
突然、バレットがそう言った。
・・・セブンスヘブンの側に、怪しげな男が立っていた。
帽子を深く被り、周りをキョロキョロ見回しながら店の中を覗いている。
・・・明らかに怪しい。
「おい、てめえ何もんだ!」
「ひっ!」
バレットは突然走り出すと、男性の首筋を掴んで持ち上げた。
男は足を空中でバタバタさせながら、苦しそうにもがいている。
「ちょっと、バレット! 死んじゃうよ!」
「チッ」
私の言葉を聞いて、放り投げるように男を放した。
「店に何の用だ!」
「お、おれはただ、この店の評判を聞いて・・・」
「嘘をつくんじゃねえ!」
「ひいっ・・・!」
バレットに銃を突きつけられ、男は情けない声を上げる。
・・・見かけない顔だ。
スラムに住んでいる人ではないだろう。
もしかしたら、ここをアバランチのアジトだと知って来たのかも・・・。
「正直に話せ!」
「だ、だめだ・・・」
「あぁ!?」
「・・・」
男は黙り込んでしまった。
顔中汗だらけで、ジッと地面を見つめている。
もしここがアバランチのアジトだとばれたのなら・・・少しまずいことになるかもしれない。
「ボ、ボスに言われたんだ。7番街にあるセブンスヘブンって店にいるバレットという男を見張れって・・・」
「オレを?」
「あ、ああ・・・だが、それ以上のことは知らない! おれはただ、ボスに命令されただけなんだ!」
必死でそう叫ぶ表情を見るに、恐らくそれは嘘ではないのだろう。
しかし、肝心な所が抜けている。
「ボスって誰?」
その問に、男はギクッとした顔で私の方を見た。
私はにっこりと微笑むと、バレットの左腕に付いた銃に触れる。
「言いたくないなら別にいいわよ。この銃で全身穴だらけになってもいいなら、ね」
「・・・コルネオ。ドン・コルネオだ」
男が弱々しげに呟いた名前に、私とバレットは顔を見合わせた。
私とバレットは7番街スラムで列車を降りて、アジトへ向かっていた。
・・・クラウドが、死んだ。
私は焦点の定まらない瞳で、ジッと地面を見つめたまま、歩みを進めていた。
まだ、信じられない。
やっと・・・やっと、会えたのに。
何も告げられないまま、またいなくなってしまった。
「ティファ・・・」
・・・先程からずっと続いている気まずい沈黙に耐えきれなくなったのだろう。
バレットが、気遣わしげに私の名前を呼ぶ。
「あのよ、あいつのことは、その・・・残念だった。でもな、あいつの強さと生命力は超人並みだからよ、もしかしたら・・・まだ、あいつは生きてるかも・・・」
「バレット」
思わず彼の言葉を遮った。
・・・今は何を聞いても気休めにしか思えない。
「・・・ごめん。大丈夫だから」
大丈夫じゃない。
全然、大丈夫じゃないのに・・・。
その言葉しか、出てこなかった。
バレットも一応察してくれたのか、それ以上なにも言ってこなかった。
再び、沈黙のまま歩き続ける。
・・・どれくらい歩いただろうか。
やっとアジトが見える場所まで来たとき、
「おい、あいつ・・・」
突然、バレットがそう言った。
・・・セブンスヘブンの側に、怪しげな男が立っていた。
帽子を深く被り、周りをキョロキョロ見回しながら店の中を覗いている。
・・・明らかに怪しい。
「おい、てめえ何もんだ!」
「ひっ!」
バレットは突然走り出すと、男性の首筋を掴んで持ち上げた。
男は足を空中でバタバタさせながら、苦しそうにもがいている。
「ちょっと、バレット! 死んじゃうよ!」
「チッ」
私の言葉を聞いて、放り投げるように男を放した。
「店に何の用だ!」
「お、おれはただ、この店の評判を聞いて・・・」
「嘘をつくんじゃねえ!」
「ひいっ・・・!」
バレットに銃を突きつけられ、男は情けない声を上げる。
・・・見かけない顔だ。
スラムに住んでいる人ではないだろう。
もしかしたら、ここをアバランチのアジトだと知って来たのかも・・・。
「正直に話せ!」
「だ、だめだ・・・」
「あぁ!?」
「・・・」
男は黙り込んでしまった。
顔中汗だらけで、ジッと地面を見つめている。
もしここがアバランチのアジトだとばれたのなら・・・少しまずいことになるかもしれない。
「ボ、ボスに言われたんだ。7番街にあるセブンスヘブンって店にいるバレットという男を見張れって・・・」
「オレを?」
「あ、ああ・・・だが、それ以上のことは知らない! おれはただ、ボスに命令されただけなんだ!」
必死でそう叫ぶ表情を見るに、恐らくそれは嘘ではないのだろう。
しかし、肝心な所が抜けている。
「ボスって誰?」
その問に、男はギクッとした顔で私の方を見た。
私はにっこりと微笑むと、バレットの左腕に付いた銃に触れる。
「言いたくないなら別にいいわよ。この銃で全身穴だらけになってもいいなら、ね」
「・・・コルネオ。ドン・コルネオだ」
男が弱々しげに呟いた名前に、私とバレットは顔を見合わせた。