罠
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俺たちは地下を通って伍番魔晄炉まで移動した。
魔晄炉はほとんど全て同じ作りをしているので、昨日の壱番魔晄炉と何ら変わりはなく、迷うことはなかった。
それよりも問題なのは――――警備の薄さだ。
魔晄炉の中は、驚くほどガランとしていた。
警備兵どころか、人が1人もいない。
・・・確実におかしい。
「よし! 作戦通りだ!」
しかしそんなことは気にもとめていないのか、魔晄炉の動力源を見ながら、バレットは嬉しそうに言った。
この動力源も壱番魔晄炉と全く同じ作りをしている。
昨日はここでサソリ型のロボットを倒した。
「さあ、クラウドさんよ! 爆弾をセットしてくれ」
「・・・また俺がやるのか?」
「当たり前だ」
思わずため息が出たが、バレットから爆弾を受け取る。
その瞬間だった。
「――――っ!」
突然、激しい耳鳴りがした。
・・・昨日と、同じ――――?
いや・・・昨日よりも――――。
平行感感覚を失う。
「クラウド!?」
ティファの叫びを聞きながら、俺は地面に倒れ込んだ。
・・・目を開けると、魔晄炉の動力源の景色が広がっていた。
だが――――伍番魔晄炉とは、少し違っていた。
ここは・・・?
慌てて辺りを見回すが、バレットもティファもいない。
ここは、どこだ――――?
『パパ――――』
どこからか、少女の声が聞こえてきた。
ふとそちらの方に目をやると、黒髪の少女が地面にペタリと座り込んでいる。
少女の前に倒れているのは――――もうピクリとも動かない、男性。
男性の背中には、刃が異様に長い刀が突き刺さっていた。
・・・殺されたんだ。
あの刀の持ち主に。
『・・・セフィロスね』
少女が呟く。
怒りに耐えているのか、涙を堪えているのか――――
声が、震えていた。
『セフィロスがやったのね・・・!』
セフィロス。
英雄、セフィロス。
俺がソルジャーになると決めたきっかけとなった人物。
彼が、あの子の父親を――――。
『セフィロス・・・神羅・・・ソルジャー・・・魔晄炉――――ぜんぶ! ぜんぶ大キライ!』
少女はそう叫ぶと、父親に突き刺さった刀を抜き、奥の部屋へ駆けて行った。
思わず引き留めようとした、その時
「・・・大丈夫?」
目を開けると、ティファが心配そうな顔でこちらを覗き込んでいた。
ここは――――伍番魔晄炉だ。
戻って、来たんだ。
「おいおい、しっかりしてくれよ」
バレットもいる。
一体、さっきのは――――。
「ティファ・・・」
俺は、ティファの顔をジッと見つめる。
・・・間違いない。
さっき見た幻覚の少女は、ティファだった。
幼い頃のティファだ。
あれは、過去の出来事――――。
「さっさと爆弾をセットしてくれ!」
しびれを切らしたように、バレットが叫ぶ。
・・・そうだ、今はそれが先決。
俺はティファの手を借りながら立ち上がると、爆弾をセットした。
時間は昨日と同じ10分。
警備の薄さも考えて、余裕で脱出できる時間だろう。
俺たちは動力室を後にした。
魔晄炉はほとんど全て同じ作りをしているので、昨日の壱番魔晄炉と何ら変わりはなく、迷うことはなかった。
それよりも問題なのは――――警備の薄さだ。
魔晄炉の中は、驚くほどガランとしていた。
警備兵どころか、人が1人もいない。
・・・確実におかしい。
「よし! 作戦通りだ!」
しかしそんなことは気にもとめていないのか、魔晄炉の動力源を見ながら、バレットは嬉しそうに言った。
この動力源も壱番魔晄炉と全く同じ作りをしている。
昨日はここでサソリ型のロボットを倒した。
「さあ、クラウドさんよ! 爆弾をセットしてくれ」
「・・・また俺がやるのか?」
「当たり前だ」
思わずため息が出たが、バレットから爆弾を受け取る。
その瞬間だった。
「――――っ!」
突然、激しい耳鳴りがした。
・・・昨日と、同じ――――?
いや・・・昨日よりも――――。
平行感感覚を失う。
「クラウド!?」
ティファの叫びを聞きながら、俺は地面に倒れ込んだ。
・・・目を開けると、魔晄炉の動力源の景色が広がっていた。
だが――――伍番魔晄炉とは、少し違っていた。
ここは・・・?
慌てて辺りを見回すが、バレットもティファもいない。
ここは、どこだ――――?
『パパ――――』
どこからか、少女の声が聞こえてきた。
ふとそちらの方に目をやると、黒髪の少女が地面にペタリと座り込んでいる。
少女の前に倒れているのは――――もうピクリとも動かない、男性。
男性の背中には、刃が異様に長い刀が突き刺さっていた。
・・・殺されたんだ。
あの刀の持ち主に。
『・・・セフィロスね』
少女が呟く。
怒りに耐えているのか、涙を堪えているのか――――
声が、震えていた。
『セフィロスがやったのね・・・!』
セフィロス。
英雄、セフィロス。
俺がソルジャーになると決めたきっかけとなった人物。
彼が、あの子の父親を――――。
『セフィロス・・・神羅・・・ソルジャー・・・魔晄炉――――ぜんぶ! ぜんぶ大キライ!』
少女はそう叫ぶと、父親に突き刺さった刀を抜き、奥の部屋へ駆けて行った。
思わず引き留めようとした、その時
「・・・大丈夫?」
目を開けると、ティファが心配そうな顔でこちらを覗き込んでいた。
ここは――――伍番魔晄炉だ。
戻って、来たんだ。
「おいおい、しっかりしてくれよ」
バレットもいる。
一体、さっきのは――――。
「ティファ・・・」
俺は、ティファの顔をジッと見つめる。
・・・間違いない。
さっき見た幻覚の少女は、ティファだった。
幼い頃のティファだ。
あれは、過去の出来事――――。
「さっさと爆弾をセットしてくれ!」
しびれを切らしたように、バレットが叫ぶ。
・・・そうだ、今はそれが先決。
俺はティファの手を借りながら立ち上がると、爆弾をセットした。
時間は昨日と同じ10分。
警備の薄さも考えて、余裕で脱出できる時間だろう。
俺たちは動力室を後にした。