闇という名の光
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「王様、あの子は・・・」
書斎に戻ってきた王様に、ミニーは少し躊躇いがちに尋ねる。
あの子を見たとき、何か不思議なものを感じた。
うまく言葉にできないが、なにか心が温かくなるような―――。
「うん、もう寝てると思う。色々あったから、きっと疲れてるだろうし―――」
「そうじゃなくて、あのミキという子はどうしてあんなに無愛想なんですか? 自己紹介くらいちゃんとすればいいのに」
そう言いながら、デイジーは口を尖らせる。
王様は、ため息を吐きながら苦笑した。
「いや、そうじゃないんだ」
「何がです?」
「彼女は、心を失っている―――いや、心が闇に染まっていると言った方が良いかもしれないね」
王様の言葉に、ミニーはデイジーと不思議そうな表情で顔を見合わせた。
王様は続ける。
「ミキは、とても強い闇の存在なんだ。だから、闇に心を奪われて感情を失っている」
「でも、闇に心を捕らわれたものはハートレスになるんじゃないんですか?」
「うん、普通はそうなるね」
王様は、ミニーの言葉にうなずく。
「でもミキは生まれつき闇の存在らしい。僕も詳しいことはよく分からないけど、ミキの心は彼女の持つ闇に打ち勝っているんだと思う。本来は闇に捕らわれるはずなのに、逆に闇の力を自由に扱えているからね。それに―――」
王様は穏やかな表情で二人に微笑みかけた。
「二人とも、ミキの優しい心を感じなかったかい? 闇とは思えないほど優しい心を、ミキは持っている。 ・・・とっても不思議な存在だよ」
ああ、なるほど。
と、ミニーは思った。
彼女から感じられた気持ち―――それはやはり、優しさだったんだ。
闇とは思えないほど、温かい気持ち。
それは、闇という名の光なのかもしれない。
「私は、少しだけ感じました」
ミニーは胸を押さえながら、微笑む。
「何だか胸が温かいんです。ね、デイジーも感じたでしょ?」
「・・・少しだけ」
デイジーは、そっぽを向きながら呟いた。
ミニーは小さく笑う。
「素直になりなさいな、デイジー。さっきあれだけ怒っていた手前、ミキを認めづらいんでしょう? ・・・反論してこないって事は、図星ですね」
「もう、王妃様ったら!」
「ふふふっ」
王様は、楽しそうに笑う二人を優しい笑顔で見つめていた。
書斎に戻ってきた王様に、ミニーは少し躊躇いがちに尋ねる。
あの子を見たとき、何か不思議なものを感じた。
うまく言葉にできないが、なにか心が温かくなるような―――。
「うん、もう寝てると思う。色々あったから、きっと疲れてるだろうし―――」
「そうじゃなくて、あのミキという子はどうしてあんなに無愛想なんですか? 自己紹介くらいちゃんとすればいいのに」
そう言いながら、デイジーは口を尖らせる。
王様は、ため息を吐きながら苦笑した。
「いや、そうじゃないんだ」
「何がです?」
「彼女は、心を失っている―――いや、心が闇に染まっていると言った方が良いかもしれないね」
王様の言葉に、ミニーはデイジーと不思議そうな表情で顔を見合わせた。
王様は続ける。
「ミキは、とても強い闇の存在なんだ。だから、闇に心を奪われて感情を失っている」
「でも、闇に心を捕らわれたものはハートレスになるんじゃないんですか?」
「うん、普通はそうなるね」
王様は、ミニーの言葉にうなずく。
「でもミキは生まれつき闇の存在らしい。僕も詳しいことはよく分からないけど、ミキの心は彼女の持つ闇に打ち勝っているんだと思う。本来は闇に捕らわれるはずなのに、逆に闇の力を自由に扱えているからね。それに―――」
王様は穏やかな表情で二人に微笑みかけた。
「二人とも、ミキの優しい心を感じなかったかい? 闇とは思えないほど優しい心を、ミキは持っている。 ・・・とっても不思議な存在だよ」
ああ、なるほど。
と、ミニーは思った。
彼女から感じられた気持ち―――それはやはり、優しさだったんだ。
闇とは思えないほど、温かい気持ち。
それは、闇という名の光なのかもしれない。
「私は、少しだけ感じました」
ミニーは胸を押さえながら、微笑む。
「何だか胸が温かいんです。ね、デイジーも感じたでしょ?」
「・・・少しだけ」
デイジーは、そっぽを向きながら呟いた。
ミニーは小さく笑う。
「素直になりなさいな、デイジー。さっきあれだけ怒っていた手前、ミキを認めづらいんでしょう? ・・・反論してこないって事は、図星ですね」
「もう、王妃様ったら!」
「ふふふっ」
王様は、楽しそうに笑う二人を優しい笑顔で見つめていた。