失いたくない光
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闇の回廊が姿を消してから数分後。
ミニーはミッキーと共に、ミキの部屋の前へやって来た。
庭の薔薇がとても綺麗に咲いたので、みんなで見に行こうと思ったのだ。
「ミキ! 一緒に庭へ行かないかい?」
ミッキーはノックをしながら部屋の中に向かって言う。
・・・しかし、返事は帰ってこない。
「ミキ? どうかした?」
ミッキーは心配そうに、もう一度ノックをする。
ミニーは、嫌な予感がした。
何があったのかは分からないが、何となく嫌な感じがするのだ。
ミッキーの前へ歩み出ると、ドアを開けた。
しかしそこには――――誰も、いなかった。
「大変よ、王様! ミキがいない!」
「なんだって!?」
ミッキーも慌てて部屋の中に入ると、辺りを見回して呆然とする。
確かに、そこには誰もいなかった。
今日は、ミキはずっと部屋にいたはずなのに・・・。
ミニーは、机の上に置いてある封筒に気がついた。
そこにはミキの字で『ミッキーとミニー、そして城のみんなへ』と書いてある。
置き手紙、だろうか?
だとしたら、まさかミキは―――。
「僕は城の中を探してくるよ!」
「待って!」
部屋から出て行こうとするミッキーを、ミニーは制止した。
そして、彼に封筒を見せる。
「これが、机の上に」
「これは―――まさか!」
ミッキーも、ミニーと同じ考えが浮かんだのだろう。
彼は慌てて封筒を受け取ると、中の手紙を取り出した。
『ミッキーとミニー、そして城のみんなへ。
黙って出て行ってごめんなさい。でも、一人で出て行きたかったの。みんなの事は、本当に大好きだから・・・別れるのが辛かった。・・・ごめんなさい。本当に、一年間お世話になりました。必ず、ここに帰ってきます。だって、ここが私のもう一つの故郷だから。みんなのこと、絶対に忘れない。みんなの笑顔、絶対に忘れない。 ミキ』
「・・・行ってしまったんですね」
手紙を見つめながら、ミニーは寂しそうに呟く。
こうなることは、前から何となく感じていた。
いつか彼女は、自分の心を見つけるために旅立ってしまう。
私たちの手から離れていってしまう。
とても寂しいが、ミニーの心には諦めに近い感情があった。
それに、ミキにとっても、こちらの方が良かったのだと思う。
「ミキなら、きっと大丈夫だよ。彼女は、とても強いから。きっと、自分の心を見つけるさ。そして必ず、ここに帰ってきてくれる」
ミッキーはそう言いながら、ミニーの手を取った。
ミニーは少し微笑む。
「そうですね・・・」
「そうさ。さあ、庭の薔薇を見に行こうよ」
二人は、庭に向かって歩き出した。
ミニーは思っていた。
ここに籠もっているだけでは、自分の心は絶対に見つけられない。
そう、ミキも気がついたんだ。
沢山の世界を渡り、沢山の人達と出会い、沢山の感情に触れて、彼女は徐々に心を取り戻していくだろう。
辛いことや悲しいこともあるだろうと思う。
でも、ミキなら大丈夫。
深く、温かい闇が、きっと彼女を助けてくれるだろうから。
だから、ミニーは待とうと決めた。
いつか彼女が、笑顔で「ただいま!」って言いながら帰ってきてくれる日を――――。
ミニーはミッキーと共に、ミキの部屋の前へやって来た。
庭の薔薇がとても綺麗に咲いたので、みんなで見に行こうと思ったのだ。
「ミキ! 一緒に庭へ行かないかい?」
ミッキーはノックをしながら部屋の中に向かって言う。
・・・しかし、返事は帰ってこない。
「ミキ? どうかした?」
ミッキーは心配そうに、もう一度ノックをする。
ミニーは、嫌な予感がした。
何があったのかは分からないが、何となく嫌な感じがするのだ。
ミッキーの前へ歩み出ると、ドアを開けた。
しかしそこには――――誰も、いなかった。
「大変よ、王様! ミキがいない!」
「なんだって!?」
ミッキーも慌てて部屋の中に入ると、辺りを見回して呆然とする。
確かに、そこには誰もいなかった。
今日は、ミキはずっと部屋にいたはずなのに・・・。
ミニーは、机の上に置いてある封筒に気がついた。
そこにはミキの字で『ミッキーとミニー、そして城のみんなへ』と書いてある。
置き手紙、だろうか?
だとしたら、まさかミキは―――。
「僕は城の中を探してくるよ!」
「待って!」
部屋から出て行こうとするミッキーを、ミニーは制止した。
そして、彼に封筒を見せる。
「これが、机の上に」
「これは―――まさか!」
ミッキーも、ミニーと同じ考えが浮かんだのだろう。
彼は慌てて封筒を受け取ると、中の手紙を取り出した。
『ミッキーとミニー、そして城のみんなへ。
黙って出て行ってごめんなさい。でも、一人で出て行きたかったの。みんなの事は、本当に大好きだから・・・別れるのが辛かった。・・・ごめんなさい。本当に、一年間お世話になりました。必ず、ここに帰ってきます。だって、ここが私のもう一つの故郷だから。みんなのこと、絶対に忘れない。みんなの笑顔、絶対に忘れない。 ミキ』
「・・・行ってしまったんですね」
手紙を見つめながら、ミニーは寂しそうに呟く。
こうなることは、前から何となく感じていた。
いつか彼女は、自分の心を見つけるために旅立ってしまう。
私たちの手から離れていってしまう。
とても寂しいが、ミニーの心には諦めに近い感情があった。
それに、ミキにとっても、こちらの方が良かったのだと思う。
「ミキなら、きっと大丈夫だよ。彼女は、とても強いから。きっと、自分の心を見つけるさ。そして必ず、ここに帰ってきてくれる」
ミッキーはそう言いながら、ミニーの手を取った。
ミニーは少し微笑む。
「そうですね・・・」
「そうさ。さあ、庭の薔薇を見に行こうよ」
二人は、庭に向かって歩き出した。
ミニーは思っていた。
ここに籠もっているだけでは、自分の心は絶対に見つけられない。
そう、ミキも気がついたんだ。
沢山の世界を渡り、沢山の人達と出会い、沢山の感情に触れて、彼女は徐々に心を取り戻していくだろう。
辛いことや悲しいこともあるだろうと思う。
でも、ミキなら大丈夫。
深く、温かい闇が、きっと彼女を助けてくれるだろうから。
だから、ミニーは待とうと決めた。
いつか彼女が、笑顔で「ただいま!」って言いながら帰ってきてくれる日を――――。