ストーリー ver.
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一先ず1週間だけ、セラフの家で暮らす事になった。
セラフの配信部屋だけは入らないように約束し、それ以外は自由に使って貰う事にした。
ベッドは1つしかないから、クライアントである美弥に使ってもらい、セラフはリビングのソファーで寝る。
そして、お互い会話はスマホでチャットを使っている。
初日はお互いにぎこちなかったけど、少しずつ慣れて来た。
2日目。
セラフ:「凄い!いただきます!」
美弥が夕飯を作ってみたいと言われたので、キッチンを貸した。
セラフ:「めっちゃ上手い!」
声は聞こえないが、セラフの表情で美味しいと分かったのか、美弥も嬉しそうだった。
セラフ:『ホントに初めて?』
美弥:『一人で作ったのは初めて。今までキッチンなんて入らせても貰えなかったから。』
セラフ:『マジで美味し過ぎでしょ。』
美弥:『良かった。セラフさんが教えてくれたからですけどね。』
3日目。
セラフは昼から任務があるので、美弥を一人にしてしまう事になる。
四季凪にも相談したが、家で留守番をしているという美弥の強い意向で、家からは出ない事と、GPSを常に付けておく事で対応した。
セラフ:『それじゃあ、行ってきます。インターフォン鳴っても絶対出ないでくださいね。あと、スマホも俺等とお父さん以外は出ないように。メールも止めておきましょう。場所がバレるとマズいですからね。』
美弥:『分かりました。お仕事頑張って下さい。』
任務が夜遅くまでかかってしまい、流石に体力的にも疲れ果てて家路についたセラフは、何も考えずにベッドに雪崩れ込んで眠りについてしまった。
翌日、目が覚めると同時に人の気配がしたセラフは意識を急浮上させた。
目の前には美弥の寝顔が。
セラフ:「やっばっ!」
慌てて飛び起きようとしたが、まだ夢うつつな状態の美弥がセラフの服の裾をギュッと掴んだ。
セラフ:「えっ?」
困惑しているセラフに対し、美弥は少しだけ目を開けて近くに置いていたスマホを取り出して文字を打ってセラフに見せた。
美弥:『3分でいいのでこのまま横にいてくれませんか?』
クライアントのお願いだからと自分に言い聞かせて、セラフはまた横になった。
それを確認した美弥はまた目を閉じた。
セラフの服を握ったまま。
この状態は何なんだと、セラフは困っていたが…
セラフ:「えっ?」
美弥の顔を見ると、瞑った目から、声も無く涙を流していた。
セラフ:「どっか痛いの?」
美弥はそのまま首を横に振った。
セラフ:「大丈夫?」
今度は頷いた。
セラフ:「そっか…えっ?あれ?」
美弥がゆっくりと目を開けた。
その目にはまだ涙が溢れている。
セラフ:「今、目閉じてましたよね?」
美弥は頷いた。
セラフ:「なのに、俺の問いかけに答えました?」
また頷くいて、自分の耳を指さした。
セラフ:「もしかして…聞こえてる?」
ゆっくり瞬きをした事で肯定を伝えた。
セラフ:「良かったね。」
美弥は微笑んで、握っていたセラフの裾を離して起き上がった。
美弥:『時間ですね。ありがとうございました。』
セラフも起き上がった。
もう少しあのままでも良いなと思った自分の感情が何なのか分からなかったが、心に仕舞った。
セラフ:「何で泣いてたの?」
美弥:『嬉しかったんです』
セラフ:「何が?」
美弥は何か文章を打っていたが、全部消して打ち直した。
セラフは何を打っていたのかは見えなかった。
美弥:『最近色々あったから…人の優しさとか温もりが嬉しかったんです。』
セラフ:「そっか…」
消した内容を追求するのは野暮だと考え、深追いするのを止めた。
美弥:『それに、セラフさんの声って凄く安心しちゃいますね。セラフさんて、お日様みたい。』
セラフ:「そう…かな。」
自分がいる事で安心して貰える。
闇の世界の自分が、誰かを暖かく出来た事が嬉しくもあり、くすぐったい気持ちにもなった。
5日目
四季凪の提案で、実家の周辺を歩いてみる事にした。
もちろんメンバー全員陰から見守った。
四季凪:『皆さん、準備出来ましたか?』
セラフ:『オッケー』
雲雀:『いつでもえぇで!』
奏斗:『大丈夫だよ』
四季凪:『雪平さんは?』
美弥:『-コンー』
声が出ない美弥は、マイクを一回叩く事で、OKを意味した。
1回は了承
2回は否定
3回は異変やSOS
そうやって、四季凪に教えられてた。
美弥は家の周りを歩いてみたが、特に何も起きなかった。
セラフがいつでも守れる位置についてくれている。
四季凪:『次の角曲がった先のコンビニに入ってみましょうか?』
奏斗:『僕が中にいるけど、今の所男性2人だけ。』
美弥:『-コンー』
コンビニに入っても何も起きない。
どうやら、敵が家の周りを張っている訳では無いようだ。
四季凪:『それでは、最後にご実家に帰ってみましょうか?』
美弥:『-コンー』
事前に社長である父親には伝えてある。
美弥は自宅兼会社のビルに入って行った。
このビルはパスが無いと中に入る事は出来ない。
なので、セラフもここから先へは入る事が出来ない。
しかし、四季凪は事前に父親にパスを借り、社員と装って中で様子を伺っている。
セラフ:『大丈夫?』
美弥:『-コンー』
四季凪:『ご自宅、あなたの部屋についたら4回音を鳴らして下さい。私は社員となっていますので、ご自宅のフロアには上がれませんので。』
美弥が建物に入ると、人の声やBGMのような音等様々な音が聞こえてきた。
雲雀:『何だよコイツ等…』
奏斗:『雲雀?どうかした?』
雲雀:『アキラ、今どこら辺だ?』
四季凪:『今は重役の方々がいるフロアです。』
雲雀:『なるほどねぇ~』
雲雀は怪盗だからなのか、耳が凄く良い。
何か聞こえたんだろう。
内容を言わないから、ここでは言わない方が良いと判断したようだ。
4回マイクを叩く音が聞こえた。
どうやら部屋に帰りついたようだ。
四季凪:『何か異変はありませんか?』
美弥:『-コン コンー』
四季凪:『部屋の中の物が変わったり、移動しているとかも?』
美弥:『-コン コンー』
四季凪:『良かったです。戻りましょうか。』
何も起こる事無く、外で待機していたセラフと合流した。
セラフ:「お疲れ様。」
口パクでありがとうと美弥が伝えた。
その後、四季凪もビルから出てきて、裏口辺りを見張っていた雲雀、建物周辺に不審な動きが無いか見ていた奏斗も合流。
一先ずランドリーに行くことになった。
奏斗と雲雀、セラフと四季凪と美弥の2組に分かれてタクシーで向かった。
四季凪:「耳、聞こえるようになって良かったですね。」
セラフ:「マジでビックリしたんだから。目を瞑っているのに、頷いたりっ首振ったりするんだもん。エスパーかよってww」
四季凪:「目を閉じているのに話しかけるって、どういうシチュエーションですか?」
セラフ:「えっと…まぁ…ねww」
四季凪:「雪平さん。うちのが何か不快にさせたらすぐに言ってくださいね。」
美弥は楽しそうにニコニコしていた。
奏斗:「そういえば、さっきのヤツ何だったん?」
雲雀:「さっきって?…あぁ、ビルの中の時か?」
奏斗:「そうそう。」
雲雀:「聞こえちゃったんだよ。男が『帰って来やがったか』って。」
奏斗:「それって、ヤバい奴じゃない?」
雲雀:「可能性あるな。あの家には帰らない方が良いかもしれん。」
奏斗:「そうだね。一先ずアキラ達にはメールしておくよ。雪平さんに伝えるかどうかは、後で判断しよう。」
セラフの配信部屋だけは入らないように約束し、それ以外は自由に使って貰う事にした。
ベッドは1つしかないから、クライアントである美弥に使ってもらい、セラフはリビングのソファーで寝る。
そして、お互い会話はスマホでチャットを使っている。
初日はお互いにぎこちなかったけど、少しずつ慣れて来た。
2日目。
セラフ:「凄い!いただきます!」
美弥が夕飯を作ってみたいと言われたので、キッチンを貸した。
セラフ:「めっちゃ上手い!」
声は聞こえないが、セラフの表情で美味しいと分かったのか、美弥も嬉しそうだった。
セラフ:『ホントに初めて?』
美弥:『一人で作ったのは初めて。今までキッチンなんて入らせても貰えなかったから。』
セラフ:『マジで美味し過ぎでしょ。』
美弥:『良かった。セラフさんが教えてくれたからですけどね。』
3日目。
セラフは昼から任務があるので、美弥を一人にしてしまう事になる。
四季凪にも相談したが、家で留守番をしているという美弥の強い意向で、家からは出ない事と、GPSを常に付けておく事で対応した。
セラフ:『それじゃあ、行ってきます。インターフォン鳴っても絶対出ないでくださいね。あと、スマホも俺等とお父さん以外は出ないように。メールも止めておきましょう。場所がバレるとマズいですからね。』
美弥:『分かりました。お仕事頑張って下さい。』
任務が夜遅くまでかかってしまい、流石に体力的にも疲れ果てて家路についたセラフは、何も考えずにベッドに雪崩れ込んで眠りについてしまった。
翌日、目が覚めると同時に人の気配がしたセラフは意識を急浮上させた。
目の前には美弥の寝顔が。
セラフ:「やっばっ!」
慌てて飛び起きようとしたが、まだ夢うつつな状態の美弥がセラフの服の裾をギュッと掴んだ。
セラフ:「えっ?」
困惑しているセラフに対し、美弥は少しだけ目を開けて近くに置いていたスマホを取り出して文字を打ってセラフに見せた。
美弥:『3分でいいのでこのまま横にいてくれませんか?』
クライアントのお願いだからと自分に言い聞かせて、セラフはまた横になった。
それを確認した美弥はまた目を閉じた。
セラフの服を握ったまま。
この状態は何なんだと、セラフは困っていたが…
セラフ:「えっ?」
美弥の顔を見ると、瞑った目から、声も無く涙を流していた。
セラフ:「どっか痛いの?」
美弥はそのまま首を横に振った。
セラフ:「大丈夫?」
今度は頷いた。
セラフ:「そっか…えっ?あれ?」
美弥がゆっくりと目を開けた。
その目にはまだ涙が溢れている。
セラフ:「今、目閉じてましたよね?」
美弥は頷いた。
セラフ:「なのに、俺の問いかけに答えました?」
また頷くいて、自分の耳を指さした。
セラフ:「もしかして…聞こえてる?」
ゆっくり瞬きをした事で肯定を伝えた。
セラフ:「良かったね。」
美弥は微笑んで、握っていたセラフの裾を離して起き上がった。
美弥:『時間ですね。ありがとうございました。』
セラフも起き上がった。
もう少しあのままでも良いなと思った自分の感情が何なのか分からなかったが、心に仕舞った。
セラフ:「何で泣いてたの?」
美弥:『嬉しかったんです』
セラフ:「何が?」
美弥は何か文章を打っていたが、全部消して打ち直した。
セラフは何を打っていたのかは見えなかった。
美弥:『最近色々あったから…人の優しさとか温もりが嬉しかったんです。』
セラフ:「そっか…」
消した内容を追求するのは野暮だと考え、深追いするのを止めた。
美弥:『それに、セラフさんの声って凄く安心しちゃいますね。セラフさんて、お日様みたい。』
セラフ:「そう…かな。」
自分がいる事で安心して貰える。
闇の世界の自分が、誰かを暖かく出来た事が嬉しくもあり、くすぐったい気持ちにもなった。
5日目
四季凪の提案で、実家の周辺を歩いてみる事にした。
もちろんメンバー全員陰から見守った。
四季凪:『皆さん、準備出来ましたか?』
セラフ:『オッケー』
雲雀:『いつでもえぇで!』
奏斗:『大丈夫だよ』
四季凪:『雪平さんは?』
美弥:『-コンー』
声が出ない美弥は、マイクを一回叩く事で、OKを意味した。
1回は了承
2回は否定
3回は異変やSOS
そうやって、四季凪に教えられてた。
美弥は家の周りを歩いてみたが、特に何も起きなかった。
セラフがいつでも守れる位置についてくれている。
四季凪:『次の角曲がった先のコンビニに入ってみましょうか?』
奏斗:『僕が中にいるけど、今の所男性2人だけ。』
美弥:『-コンー』
コンビニに入っても何も起きない。
どうやら、敵が家の周りを張っている訳では無いようだ。
四季凪:『それでは、最後にご実家に帰ってみましょうか?』
美弥:『-コンー』
事前に社長である父親には伝えてある。
美弥は自宅兼会社のビルに入って行った。
このビルはパスが無いと中に入る事は出来ない。
なので、セラフもここから先へは入る事が出来ない。
しかし、四季凪は事前に父親にパスを借り、社員と装って中で様子を伺っている。
セラフ:『大丈夫?』
美弥:『-コンー』
四季凪:『ご自宅、あなたの部屋についたら4回音を鳴らして下さい。私は社員となっていますので、ご自宅のフロアには上がれませんので。』
美弥が建物に入ると、人の声やBGMのような音等様々な音が聞こえてきた。
雲雀:『何だよコイツ等…』
奏斗:『雲雀?どうかした?』
雲雀:『アキラ、今どこら辺だ?』
四季凪:『今は重役の方々がいるフロアです。』
雲雀:『なるほどねぇ~』
雲雀は怪盗だからなのか、耳が凄く良い。
何か聞こえたんだろう。
内容を言わないから、ここでは言わない方が良いと判断したようだ。
4回マイクを叩く音が聞こえた。
どうやら部屋に帰りついたようだ。
四季凪:『何か異変はありませんか?』
美弥:『-コン コンー』
四季凪:『部屋の中の物が変わったり、移動しているとかも?』
美弥:『-コン コンー』
四季凪:『良かったです。戻りましょうか。』
何も起こる事無く、外で待機していたセラフと合流した。
セラフ:「お疲れ様。」
口パクでありがとうと美弥が伝えた。
その後、四季凪もビルから出てきて、裏口辺りを見張っていた雲雀、建物周辺に不審な動きが無いか見ていた奏斗も合流。
一先ずランドリーに行くことになった。
奏斗と雲雀、セラフと四季凪と美弥の2組に分かれてタクシーで向かった。
四季凪:「耳、聞こえるようになって良かったですね。」
セラフ:「マジでビックリしたんだから。目を瞑っているのに、頷いたりっ首振ったりするんだもん。エスパーかよってww」
四季凪:「目を閉じているのに話しかけるって、どういうシチュエーションですか?」
セラフ:「えっと…まぁ…ねww」
四季凪:「雪平さん。うちのが何か不快にさせたらすぐに言ってくださいね。」
美弥は楽しそうにニコニコしていた。
奏斗:「そういえば、さっきのヤツ何だったん?」
雲雀:「さっきって?…あぁ、ビルの中の時か?」
奏斗:「そうそう。」
雲雀:「聞こえちゃったんだよ。男が『帰って来やがったか』って。」
奏斗:「それって、ヤバい奴じゃない?」
雲雀:「可能性あるな。あの家には帰らない方が良いかもしれん。」
奏斗:「そうだね。一先ずアキラ達にはメールしておくよ。雪平さんに伝えるかどうかは、後で判断しよう。」