誰の為の庭園か
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庭園の蕾がホロホロと綻び始めた。みっちりと詰まった花びらの様子を見るに、今年も中々の出来になりそうだ。
付いている蕾の数を鑑みるに、どうやら今年で漸く千本に達しそうだ。満ち足りた気分で今日も元気に土を弄る。
「実は今日からちょっと仕事で遠出するんす。一週間くらいで帰ってこれると思うっす。」
日が暮れた頃、丁寧にもまた子様からそう言われた。むしろ一人の方が息が苦しくない。
もう少しで蕾も完全に花開く。心がひどく柄にもなく浮かれていた。