誰の為の庭園か
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「主、いい加減にまた子に想いを伝えたらいいのではござらんか?」
「はぁ?」
「見てるこっちが鬱陶しいんでござる。お前ら早くくっつけや。」
「な、何言いだすんだい、急に。」
「拙者知ってるんでござるよ。主、また子の事好きで御座ろう?」
「何を……急に……」
「赤くなってるでござるよぉ~図星でござろぉ?似蔵くぅん」
「何だいあんたさっきからそのキャラは!!」
「人の恋路となればちょっかい出したくなるでござる。」
「余計なお世話さね!!」
「しかし、そのちょっかいが思わぬ手助けになるかもしれぬよ?」
「ふん、あんたの手を借りるくらいなら真正面から言った方がましさね」
「お?言ったでござるな?言ったでござるな?それじゃあさっそくまた子ちゃんに告白しましょうよぉ!!」
「うるさいね!!!俺のタイミングがあるんだよっ!!」
「そのタイミングっていつでござるか?」
急に冷静な声でそう言われたので意表を突かれる。
「何時ってそりゃ……」
「そんな悠長なことを言っていて良いので?いつ死ぬかもわからぬ世界でござろう。主も、また子も。」
「……。」
「そうであろう。」
「……。」
「今一番、主が死の淵に立っておるではないか。」
「……。」
「その剣。紅桜でござったか?聞くに随分と危険な代物だとか……」
「余計なお世話さね。」
「拙者は別の任務で地球を離れる。拙者が帰ってくる頃にはもう、主は生きてはおらぬかもしれぬよ?」
「はっ、寝言は寝て言いな。」
「それが、一番わかっておるのは主であろう……」
「……。」
「はぁ、本当に意地っ張りでござるなぁ」
「悪かったね。」
「それならば、一つ拙者のお節介でも聞かぬか?」
「……なんだよ。」
「聞くのか?聞いちゃうのかい?」
「ああ!!鬱陶しいね!さっさと言いな!」
「素直になれない似蔵ちゃんに万斉の助言を授けよー!!」
「はいはい。」
「主は、薔薇を知っておるか?」
「馬鹿にしてんのかい?知ってるよ」
「ならば、薔薇の花を贈る本数によって意味が異なることを知っておるか?」
「本数?」
「知らぬなら教えて進ぜよう、一度しか言わぬ故によく聞け。」
1本 「一目ぼれ」「あなたしかいない」
2本 「この世界は二人だけ」
3本 「愛しています」「告白」
4本 「死ぬまで気持ちは変わりません」
5本 「あなたに出会えた事の心からの喜び」
6本 「あなたに夢中」「お互いに敬い、愛し、分かち合いましょう」
7本 「ひそかな愛」
8本 「あなたの思いやり、励ましに感謝します」
9本 「いつもあなたを想っています」「いつも一緒にいてください」
10本「あなたは全てが完璧」
11本「最愛」
12本「私と付き合ってください」
13本「永遠の友情」
21本「あなただけに尽くします」
24本「一日中思っています」
50本「恒久」
99本「永遠の愛、ずっと好きだった」
100本「100%の愛」
101本「これ以上ないほど愛しています」
108本「結婚して下さい」
365本「あなたが毎日恋しい」
999本「何度生まれ変わってもあなたを愛する」
「拙者的には3本と11本と100本と101っ本がお勧めでござるなぁ」
「……一本目がなんだって?」
「おいおい、主の記憶力の無さには承知しておったが、ここまで酷い思わなかったででござるな。」
「いや、あんたちょっと早口過ぎるんだよ!!」
「しかたあるまい、特別にもう一度言ってやろうではないか。」
「ったく、調子に乗りやがって。」
「そんな無駄口叩く暇があるならメモの用意でもされてはいかがかな?」
「あーはいはい。」
「それでは参るぞ、1本一目ぼれあなたしかいない2本この世界は二人だけ3本愛して__」
「あぁぁぁあ!!早いんだって!!」
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