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何気ない日常が詰まらないと感じてしまうおれは根っから殺しが好きな男。W7への潜入調査がなければ日々殺戮兵器として駆け回っていることだろう。逃げ惑う悪を、闇の正義の名の下に殺す。血を久しぶりに堪能したい。任務に好きや嫌いなどの私情を挟むつもりはないが、この任務も早く終わればと思う。
「クルッポー、今日も良い天気だな」
髪を下ろし黒のシルクハットを被り、服装は白のタンクトップと茶色のズボンを着用してサスペンダーを付ける。仕上げに肩に黒のネクタイを付けたハットリを乗せて腹話術にて会話。
そうして、ガレーラカンパニーで人気者の船大工【ロブ・ルッチ】の出来上がりだ。
職場へ行く為に歩いていると、擦れ違う女からキャーキャーと黄色い声が上がる。ジャブラ辺りが羨ましがる光景だと周りに分からないように一人嘲笑うが、女からの熱烈な眼差しなど邪魔でしかない。それは、たった一人を除いて。
「ルッチ職長、おはようございます」
「あァ、おはようポッポー」
「早速で悪いんですが、一つ聞きたいことがありまして」
「クルッポー、もしや書類の不備でもあったか?すまない」
「ええ、これについてなんですが…」
「ポッポー」
柔らかい笑みを浮かべながら話し掛けて来たのは、ガレーラカンパニーの経理を担当している女だ。
どうやら提出した物に関して不備があった模様。説明を聞く為に、さり気無く体を屈めて近くに寄り添う。が、それにしては距離が近いと感じた相手はおれを一度不審そうに見上げた。
「あの…聞いてますか?」
「もちろん聞いている。提出した書類が一枚足りないんだろう?多分ロッカーにあるはずだ、渡すから一緒に来てくれポッポー」
「分かりました」
職長ともなればロッカーは個室で用意され、ご丁寧に鍵まで付いている。さらに仮眠の為の簡易ベッドが設置されているという太っ腹な仕様。
何の疑いもなく付いてくる相手に口角が上がる。
「クルッポー、入ってくれ」
「お邪魔します…?」
周りに誰も居ないことを確認して二人一緒に中に入り、後ろ手でガチャっと鍵を閉める。
「……てめェは本当に警戒心がねェと言うか」
「なによ。断ったほうが良かったの?ルッチ」
「おれ以外の男なら断って貰わねェとなァ。…今は、良い判断をしたと褒めてやろう」
ハットリが肩から離れると同時に、腹話術を止めて地声で声を掛ける。普通の女なら地声や口調の変化に驚くだろうが、すでにベッドに腰を掛けてリラックスしていた女はニンマリと笑っていた。ここまで来れば分かるだろう、こいつもおれ達CP9のメンバーだ。
「ふふ、ルッチが褒めるなんて珍しいね。明日は大雨かもよ?」
「そりゃァ、仕事が捗らねェな。納期に間に合わせるのが大変だ」
「そんなこと微塵も思ってないくせに。相変わらず仮面を付けるのが上手いことで。…そうでしょ、ルッチ職長?」
「ククッ、てめェもそうだろう?あんなに柔らかい笑顔を振りまいてる女が、おれに組み敷かれ淫らな姿で鳴くなんて誰が想像出来る」
「……そ、それはルッチにだけだし」
「………悪くねェ。さて、まだ仕事まで時間がある」
〝抱かせろ〟と耳元で小さく囁くと〝お手柔らかにね〟と頬を優しく撫でられ、キスをされる。
きっと気付いている。おれが殺しが出来なくて鬱憤が溜まっていることを。吐け口の一つとしてセックスが浮上する、それを理解しているのだろう。
おれの些細な変化も逃さないこいつは、定期的に声を掛けて来る。そのままお互い身体を求め合いストレスと欲望を吐き出す。自分で言うのも何だが性欲は強い方だ。一回で終わることはなく何度でも抱ける自信がある、乱交でも問題ないだろう。とはいえ、それをシたいとは思わない。何故なら目の前にいる女一人で十分だから。
「ン、ぁ…ルッチ。いつでも声、掛けてね…?」
「…何のことか分からねェな。黙って感じていろ」
十分とはいえ合間合間に何度も抱く行為は少なからず相手の行動にも支障が出るし、負担も掛かるだろう。されど止められずに求めてしまう。
───おれを全て受け入れ、許すお前が悪い。
そんな心にも思っていないことを口にすれば、どんな顔をするのだろう。傷付くか?見たいような、見たくないような。それともまた笑顔で受け止めてくれるのか。
分かっている、おれはこの女に甘えているのだ。
こいつの優しさと甘さに救われている事実、故に止まらない。
「はァ……おい、ナナシ。てめェの愛でドロドロにおれを包め」
似合わない言葉を掛けてみた。
愛し愛されよう、この愚かな任務が終焉を迎えるその時まで。
「クルッポー、今日も良い天気だな」
髪を下ろし黒のシルクハットを被り、服装は白のタンクトップと茶色のズボンを着用してサスペンダーを付ける。仕上げに肩に黒のネクタイを付けたハットリを乗せて腹話術にて会話。
そうして、ガレーラカンパニーで人気者の船大工【ロブ・ルッチ】の出来上がりだ。
職場へ行く為に歩いていると、擦れ違う女からキャーキャーと黄色い声が上がる。ジャブラ辺りが羨ましがる光景だと周りに分からないように一人嘲笑うが、女からの熱烈な眼差しなど邪魔でしかない。それは、たった一人を除いて。
「ルッチ職長、おはようございます」
「あァ、おはようポッポー」
「早速で悪いんですが、一つ聞きたいことがありまして」
「クルッポー、もしや書類の不備でもあったか?すまない」
「ええ、これについてなんですが…」
「ポッポー」
柔らかい笑みを浮かべながら話し掛けて来たのは、ガレーラカンパニーの経理を担当している女だ。
どうやら提出した物に関して不備があった模様。説明を聞く為に、さり気無く体を屈めて近くに寄り添う。が、それにしては距離が近いと感じた相手はおれを一度不審そうに見上げた。
「あの…聞いてますか?」
「もちろん聞いている。提出した書類が一枚足りないんだろう?多分ロッカーにあるはずだ、渡すから一緒に来てくれポッポー」
「分かりました」
職長ともなればロッカーは個室で用意され、ご丁寧に鍵まで付いている。さらに仮眠の為の簡易ベッドが設置されているという太っ腹な仕様。
何の疑いもなく付いてくる相手に口角が上がる。
「クルッポー、入ってくれ」
「お邪魔します…?」
周りに誰も居ないことを確認して二人一緒に中に入り、後ろ手でガチャっと鍵を閉める。
「……てめェは本当に警戒心がねェと言うか」
「なによ。断ったほうが良かったの?ルッチ」
「おれ以外の男なら断って貰わねェとなァ。…今は、良い判断をしたと褒めてやろう」
ハットリが肩から離れると同時に、腹話術を止めて地声で声を掛ける。普通の女なら地声や口調の変化に驚くだろうが、すでにベッドに腰を掛けてリラックスしていた女はニンマリと笑っていた。ここまで来れば分かるだろう、こいつもおれ達CP9のメンバーだ。
「ふふ、ルッチが褒めるなんて珍しいね。明日は大雨かもよ?」
「そりゃァ、仕事が捗らねェな。納期に間に合わせるのが大変だ」
「そんなこと微塵も思ってないくせに。相変わらず仮面を付けるのが上手いことで。…そうでしょ、ルッチ職長?」
「ククッ、てめェもそうだろう?あんなに柔らかい笑顔を振りまいてる女が、おれに組み敷かれ淫らな姿で鳴くなんて誰が想像出来る」
「……そ、それはルッチにだけだし」
「………悪くねェ。さて、まだ仕事まで時間がある」
〝抱かせろ〟と耳元で小さく囁くと〝お手柔らかにね〟と頬を優しく撫でられ、キスをされる。
きっと気付いている。おれが殺しが出来なくて鬱憤が溜まっていることを。吐け口の一つとしてセックスが浮上する、それを理解しているのだろう。
おれの些細な変化も逃さないこいつは、定期的に声を掛けて来る。そのままお互い身体を求め合いストレスと欲望を吐き出す。自分で言うのも何だが性欲は強い方だ。一回で終わることはなく何度でも抱ける自信がある、乱交でも問題ないだろう。とはいえ、それをシたいとは思わない。何故なら目の前にいる女一人で十分だから。
「ン、ぁ…ルッチ。いつでも声、掛けてね…?」
「…何のことか分からねェな。黙って感じていろ」
十分とはいえ合間合間に何度も抱く行為は少なからず相手の行動にも支障が出るし、負担も掛かるだろう。されど止められずに求めてしまう。
───おれを全て受け入れ、許すお前が悪い。
そんな心にも思っていないことを口にすれば、どんな顔をするのだろう。傷付くか?見たいような、見たくないような。それともまた笑顔で受け止めてくれるのか。
分かっている、おれはこの女に甘えているのだ。
こいつの優しさと甘さに救われている事実、故に止まらない。
「はァ……おい、ナナシ。てめェの愛でドロドロにおれを包め」
似合わない言葉を掛けてみた。
愛し愛されよう、この愚かな任務が終焉を迎えるその時まで。
