スタートと同時に瀬呂くんが先手必勝で腕からテープを出し、轟くんの足と腕を巻く。
その勢いのまま滑るように場外へ持ち込もうとする。
え、なにこれ楽しそう。

『場外狙いの早技！！この選択はコレ最善じゃねえか！？正直やっちまえ瀬呂ーーーーー！！』

その刹那、天へと高く氷の柱が出来上がっていた。
なに、この質量･････････
マイクはガラスに張り付き、しょうちゃんでさえ目を見開いてる。
それ程までに大きいのだ。

半分凍ってるミッドナイトが瀬呂くんに動けるか確認をとり、行動不能ということで轟くんの勝利となった。
会場からはどんまいコールが沸く。
うん、どんまいとしか言いようがないよね。
轟くんは瀬呂くんに近づき、左手で氷を溶かしていく。

･････････あれ？

「しょうちゃん･･･轟くんの個性って氷だけじゃないの？」
「半冷半熱だ」
「･･････チートですやん」

でも、そんな凄い個性を持っておきながら、私が見た中で炎を見たことは1度もない。
炎はエンデヴァー･･･父親の個性だろう。
なんか訳アリなのかな？
あんまり詮索しても仕方ないので、ステージが修復するまでマイクとしょうちゃんで昔話をする。
思いっきりしょうちゃん不機嫌になってまた捕縛布で簀巻きにされたのは言うまでもない。

次の勝負はツルの個性の子と雷の子だった。うん、瞬殺されてた。
そして、次の勝負はもっと酷かった。
どう酷かったかと言うと･･････テレビショッピング見てる気分になった。
商品紹介が10分も続き、最後はやり終えた感を出しながら自分で場外に出た。
でも、そういう子面白くて好きよ！

芦戸さんと青山くんの勝負は芦戸さんの勝利。
やったね！
八百万さんは常闇くんの猛攻撃に耐えれず場外へ出てしまい、敗退。
相手が悪かったなぁ･･･
そして次の勝負はめちゃくちゃ熱かった。
なんというか･･･拳と拳のぶつかり合い。
類似した個性だったからそうなるのは仕方ないね！
お互いノックアウトして引き分けになった。
引き分けになったから回復した後に腕相撲で勝敗を決めるらしい。
え？腕相撲でいいのそれ！？

『1回戦最後の組だな･･･』

最後ってことは･･････

『中学からちょっとした有名人！！堅気の顔じゃねぇヒーロー科爆豪勝己！！』

『ＶＳ俺こっち応援したい！！ヒーロー科麗日お茶子！！』

やっぱり！麗日さんだ！
しかも相手は爆豪勝己。どう立ち回るんだろう･･････
その前に

「中学の頃から有名人なの？彼？」
「え！？ヘドロ事件知らないの！？」
マイクが驚きながら聞く。いや、知らないなにそれヘドロ？
「それ、いつの話？？」
「去年のはな『早く開始させろや！！』おっとすまねぇ！それじゃあ、レディィィイイイイスタート！！」

途中で話止められたから気になって仕方ないけど、とりあえずこの試合を見よう。