第19話 影【せとしん】
「…で、どういうことだ、弥子。確かにそのぼうやはポルナレフに似ているが、年齢に差がありすぎるだろう」
「……うん。私もそう思う。けど、スタンドなら? 承太郎くん、私たち今までいろんなスタンドと戦ってきたでしょう?……スタンドって、けっこう何でもありだし、ポルナレフさんとはぐれた今、ポルナレフさんそっくりの子供と遭遇したことにもなにか意味があるんじゃないかと思って……考えすぎかな」
「お前はどうなんだ」
承太郎が少年に尋ねる。少年は戸惑ったように弥子と承太郎を交互に見ていた。
「えっ、うっ…ぼく、あの…」
「普通なら考えすぎだと笑うとこだが……弥子、オメーの言葉なら信じるぜ」
「承太郎くん……ありがとう! えーと、君、名前は? お父さんやお母さんは近くにいる?」
「ううん、いない…。…あのっ、名前、それ、それなんだっ」
「? えっと…」
「やれやれ、らちがあかねーぜ」
承太郎が少年を引っぱり上げる。急に高くなった視線に少年は挙動不審になるが、何かに気がついたようで声を上げた。
「おにいちゃん、影に気をつけて!」
「あ? 影?」
少年の言葉に承太郎が自身の足元を見ると、奇妙な形をした影が承太郎の影と交わっていた。
「!」
とっさに飛び退いた承太郎だったが、
「もう遅い! 承太郎! てめーも俺のセト神の術中に落ちたのだーッ」
「…これはッ!」
「承太郎くん!」
「た…たいへんだッ! あのおにいちゃんも子供になる……」
少年の言葉通り、承太郎の背はどんどん縮んで、七歳ぐらいの体になってしまった。
「子供になる…!? まさか君はポルナレフさんの子供の姿なの…!? 承太郎くんも、子供に!?」
「桂木弥子ォ…お前をガキにするのは最後してやるよ…。お前は洞察力は優れているらしいが、スタンドのパワーはそこまでじゃねーそうだからな~。まずは、パワータイプの承太郎とスピードタイプのポルナレフからだ…」
敵スタンド使いとみられる男が、斧を持って承太郎に近づく。
「承太郎ォ~お前がスタンドを使えるようになったのはつい最近と聞く! つまりぃ! 子供のときはスタンドを使えなかったということだあッ」
「っ! イルミネイト・スルー・ロンリネス!」
その言葉を聞いた弥子がスタンドを出現させる。しかし、承太郎の元までは若干距離があり、敵スタンド使いはすでに承太郎の目前に迫っていた。
「死ねぇッ、承太郎!」
男が斧を振り下ろす。しかしその直前、子供になった承太郎のこぶしが男の顔を直撃した。
「やれやれ。子供だからってなめんなよ」
子供特有の高い愛らしい声で挑発しながら、承太郎は次々とこぶしを繰り出す。
その猛攻撃に、敵スタンド使いの男はあっけなく気絶した。
▼▲▼▲▼
「まさか、年齢操作ができるスタンドがいたなんてね…」
元の大きさに戻った承太郎とポルナレフがスタンドで敵をぼこぼこにするのを見ながら、弥子はぽつりと呟いた。
「まったくだぜ。にしても、ヤコ。お前よく気づいたな、ガキの状態の俺に」
「うん。子供がポルナレフさんそっくりだったのもあるけど…なんかすごい困ってるって感じがして……助けを求めてるように見えたから」
「え~、マジで? 俺そんな感じだった?」
談笑しながら、三人は再びジョセフとアヴドゥルを探し始めた。
「おまえたち、どこ行っとったんじゃ!」
「あっ、ジョースターさん、あんたらだろーが! いなくなったのはよぉーッ」
無事、ジョセフとアヴドゥル、それからいつの間にかいなくなっていたイギーと合流した。どうやら二人も敵スタンドと遭遇していたらしい。しかし何故かその能力については語ろうとしなかった。
(そんなにこわいスタンドだったのかな…?)
お互い、ある意味こわい体験をしていたようだ。
「……うん。私もそう思う。けど、スタンドなら? 承太郎くん、私たち今までいろんなスタンドと戦ってきたでしょう?……スタンドって、けっこう何でもありだし、ポルナレフさんとはぐれた今、ポルナレフさんそっくりの子供と遭遇したことにもなにか意味があるんじゃないかと思って……考えすぎかな」
「お前はどうなんだ」
承太郎が少年に尋ねる。少年は戸惑ったように弥子と承太郎を交互に見ていた。
「えっ、うっ…ぼく、あの…」
「普通なら考えすぎだと笑うとこだが……弥子、オメーの言葉なら信じるぜ」
「承太郎くん……ありがとう! えーと、君、名前は? お父さんやお母さんは近くにいる?」
「ううん、いない…。…あのっ、名前、それ、それなんだっ」
「? えっと…」
「やれやれ、らちがあかねーぜ」
承太郎が少年を引っぱり上げる。急に高くなった視線に少年は挙動不審になるが、何かに気がついたようで声を上げた。
「おにいちゃん、影に気をつけて!」
「あ? 影?」
少年の言葉に承太郎が自身の足元を見ると、奇妙な形をした影が承太郎の影と交わっていた。
「!」
とっさに飛び退いた承太郎だったが、
「もう遅い! 承太郎! てめーも俺のセト神の術中に落ちたのだーッ」
「…これはッ!」
「承太郎くん!」
「た…たいへんだッ! あのおにいちゃんも子供になる……」
少年の言葉通り、承太郎の背はどんどん縮んで、七歳ぐらいの体になってしまった。
「子供になる…!? まさか君はポルナレフさんの子供の姿なの…!? 承太郎くんも、子供に!?」
「桂木弥子ォ…お前をガキにするのは最後してやるよ…。お前は洞察力は優れているらしいが、スタンドのパワーはそこまでじゃねーそうだからな~。まずは、パワータイプの承太郎とスピードタイプのポルナレフからだ…」
敵スタンド使いとみられる男が、斧を持って承太郎に近づく。
「承太郎ォ~お前がスタンドを使えるようになったのはつい最近と聞く! つまりぃ! 子供のときはスタンドを使えなかったということだあッ」
「っ! イルミネイト・スルー・ロンリネス!」
その言葉を聞いた弥子がスタンドを出現させる。しかし、承太郎の元までは若干距離があり、敵スタンド使いはすでに承太郎の目前に迫っていた。
「死ねぇッ、承太郎!」
男が斧を振り下ろす。しかしその直前、子供になった承太郎のこぶしが男の顔を直撃した。
「やれやれ。子供だからってなめんなよ」
子供特有の高い愛らしい声で挑発しながら、承太郎は次々とこぶしを繰り出す。
その猛攻撃に、敵スタンド使いの男はあっけなく気絶した。
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「まさか、年齢操作ができるスタンドがいたなんてね…」
元の大きさに戻った承太郎とポルナレフがスタンドで敵をぼこぼこにするのを見ながら、弥子はぽつりと呟いた。
「まったくだぜ。にしても、ヤコ。お前よく気づいたな、ガキの状態の俺に」
「うん。子供がポルナレフさんそっくりだったのもあるけど…なんかすごい困ってるって感じがして……助けを求めてるように見えたから」
「え~、マジで? 俺そんな感じだった?」
談笑しながら、三人は再びジョセフとアヴドゥルを探し始めた。
「おまえたち、どこ行っとったんじゃ!」
「あっ、ジョースターさん、あんたらだろーが! いなくなったのはよぉーッ」
無事、ジョセフとアヴドゥル、それからいつの間にかいなくなっていたイギーと合流した。どうやら二人も敵スタンドと遭遇していたらしい。しかし何故かその能力については語ろうとしなかった。
(そんなにこわいスタンドだったのかな…?)
お互い、ある意味こわい体験をしていたようだ。
