主人と僕の旅路 5 【完結】
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私は阿吽と共に村の中央に降り立つ。
――できるか、私に。いや、やらなきゃ。
私は式神、水竜を取り出す。
「この村全体に結界を張って!」
正直、村を包み込むほどの大きな結界を張ったことはない。けれどやらなきゃ。だって私は陰陽師だもの。陰陽師は妖怪を倒し、人を守ることが使命なのだから。
水竜は私の声に応えて村全体に結界を張った。瘴気の塊が村に降り注ぐが、結界がそれを食い止める。
「おお! さすが!」と後ろにいる邪見が声を上げる。
村の人々もホッと息を吐き出している。
けれど……。
マズいな……。
私はギリッと歯を喰いしばっていた。
なんとか結界を張ったはいいが、通常のものに比べると圧倒的に厚さが足りない。このままじゃ、降り注ぐ瘴気の塊の重さに耐えきれないっ。
「ぐっ」と思わず唸った時だった。結界が重さに耐えきれず緩む。
「!」
結界が大きく緩み、消失していく。
駄目だったか。
さらにグッと歯を喰いしばった。その瞬間、「うわーーっ!」と村の人の悲鳴が真横で聞こえる。瘴気の塊が村人の真上に迫っている。
「っ!」
私はすぐに炎虎を取り出すが……。
間に合わないっ!
ギュッと目を閉じる。と、「風穴!」と上から声が聞こえた。
この声……。
「弥勒さん!?」
「姉上!」
雲母に乗った弥勒さんと珊瑚さんが現れる。弥勒さんは瘴気を風穴で吸い込む。
よかった。村人は無事だ。それに二人も。
私はホッと息を吐く。そしてキョロキョロと殺生丸さまの姿を探す。
妖気からして……。
「こっち」
私は琥珀君たちの先陣を切って歩き出す。弥勒さんと珊瑚さんが二人で雲母に乗っているのを見たからかは分からないけれど。ほんの少し離れただけなのにものすごく殺生丸さまに会いたかった。
しばらく歩いていくと、殺生丸さまの姿を見つける。
「殺生丸さま!」と声をかけると殺生丸さまと目が合う。ドキッと胸が高鳴るが、すぐに首を振って私は殺生丸さまの隣に立った。
「奈落は……」と声をかける。その瞬間、村の空気がスッと澄み渡った。村中の瘴気が浄化されていっている。
これって――。
「かごめ様の矢が奈落を倒したのか……?」
「……だと思う」
琥珀君の声に頷くと、殺生丸さまがふいに歩き出した。私達はハッとして殺生丸さまの後ろを着いていく。
この方向……。犬夜叉さんの妖気が近い。それに。この方向には骨喰いの井戸がある……。
殺生丸さまに続いて歩いていくと犬夜叉さんとかごめちゃんがいた。場所はもちろん骨喰いの井戸。そして井戸の上には奈落の首と矢が突き刺さった四魂の玉がある。四魂の玉は矢のせいなのか、バチバチと電気を放っていた。
弥勒さんと珊瑚さんもすぐにやって来て私達に合流する。
奈落はふっと笑うと「わし……はあの時……四魂の玉に……願をかけた……」とポツリと語りだす。
「夢幻の白夜が……かごめ……おまえを斬った……あの時だ……」
夢幻の白夜に斬られた!?
私は思わず顔をしかめる。
でも斬られた、という割にはかごめちゃんは傷を負っていない。一体、何を斬ったの。
「この奈落の死と同時に……その望みは……かなう……はず……」
そう言った途端に奈落は光に包まれ消えていった。
これで奈落との戦いも終わり……。
そう思うものの、どうも実感が湧かない。
それはやっぱり奈落の最後の言葉があるから。
私はかごめちゃんに視線を移す。かごめちゃんの背には――。
「かごめ!」
「っ! かごめちゃん!」
犬夜叉さんと同タイミングで声を上げる。かごめちゃんの後ろに冥道が現れた。
犬夜叉さんは咄嗟にかごめちゃんに手を伸ばす。だが、間に合わない。あっという間にかごめちゃんは冥道にのまれていった。
――できるか、私に。いや、やらなきゃ。
私は式神、水竜を取り出す。
「この村全体に結界を張って!」
正直、村を包み込むほどの大きな結界を張ったことはない。けれどやらなきゃ。だって私は陰陽師だもの。陰陽師は妖怪を倒し、人を守ることが使命なのだから。
水竜は私の声に応えて村全体に結界を張った。瘴気の塊が村に降り注ぐが、結界がそれを食い止める。
「おお! さすが!」と後ろにいる邪見が声を上げる。
村の人々もホッと息を吐き出している。
けれど……。
マズいな……。
私はギリッと歯を喰いしばっていた。
なんとか結界を張ったはいいが、通常のものに比べると圧倒的に厚さが足りない。このままじゃ、降り注ぐ瘴気の塊の重さに耐えきれないっ。
「ぐっ」と思わず唸った時だった。結界が重さに耐えきれず緩む。
「!」
結界が大きく緩み、消失していく。
駄目だったか。
さらにグッと歯を喰いしばった。その瞬間、「うわーーっ!」と村の人の悲鳴が真横で聞こえる。瘴気の塊が村人の真上に迫っている。
「っ!」
私はすぐに炎虎を取り出すが……。
間に合わないっ!
ギュッと目を閉じる。と、「風穴!」と上から声が聞こえた。
この声……。
「弥勒さん!?」
「姉上!」
雲母に乗った弥勒さんと珊瑚さんが現れる。弥勒さんは瘴気を風穴で吸い込む。
よかった。村人は無事だ。それに二人も。
私はホッと息を吐く。そしてキョロキョロと殺生丸さまの姿を探す。
妖気からして……。
「こっち」
私は琥珀君たちの先陣を切って歩き出す。弥勒さんと珊瑚さんが二人で雲母に乗っているのを見たからかは分からないけれど。ほんの少し離れただけなのにものすごく殺生丸さまに会いたかった。
しばらく歩いていくと、殺生丸さまの姿を見つける。
「殺生丸さま!」と声をかけると殺生丸さまと目が合う。ドキッと胸が高鳴るが、すぐに首を振って私は殺生丸さまの隣に立った。
「奈落は……」と声をかける。その瞬間、村の空気がスッと澄み渡った。村中の瘴気が浄化されていっている。
これって――。
「かごめ様の矢が奈落を倒したのか……?」
「……だと思う」
琥珀君の声に頷くと、殺生丸さまがふいに歩き出した。私達はハッとして殺生丸さまの後ろを着いていく。
この方向……。犬夜叉さんの妖気が近い。それに。この方向には骨喰いの井戸がある……。
殺生丸さまに続いて歩いていくと犬夜叉さんとかごめちゃんがいた。場所はもちろん骨喰いの井戸。そして井戸の上には奈落の首と矢が突き刺さった四魂の玉がある。四魂の玉は矢のせいなのか、バチバチと電気を放っていた。
弥勒さんと珊瑚さんもすぐにやって来て私達に合流する。
奈落はふっと笑うと「わし……はあの時……四魂の玉に……願をかけた……」とポツリと語りだす。
「夢幻の白夜が……かごめ……おまえを斬った……あの時だ……」
夢幻の白夜に斬られた!?
私は思わず顔をしかめる。
でも斬られた、という割にはかごめちゃんは傷を負っていない。一体、何を斬ったの。
「この奈落の死と同時に……その望みは……かなう……はず……」
そう言った途端に奈落は光に包まれ消えていった。
これで奈落との戦いも終わり……。
そう思うものの、どうも実感が湧かない。
それはやっぱり奈落の最後の言葉があるから。
私はかごめちゃんに視線を移す。かごめちゃんの背には――。
「かごめ!」
「っ! かごめちゃん!」
犬夜叉さんと同タイミングで声を上げる。かごめちゃんの後ろに冥道が現れた。
犬夜叉さんは咄嗟にかごめちゃんに手を伸ばす。だが、間に合わない。あっという間にかごめちゃんは冥道にのまれていった。