主人と僕の旅路 4
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―邪見視点―
御母堂様が首から下げている冥道石から殺生丸さまの様子が見える。そして、七尾が生えた鈴の姿も。
「これは一体何が!?」
「おそらく冥界に踏み込んだことで自分の身を護ろうと狐の血を活性化させたからであろう」
その言葉に邪見はハッとする。
そういえば鈴が倒れた時も殺生丸さまの御父上のお墓、つまり冥界があった場所だったはず……。
邪見は冷や汗をかきながら御母堂様に問いかける。
「あのーこれから鈴はどうなるので」
「小娘のことなぞ知らん」
「え!?」
邪見は冥道石へ目を向ける。
するとちょうど殺生丸さまが鈴に攻撃をしかけたところだった。
鈴は赤い唇をゆがませながら殺生丸さまの毒華爪をかわす。
「!」
まさか殺生丸さまが鈴に攻撃を仕掛けにいくとは…。
多少なりとも鈴を大切にしていると思っていたのに。
殺生丸さまは二撃、三撃と続けざまに鈴に向かっていく。
すると鈴はさすがにバランスを崩し、頬に一筋の赤い線が入った。
まさかこのまま殺生丸さまは鈴のことを……。
いや、まさかそんなことは……。
…………。
邪見は今までの殺生丸さまを振り返る。
あり得る……。
そこに「小妖怪」と声がかかる。
「は!? 私!? 邪見と申しますが……」
「あの小娘、殺生丸のなんだ?」
「なんだと聞かれましても……」
「あんな虚弱な妖怪に手を抜くとは」
――手を抜く!?
――あの殺生丸さまが!?
だが妙に腑に落ちる。
確かにいつもの殺生丸さまなら一撃で仕留めていたはず。
邪見は御母堂様をジッと見つめた。
「鈴は殺生丸さまの何だと聞かれましても分かりませんが……。ただ進展中とだけ」
「ほう」
そう答えた邪見は何故だか気持ちが暖かくなっていた。
―殺生丸視点―
殺生丸の爪が鈴の頬に当たり、赤い血が滲み出る。
だが鈴は苦し気な顔をすることなく、唇から舌を覗かせて血をなめとった。
「あら、ずいぶんと優男なのね。手加減してくれるなんて」
殺生丸はその言葉を無視してまた爪をのばす。だが、それより先に殺生丸の肩に左肩に激痛が走った。
「次はこちらの番よ」
鈴の七尾のうちの一つが殺生丸の左肩を貫いていた。
「さぁ、どうするの。このまま手加減していたらあなた死ぬわよ。もっともあなたが本気を出せば死ぬのはこの体の方でしょうけれど」
そう言って鈴は自分の胸に手を当てて高笑いをした。
殺生丸は珍しく眉をひそめる。
何故自分がこの狐に手加減をしているのか心底分からなかった。
ただ漠然と思うのは――。
鈴に側にいてほしい。
鈴は高笑いをしながら尾を器用に操り殺生丸に迫っていく。
殺生丸は冥道残月波を繰り出せないでいた。よって今の殺生丸にあるのは右腕だけだ。
「その右腕も左と同様斬り落としてあげる」
鈴は七つ全ての尾を右腕に集中させる。
「殺生丸さま!!」
琥珀の高い声が殺生丸の耳に届く。
「……鈴」
殺生丸は名前を呼ぶ。だがいつもの答えてくれる声はそこにはいない。
殺生丸は尾を素早く避けていく。
「あなたに私は殺せない。私がこの体にいる限りは。いや、私は誰にも殺すことなんてできない」
鈴はあっという間に鋭い爪を伸ばす。その爪で自身の首を刺した。
「そう、私以外は」
殺生丸はその行動に胸騒ぎを覚える。
鈴の首筋から赤い血が流れ始めた。
狐……。この殺生丸を殺すばかりか鈴も殺すつもりか――。
「……気にくわん」
おそらく鈴の家系が早死にしやすいのは、この狐が先祖に憑りつき殺していたからだ。
この狐を鈴から離すためにはこの狐を殺すしかない。
だが……。
狐を殺すと鈴も死ぬ。
――鈴――
頭に鈴の微笑んだ顔が浮かぶ。
『――好きで大切な人を護るのは、人間にとっては普通のことですから――』
その言葉が浮かんだ瞬間、ドクンと腰に差した刀が脈を打った。
「――天生牙」
御母堂様が首から下げている冥道石から殺生丸さまの様子が見える。そして、七尾が生えた鈴の姿も。
「これは一体何が!?」
「おそらく冥界に踏み込んだことで自分の身を護ろうと狐の血を活性化させたからであろう」
その言葉に邪見はハッとする。
そういえば鈴が倒れた時も殺生丸さまの御父上のお墓、つまり冥界があった場所だったはず……。
邪見は冷や汗をかきながら御母堂様に問いかける。
「あのーこれから鈴はどうなるので」
「小娘のことなぞ知らん」
「え!?」
邪見は冥道石へ目を向ける。
するとちょうど殺生丸さまが鈴に攻撃をしかけたところだった。
鈴は赤い唇をゆがませながら殺生丸さまの毒華爪をかわす。
「!」
まさか殺生丸さまが鈴に攻撃を仕掛けにいくとは…。
多少なりとも鈴を大切にしていると思っていたのに。
殺生丸さまは二撃、三撃と続けざまに鈴に向かっていく。
すると鈴はさすがにバランスを崩し、頬に一筋の赤い線が入った。
まさかこのまま殺生丸さまは鈴のことを……。
いや、まさかそんなことは……。
…………。
邪見は今までの殺生丸さまを振り返る。
あり得る……。
そこに「小妖怪」と声がかかる。
「は!? 私!? 邪見と申しますが……」
「あの小娘、殺生丸のなんだ?」
「なんだと聞かれましても……」
「あんな虚弱な妖怪に手を抜くとは」
――手を抜く!?
――あの殺生丸さまが!?
だが妙に腑に落ちる。
確かにいつもの殺生丸さまなら一撃で仕留めていたはず。
邪見は御母堂様をジッと見つめた。
「鈴は殺生丸さまの何だと聞かれましても分かりませんが……。ただ進展中とだけ」
「ほう」
そう答えた邪見は何故だか気持ちが暖かくなっていた。
―殺生丸視点―
殺生丸の爪が鈴の頬に当たり、赤い血が滲み出る。
だが鈴は苦し気な顔をすることなく、唇から舌を覗かせて血をなめとった。
「あら、ずいぶんと優男なのね。手加減してくれるなんて」
殺生丸はその言葉を無視してまた爪をのばす。だが、それより先に殺生丸の肩に左肩に激痛が走った。
「次はこちらの番よ」
鈴の七尾のうちの一つが殺生丸の左肩を貫いていた。
「さぁ、どうするの。このまま手加減していたらあなた死ぬわよ。もっともあなたが本気を出せば死ぬのはこの体の方でしょうけれど」
そう言って鈴は自分の胸に手を当てて高笑いをした。
殺生丸は珍しく眉をひそめる。
何故自分がこの狐に手加減をしているのか心底分からなかった。
ただ漠然と思うのは――。
鈴に側にいてほしい。
鈴は高笑いをしながら尾を器用に操り殺生丸に迫っていく。
殺生丸は冥道残月波を繰り出せないでいた。よって今の殺生丸にあるのは右腕だけだ。
「その右腕も左と同様斬り落としてあげる」
鈴は七つ全ての尾を右腕に集中させる。
「殺生丸さま!!」
琥珀の高い声が殺生丸の耳に届く。
「……鈴」
殺生丸は名前を呼ぶ。だがいつもの答えてくれる声はそこにはいない。
殺生丸は尾を素早く避けていく。
「あなたに私は殺せない。私がこの体にいる限りは。いや、私は誰にも殺すことなんてできない」
鈴はあっという間に鋭い爪を伸ばす。その爪で自身の首を刺した。
「そう、私以外は」
殺生丸はその行動に胸騒ぎを覚える。
鈴の首筋から赤い血が流れ始めた。
狐……。この殺生丸を殺すばかりか鈴も殺すつもりか――。
「……気にくわん」
おそらく鈴の家系が早死にしやすいのは、この狐が先祖に憑りつき殺していたからだ。
この狐を鈴から離すためにはこの狐を殺すしかない。
だが……。
狐を殺すと鈴も死ぬ。
――鈴――
頭に鈴の微笑んだ顔が浮かぶ。
『――好きで大切な人を護るのは、人間にとっては普通のことですから――』
その言葉が浮かんだ瞬間、ドクンと腰に差した刀が脈を打った。
「――天生牙」