主人と僕の旅路 4
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「殺生丸さま!」
――嫌だ。大切な人がいなくなるのは――
――嫌だ――
「風鳥っ!!!」
私は式神の風鳥を出して飛び移る。そして殺生丸さまの元へ脇目も振らず飛び込む。
「鈴~」
邪見の声が響く中、私は無我夢中で殺生丸さまに抱きつく。その瞬間、曲霊の触手に覆われ潰された。
触手に潰された、かのように思われた。が、いつまで経っても痛みは襲ってこない。
「……?」
私は恐る恐る目を開ける。腰にある九字兼定が温かい光を放ってギリギリのところで潰されないでいる。
九字兼定は邪を払う刀だから……。その力のおかげ、なのかな。
私は次いで殺生丸さまに目を向ける。
「っ!」
殺生丸さまの整った顔が近くにあって自分から抱きついたのに思わずうろたえてしまう。
「鈴」
「は、はいっ」
殺生丸さまの私を呼ぶ低い声が耳元で聞こえる。
「……何故」
「何故来たのかってことですか」
私は殺生丸さまの言葉をあえて遮る。
「前も言いましたけど。大切なんです。殺生丸さまのことが――。誰よりも。一番。好き、なんです」
ドキドキと胸が高鳴る。
こういう時なのに、いや、こういう時だからこそだからか。
いつもより口が軽くなってしまう。
私はジッと殺生丸さまを見たまま、殺生丸さまの背に回した手に力を込めた。
ああ。ずっとこうやって抱きついていられるなら、もう死んでもいいかもしれない。
―殺生丸視点―
鈴は殺生丸の背に手を回して、ギュッと目を閉じた。体から力が徐々に抜けていく。
「……鈴」
名前を呼ぶ。が、先程のような返事はない。
まるで目を覚ましたくないという風にギュッと目を閉じてしまっている。
それに反応するように鈴の腰に差している刀の光が弱くなっていく。
「鈴」
「殺生丸さま……」
鈴は目を閉じたままポツリと語り始める。
「私、どんどん強欲になっていってるんです」
「……」
「最初は側にいられるだけでよかったのに。どんどん殺生丸さまを独占したくなって。それで。一気に恐くなってしまいました」
恐い……。
この殺生丸にはない感情だ。だが。
どこか知りたい、とも思う。
「私は殺生丸さまから離れたくありません。離れてしまうならいっそ――――」
「なら離れなければよい」
自然と言葉が出た。
その瞬間、パチッと鈴の目が開く。
殺生丸は自分から鈴の腰に手を回した。
――助けようとしたのは……大切、だからです――
――好きで大切な人を護るのは、人間にとっては普通のことですから――
他に……何もいらぬ。
鈴と共にいられる力があるのなら何も――――。
―主人公視点―
バキバキバキと凄まじい音とともに眩い光が辺りに広がる。
私達を覆っていた触手が粉々になって地面に落ちていく。そして殺生丸さまの左腕には刀が握られていた。
どうして左腕が? それにこれって殺生丸さまがやってるんだよね。
バキバキと稲妻が光る中、空に煙が横切る。
「あっ!」
その煙から徐々に牛の妖怪とその妖怪に乗っているおじいちゃんが見える。
あのおじいちゃんは刀々斎さんだ。
曲霊は再び触手を殺生丸さまに向ける。
「っ! 殺生丸さま!」
殺生丸さまはチラリと刀々斎さんを見てから、左手の刀を振るう。触手は木っ端みじんに砕け散った。
それを見て刀々斎はポツリとつぶやいた。
「やっと出てきたな殺生丸。おやじどのの形見じゃない、おまえ自身の刀、爆砕牙が」
爆砕牙!?
爆砕牙で斬られた触手は再生しようとする。だが、ガガッと凄まじい音を立てながら触手が砕け散る。
再生するどころか斬った後も効果が続いてる!?
「ふっ。とんだ余興につきあわされた……。だが所詮借りた体、わしには痛くも痒くも……」
そんな曲霊の言葉を殺生丸さまの天生牙が遮る。
「やった!?」
いや。
曲霊独特の妖気は辺りに残ったままだ。
殺生丸さまは辺りを見回した後、「逃げたか……」と低く呟いた。
――嫌だ。大切な人がいなくなるのは――
――嫌だ――
「風鳥っ!!!」
私は式神の風鳥を出して飛び移る。そして殺生丸さまの元へ脇目も振らず飛び込む。
「鈴~」
邪見の声が響く中、私は無我夢中で殺生丸さまに抱きつく。その瞬間、曲霊の触手に覆われ潰された。
触手に潰された、かのように思われた。が、いつまで経っても痛みは襲ってこない。
「……?」
私は恐る恐る目を開ける。腰にある九字兼定が温かい光を放ってギリギリのところで潰されないでいる。
九字兼定は邪を払う刀だから……。その力のおかげ、なのかな。
私は次いで殺生丸さまに目を向ける。
「っ!」
殺生丸さまの整った顔が近くにあって自分から抱きついたのに思わずうろたえてしまう。
「鈴」
「は、はいっ」
殺生丸さまの私を呼ぶ低い声が耳元で聞こえる。
「……何故」
「何故来たのかってことですか」
私は殺生丸さまの言葉をあえて遮る。
「前も言いましたけど。大切なんです。殺生丸さまのことが――。誰よりも。一番。好き、なんです」
ドキドキと胸が高鳴る。
こういう時なのに、いや、こういう時だからこそだからか。
いつもより口が軽くなってしまう。
私はジッと殺生丸さまを見たまま、殺生丸さまの背に回した手に力を込めた。
ああ。ずっとこうやって抱きついていられるなら、もう死んでもいいかもしれない。
―殺生丸視点―
鈴は殺生丸の背に手を回して、ギュッと目を閉じた。体から力が徐々に抜けていく。
「……鈴」
名前を呼ぶ。が、先程のような返事はない。
まるで目を覚ましたくないという風にギュッと目を閉じてしまっている。
それに反応するように鈴の腰に差している刀の光が弱くなっていく。
「鈴」
「殺生丸さま……」
鈴は目を閉じたままポツリと語り始める。
「私、どんどん強欲になっていってるんです」
「……」
「最初は側にいられるだけでよかったのに。どんどん殺生丸さまを独占したくなって。それで。一気に恐くなってしまいました」
恐い……。
この殺生丸にはない感情だ。だが。
どこか知りたい、とも思う。
「私は殺生丸さまから離れたくありません。離れてしまうならいっそ――――」
「なら離れなければよい」
自然と言葉が出た。
その瞬間、パチッと鈴の目が開く。
殺生丸は自分から鈴の腰に手を回した。
――助けようとしたのは……大切、だからです――
――好きで大切な人を護るのは、人間にとっては普通のことですから――
他に……何もいらぬ。
鈴と共にいられる力があるのなら何も――――。
―主人公視点―
バキバキバキと凄まじい音とともに眩い光が辺りに広がる。
私達を覆っていた触手が粉々になって地面に落ちていく。そして殺生丸さまの左腕には刀が握られていた。
どうして左腕が? それにこれって殺生丸さまがやってるんだよね。
バキバキと稲妻が光る中、空に煙が横切る。
「あっ!」
その煙から徐々に牛の妖怪とその妖怪に乗っているおじいちゃんが見える。
あのおじいちゃんは刀々斎さんだ。
曲霊は再び触手を殺生丸さまに向ける。
「っ! 殺生丸さま!」
殺生丸さまはチラリと刀々斎さんを見てから、左手の刀を振るう。触手は木っ端みじんに砕け散った。
それを見て刀々斎はポツリとつぶやいた。
「やっと出てきたな殺生丸。おやじどのの形見じゃない、おまえ自身の刀、爆砕牙が」
爆砕牙!?
爆砕牙で斬られた触手は再生しようとする。だが、ガガッと凄まじい音を立てながら触手が砕け散る。
再生するどころか斬った後も効果が続いてる!?
「ふっ。とんだ余興につきあわされた……。だが所詮借りた体、わしには痛くも痒くも……」
そんな曲霊の言葉を殺生丸さまの天生牙が遮る。
「やった!?」
いや。
曲霊独特の妖気は辺りに残ったままだ。
殺生丸さまは辺りを見回した後、「逃げたか……」と低く呟いた。