主人と僕の旅路 4
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―殺生丸視点―
天生牙で狐を斬る。と、狐はどこか満足した顔をしながら消えていった。
その瞬間、鈴の体がふわりと倒れた。
「殺生丸さまっ! 鈴さんは!?」
琥珀は鈴に駆け寄っていく。
――狐は消えた。これで鈴は……。
酸っぱい臭いは既に消えている。だが違和感は消えなかった。
……何かがおかしい。
するとドオン、ドーンと音が近づいてくる。
真っ暗な闇が殺生丸の後ろまで来たと思ったら、一瞬にして鈴が闇へ連れ去られる。
「殺生丸さま、鈴さんが……」
「!」
鈴……。
―邪見視点―
「ご、御母堂さまっ! 今度は鈴に何があったので!?」
御母堂さまが冥道石を覗きこむ。
無事に狐は倒せたように思えたが……。
「冥界の闇に踏み込んだか……」
「ってええ!? 確か入ったが最後、二度と戻れないと……」
狐の呪いの後は、冥界!?
次から次へとあの小娘は……。
邪見は少しため息を吐く。
御母堂さまはニヤリと笑って「致し方ない」と口にする。
「愛しい息子が命を落とすのは無念。道を開いてやろうと思う」
「道、というと?」
「冥界から出られるようにしてやろうと思う」
その言葉に邪見は少し考え込む。
殺生丸さまがいなくなったらわしはどうすれば――。いや、しかしこのまま鈴を放っておくわけにもいかんし。何より。
殺生丸さまは――。
「あの、御母堂さま」
「なんだ、小妖怪」
「邪見でございます。おそらく殺生丸さまは出てこないと」
「ほう」
邪見はゴクリと唾を飲む。
「殺生丸さまは鈴を追うと……」
すると御母堂さまは背もたれに倒れこむ。
「そんなにあの人間が大事とは。よく分からぬ」
―殺生丸視点―
ゴオッ
闇に近づくにつれ、臭いが強くなっていく。
狐の臭いでも、鈴の匂いでもない。
――死の臭い!――
やがて殺生丸の目に冥界の主が映る。そして目には冥界の主に掴まれている鈴も映っていた。
冥界の主を追っていくと死人の山が積みあがあった場所へ来る。
ここに鈴を加えるつもりか……。
殺生丸は自然と刀に手をかける。
――連れて帰る――
殺生丸は天生牙で主の腕ごと斬り離す。
「やった……」と琥珀が小さく呟く。
冥界の主の手から鈴が落ちる。それを殺生丸は鈴の体が地に着くまでに抱きかかえた。
だが鈴の体にはいつもの温かいぬくもりがない。
鈴……。
「――起きろ!」
だが答える声はなく、ゴオオオと不気味な風が吹くだけだった。
何故だ……。
ポロと刀が手から離れていく。
狐を倒した。呪いは消えた。だが。
鈴の『――好きで大切な人を護るのは、人間にとっては普通のことですから――』という言葉が殺生丸の頭を駆け巡る。
――鈴を護れなかった。
ギリと思わず自身の唇を噛みしめる。
その殺生丸とは裏腹に天生牙は光を放ち始める。
死人の山がザザザと動いていく。
「なっ!?死人の山が……」
死人の山は殺生丸を囲む。
いや、これは……天生牙を囲っているのか。
殺生丸は横目で鈴を見る。
鈴は起きることなく、ただ死の臭いだけが鼻につく。
こやつらと同じ……。
死人は天生牙へと手を伸ばしている。
救われたいのか……。
殺生丸は膝を着いて刀へと手を伸ばす。刀を握るとドクンと脈を打った。
その瞬間、天生牙から光が発する。
温かく凛としていて、そしてどこか切ない白い光が周りを覆った。
天生牙で狐を斬る。と、狐はどこか満足した顔をしながら消えていった。
その瞬間、鈴の体がふわりと倒れた。
「殺生丸さまっ! 鈴さんは!?」
琥珀は鈴に駆け寄っていく。
――狐は消えた。これで鈴は……。
酸っぱい臭いは既に消えている。だが違和感は消えなかった。
……何かがおかしい。
するとドオン、ドーンと音が近づいてくる。
真っ暗な闇が殺生丸の後ろまで来たと思ったら、一瞬にして鈴が闇へ連れ去られる。
「殺生丸さま、鈴さんが……」
「!」
鈴……。
―邪見視点―
「ご、御母堂さまっ! 今度は鈴に何があったので!?」
御母堂さまが冥道石を覗きこむ。
無事に狐は倒せたように思えたが……。
「冥界の闇に踏み込んだか……」
「ってええ!? 確か入ったが最後、二度と戻れないと……」
狐の呪いの後は、冥界!?
次から次へとあの小娘は……。
邪見は少しため息を吐く。
御母堂さまはニヤリと笑って「致し方ない」と口にする。
「愛しい息子が命を落とすのは無念。道を開いてやろうと思う」
「道、というと?」
「冥界から出られるようにしてやろうと思う」
その言葉に邪見は少し考え込む。
殺生丸さまがいなくなったらわしはどうすれば――。いや、しかしこのまま鈴を放っておくわけにもいかんし。何より。
殺生丸さまは――。
「あの、御母堂さま」
「なんだ、小妖怪」
「邪見でございます。おそらく殺生丸さまは出てこないと」
「ほう」
邪見はゴクリと唾を飲む。
「殺生丸さまは鈴を追うと……」
すると御母堂さまは背もたれに倒れこむ。
「そんなにあの人間が大事とは。よく分からぬ」
―殺生丸視点―
ゴオッ
闇に近づくにつれ、臭いが強くなっていく。
狐の臭いでも、鈴の匂いでもない。
――死の臭い!――
やがて殺生丸の目に冥界の主が映る。そして目には冥界の主に掴まれている鈴も映っていた。
冥界の主を追っていくと死人の山が積みあがあった場所へ来る。
ここに鈴を加えるつもりか……。
殺生丸は自然と刀に手をかける。
――連れて帰る――
殺生丸は天生牙で主の腕ごと斬り離す。
「やった……」と琥珀が小さく呟く。
冥界の主の手から鈴が落ちる。それを殺生丸は鈴の体が地に着くまでに抱きかかえた。
だが鈴の体にはいつもの温かいぬくもりがない。
鈴……。
「――起きろ!」
だが答える声はなく、ゴオオオと不気味な風が吹くだけだった。
何故だ……。
ポロと刀が手から離れていく。
狐を倒した。呪いは消えた。だが。
鈴の『――好きで大切な人を護るのは、人間にとっては普通のことですから――』という言葉が殺生丸の頭を駆け巡る。
――鈴を護れなかった。
ギリと思わず自身の唇を噛みしめる。
その殺生丸とは裏腹に天生牙は光を放ち始める。
死人の山がザザザと動いていく。
「なっ!?死人の山が……」
死人の山は殺生丸を囲む。
いや、これは……天生牙を囲っているのか。
殺生丸は横目で鈴を見る。
鈴は起きることなく、ただ死の臭いだけが鼻につく。
こやつらと同じ……。
死人は天生牙へと手を伸ばしている。
救われたいのか……。
殺生丸は膝を着いて刀へと手を伸ばす。刀を握るとドクンと脈を打った。
その瞬間、天生牙から光が発する。
温かく凛としていて、そしてどこか切ない白い光が周りを覆った。