主人と僕の旅路 3
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殺生丸さまは歩みを止め、私が話し出すのを待っている。
「えっと……。長い話になってしまうんですけど、それでも聞いてくれますか」
殺生丸さまは無言で木によりかかるように腰を下ろす。
これは多分、話してもいいってことだよね。
私が話そうと息を吸い込むと、それを遮るように殺生丸さまが口を開く。
「こちらへ来い」
「え?」
殺生丸さまはそれだけ言うと目線を横に移す。
横に座れってこと、だよね。
「それじゃあ、あの、失礼します」
私はおずおずと殺生丸さまの隣にちょこんと座る。それを見て、邪見も殺生丸さまの隣に座った。
殺生丸さまも、そしてあの邪見でさえもシンと私が語りだすのを待っている。
「えっと、どこから話せばいいか難しいんですけど。さっき泣いてしまったのは父様のことを思い出してしまったからなんです」
「……」
殺生丸さまは無言だけれど、こちらに耳を傾けているのを感じる。
ザワ……と風が横切る。
「あの、私が陰陽師だってことは……。その、知っているとは思うんですけど。私、安倍晴明の子孫で」
「晴明って!! あの最強と言われる陰陽師かっ!!」
邪見がバッと勢いよく立ち上がる。
「鈴、意外と大物なんじゃな」
大物って……。
「とにかく、安倍晴明の子孫で。安倍晴明は狐の妖怪と陰陽師の子供なんですけど。それがいけなかったみたいで……。安倍の血は早死にしやすいんです」
ザワザワ……っと先程よりも強い風が頬を撫でる。
なんだかとても寒い気がする。
「早死にしやすい……」
殺生丸さまは眉をひそめながら、言葉をつむぐ。
「妖怪の血のせい、か」
「あ、はい。陰陽師の血と妖怪の血は相性が悪いみたいで。早死にしやすいんです。母は私が産まれてすぐに亡くなってしまって。親戚もいなくなっていって。最後に残った父も……皆いなくなってしまったんです」
「……」
殺生丸さまも邪見も真剣に私の話を聞いてくれている。
「だからあの時、カワウソの妖怪が父親がいなくなって一人になっちゃうって思ったら……」
私は芦屋家に迎え入れてもらえたけど。でもあの妖怪は長い間一人でいるのかと思ったら。
「感情移入しちゃって。悲しくて……。無意識のうちに泣いちゃったみたいです」
今更ながら泣いたことが恥ずかしくなって、エヘヘと気味の悪い照れ笑いをしてしまう。
そんな気味の悪い照れ笑いの中、邪見の「なるほどなー」と言う声が響く。
「だから会った当初はあんなに一人になるのを嫌がってたわけか」
「あー、お恥ずかしながら。自分でもわかっているんだけど、トラウマみたいなもので」
ポリポリと頬をかく。
その時、横から細くて長い手が私の頬を触る手と重なる。
「えっ!?」
――殺生丸さま!?――
あまりに突然のことで体が固まる。というよりも動きたくても体の方が動かない。
殺生丸さまを見ることが出来なくて、私の視線だけがせわしなく動く。
「……鈴」
殺生丸さまに低く名前を呼ばれる。
「は、はい」
唐突に名前を呼ばれ、ビクンと肩が跳ねる。
「……」
「あの……?」
名前を呼ばれたものの殺生丸さまは無言。そのうちに殺生丸さまは自分から手を引っ込める。
「?」
何だったんだろう。今の……。
殺生丸さまは立ち上がり、こちらを向く。
「……行くぞ」
「あ、はい」
「……ついて来い」
「えっと……。長い話になってしまうんですけど、それでも聞いてくれますか」
殺生丸さまは無言で木によりかかるように腰を下ろす。
これは多分、話してもいいってことだよね。
私が話そうと息を吸い込むと、それを遮るように殺生丸さまが口を開く。
「こちらへ来い」
「え?」
殺生丸さまはそれだけ言うと目線を横に移す。
横に座れってこと、だよね。
「それじゃあ、あの、失礼します」
私はおずおずと殺生丸さまの隣にちょこんと座る。それを見て、邪見も殺生丸さまの隣に座った。
殺生丸さまも、そしてあの邪見でさえもシンと私が語りだすのを待っている。
「えっと、どこから話せばいいか難しいんですけど。さっき泣いてしまったのは父様のことを思い出してしまったからなんです」
「……」
殺生丸さまは無言だけれど、こちらに耳を傾けているのを感じる。
ザワ……と風が横切る。
「あの、私が陰陽師だってことは……。その、知っているとは思うんですけど。私、安倍晴明の子孫で」
「晴明って!! あの最強と言われる陰陽師かっ!!」
邪見がバッと勢いよく立ち上がる。
「鈴、意外と大物なんじゃな」
大物って……。
「とにかく、安倍晴明の子孫で。安倍晴明は狐の妖怪と陰陽師の子供なんですけど。それがいけなかったみたいで……。安倍の血は早死にしやすいんです」
ザワザワ……っと先程よりも強い風が頬を撫でる。
なんだかとても寒い気がする。
「早死にしやすい……」
殺生丸さまは眉をひそめながら、言葉をつむぐ。
「妖怪の血のせい、か」
「あ、はい。陰陽師の血と妖怪の血は相性が悪いみたいで。早死にしやすいんです。母は私が産まれてすぐに亡くなってしまって。親戚もいなくなっていって。最後に残った父も……皆いなくなってしまったんです」
「……」
殺生丸さまも邪見も真剣に私の話を聞いてくれている。
「だからあの時、カワウソの妖怪が父親がいなくなって一人になっちゃうって思ったら……」
私は芦屋家に迎え入れてもらえたけど。でもあの妖怪は長い間一人でいるのかと思ったら。
「感情移入しちゃって。悲しくて……。無意識のうちに泣いちゃったみたいです」
今更ながら泣いたことが恥ずかしくなって、エヘヘと気味の悪い照れ笑いをしてしまう。
そんな気味の悪い照れ笑いの中、邪見の「なるほどなー」と言う声が響く。
「だから会った当初はあんなに一人になるのを嫌がってたわけか」
「あー、お恥ずかしながら。自分でもわかっているんだけど、トラウマみたいなもので」
ポリポリと頬をかく。
その時、横から細くて長い手が私の頬を触る手と重なる。
「えっ!?」
――殺生丸さま!?――
あまりに突然のことで体が固まる。というよりも動きたくても体の方が動かない。
殺生丸さまを見ることが出来なくて、私の視線だけがせわしなく動く。
「……鈴」
殺生丸さまに低く名前を呼ばれる。
「は、はい」
唐突に名前を呼ばれ、ビクンと肩が跳ねる。
「……」
「あの……?」
名前を呼ばれたものの殺生丸さまは無言。そのうちに殺生丸さまは自分から手を引っ込める。
「?」
何だったんだろう。今の……。
殺生丸さまは立ち上がり、こちらを向く。
「……行くぞ」
「あ、はい」
「……ついて来い」