主人と僕の旅路 3
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横からシャーと妖怪がこちらに迫りくる。私が懐から式神を出す前に、邪見が人頭杖で炎を出し、妖怪を焼き尽くした。
「殺生丸さまっ!もう三日目でございます。鍛え直すとか言いながら、刀々斎のやつ、天生牙を持ち逃げしたに違いありませんぞっ!」
刀々斎さんが刀を持っていってから、私達は三日間待ちぼうけをくらっている。しかもその間、殺生丸さまが武器を持っていないからか妖怪が次から次へと襲ってくる。
「あのー邪見。刀々斎さんも忙しいんだと思うよ」
私は空を仰ぎながら邪見を戒めるも、「いや。きっと持ち逃げを」とまくし立て始める。
が、その言葉は「よお」と空からやってきた刀々斎さんによって遮られた。
邪見は刀々斎さんの乗っている牛に踏みつけられている。
殺生丸さまと私は邪見に目もくれず、刀々斎さんへ目を向ける。
……だから止めるように言ったのになぁ。邪見聞かないんだもん。
刀々斎さんは天生牙を殺生丸さまへ突き出す。
「抜いてみな殺生丸。果たして使いこなせるかな?」
「ふん、刀々斎きさまこそ……。天生牙の仕上がりが悪かったら命はないと思え」
殺生丸さまはシャッっと鋭い音を立てて天生牙を抜いた。そして一歩ずつゆっくりと歩いていく。
すると……急に土がボコボコと浮き出たかと思うと、そこから巨大な鬼が現れた。
「鬼がっ!」
「刀の妖気にひかれて出てきたか」
殺生丸さまは刀を横に構える。と、ポゥと暖かい光が刀を包み込む。
鬼は鋭い形相で殺生丸さまへ襲い掛かる。殺生丸さまは容易く鬼へ天生牙を振るう。
けれど。
「「斬れていない!?」」
鬼は無傷のまま変わらず殺生丸さまを睨みつけている。
いや……。
「あれなに!? 鬼のうしろに……」
鬼の後ろに三日月の黒い穴が出現する。
「冥道が開いたのさ」と刀々斎さんが解説する。
「冥道!?」
冥道というと死人が行き着く場所で、殺生丸さまのお父さんの亡骸があった世界、だよね。
鬼はしばらく直立不動で立っていたが、しばらくすると胸から真っ二つに裂け地面へと崩れていく。
鬼が二つに裂けた後、冥道はシュウウウ……と消えていく。
「いったいなにが起きたんだ?」
「見りゃわかるだろう。鬼の体があの世に持ってかれたのさ」
邪見の質問に刀々斎さんは答える。
「まだ三日月程度の裂け目だがな。腕があがるだけ円に近づいて……。いずれは敵の体をまるごとあの世に送れるぜ」
敵をまるごとあの世に……。それってものすごいことなんじゃ。
そんな私の考えをよそに、殺生丸さまは冷静に刀を鞘へと戻しながら「冥道を斬り開く技……か」と呟く。
「天生牙はもともと、あの世とこの世をつなぐ刀だからな。だからこそ天生牙を持つ者にはあの世の使いが見え、それを斬ることで、死者をこの世に戻すことも可能」
「へえ~」
思わず感心の声を上げてしまう。
私の刀、九字兼定は邪を払う刀であり、行きたい場所への道を開く刀だけれど。殺生丸さまの天生牙もきちんとした能力がある。
なんだか不思議だ。
「逆に、あの世への道……。冥道を斬り、そこから文字どおり敵を冥界に送る――。それが天生牙の闘い方だ。そしておめえがさっき使ったのが……」
「……」
「冥道残月破――」
――冥道残月破。
その言葉を聞いた殺生丸さまは、難しい表情で黙り込む。
何を考えているのか……。なんとなく分かってしまった。
きっと殺生丸さまは神楽のことを――。
私は自分の胸をグッと掴む。
呪い……。
神楽からもらった幸せになれ、という証。
神楽のことを考えると、今は悲しさと怒りが湧いてくる。きっとこの気持ちは殺生丸さまも同じで……。
私は殺生丸さまをただただ見ていた。
しばらくして殺生丸さまは「刀々斎」と口を開く。
殺生丸さまはどこか決意を決めた顔を刀々斎さんに向ける。
「闘いの天生牙――。確かに貰い受けた」
その瞬間、ザアと風が下から舞い上がる。花びらが空へ向かって飛んでいく。
「風……」
「行くぞ」
「殺生丸さまっ!もう三日目でございます。鍛え直すとか言いながら、刀々斎のやつ、天生牙を持ち逃げしたに違いありませんぞっ!」
刀々斎さんが刀を持っていってから、私達は三日間待ちぼうけをくらっている。しかもその間、殺生丸さまが武器を持っていないからか妖怪が次から次へと襲ってくる。
「あのー邪見。刀々斎さんも忙しいんだと思うよ」
私は空を仰ぎながら邪見を戒めるも、「いや。きっと持ち逃げを」とまくし立て始める。
が、その言葉は「よお」と空からやってきた刀々斎さんによって遮られた。
邪見は刀々斎さんの乗っている牛に踏みつけられている。
殺生丸さまと私は邪見に目もくれず、刀々斎さんへ目を向ける。
……だから止めるように言ったのになぁ。邪見聞かないんだもん。
刀々斎さんは天生牙を殺生丸さまへ突き出す。
「抜いてみな殺生丸。果たして使いこなせるかな?」
「ふん、刀々斎きさまこそ……。天生牙の仕上がりが悪かったら命はないと思え」
殺生丸さまはシャッっと鋭い音を立てて天生牙を抜いた。そして一歩ずつゆっくりと歩いていく。
すると……急に土がボコボコと浮き出たかと思うと、そこから巨大な鬼が現れた。
「鬼がっ!」
「刀の妖気にひかれて出てきたか」
殺生丸さまは刀を横に構える。と、ポゥと暖かい光が刀を包み込む。
鬼は鋭い形相で殺生丸さまへ襲い掛かる。殺生丸さまは容易く鬼へ天生牙を振るう。
けれど。
「「斬れていない!?」」
鬼は無傷のまま変わらず殺生丸さまを睨みつけている。
いや……。
「あれなに!? 鬼のうしろに……」
鬼の後ろに三日月の黒い穴が出現する。
「冥道が開いたのさ」と刀々斎さんが解説する。
「冥道!?」
冥道というと死人が行き着く場所で、殺生丸さまのお父さんの亡骸があった世界、だよね。
鬼はしばらく直立不動で立っていたが、しばらくすると胸から真っ二つに裂け地面へと崩れていく。
鬼が二つに裂けた後、冥道はシュウウウ……と消えていく。
「いったいなにが起きたんだ?」
「見りゃわかるだろう。鬼の体があの世に持ってかれたのさ」
邪見の質問に刀々斎さんは答える。
「まだ三日月程度の裂け目だがな。腕があがるだけ円に近づいて……。いずれは敵の体をまるごとあの世に送れるぜ」
敵をまるごとあの世に……。それってものすごいことなんじゃ。
そんな私の考えをよそに、殺生丸さまは冷静に刀を鞘へと戻しながら「冥道を斬り開く技……か」と呟く。
「天生牙はもともと、あの世とこの世をつなぐ刀だからな。だからこそ天生牙を持つ者にはあの世の使いが見え、それを斬ることで、死者をこの世に戻すことも可能」
「へえ~」
思わず感心の声を上げてしまう。
私の刀、九字兼定は邪を払う刀であり、行きたい場所への道を開く刀だけれど。殺生丸さまの天生牙もきちんとした能力がある。
なんだか不思議だ。
「逆に、あの世への道……。冥道を斬り、そこから文字どおり敵を冥界に送る――。それが天生牙の闘い方だ。そしておめえがさっき使ったのが……」
「……」
「冥道残月破――」
――冥道残月破。
その言葉を聞いた殺生丸さまは、難しい表情で黙り込む。
何を考えているのか……。なんとなく分かってしまった。
きっと殺生丸さまは神楽のことを――。
私は自分の胸をグッと掴む。
呪い……。
神楽からもらった幸せになれ、という証。
神楽のことを考えると、今は悲しさと怒りが湧いてくる。きっとこの気持ちは殺生丸さまも同じで……。
私は殺生丸さまをただただ見ていた。
しばらくして殺生丸さまは「刀々斎」と口を開く。
殺生丸さまはどこか決意を決めた顔を刀々斎さんに向ける。
「闘いの天生牙――。確かに貰い受けた」
その瞬間、ザアと風が下から舞い上がる。花びらが空へ向かって飛んでいく。
「風……」
「行くぞ」
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