主人と僕の旅路 3
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殺生丸さまは刀々斎さんに恐い顔しながら刀を渡す。
刀々斎さんは刀をマジマジと見つめた後、私に鋭い目を向ける。思わずビクリと肩を震わせた。
「それで、お前さんは何なんだい」
「あ……。す、すみません。自己紹介が遅れて。鈴と言います」
ペコリと頭を下げると刀々斎さんは「いや、そうじゃなくて」と手をヒラヒラトと目の前で振って見せる。
「その刀だよ。その刀、わしに話しかけてくる」
「へ?」
話しかけてくる?
腰にある刀に目線をやる。
何を話しているのだろう……。耳を傾けてみるも風の音一つ聞こえない。
私は刀から刀々斎さんに目を向けた。
「この刀は九字兼定といって……」
「なるほど。噂通り陰陽師か」
刀々斎さんは私の言葉一つで、すべて察したのかフムフムと頷いている。
……というか、私が陰陽師ってことが噂になってる? いつの間に? でも殺生丸さまに陰陽師ということを話してから、陰陽術をかなり使ったからか噂になるのも当然か。
刀々斎さんはゆっくりと口を開いた。
「その刀、陰陽師のみが使える刀なんだろ。お前さん、使ったことは?」
「ない、です……」
実は何度か刀を抜いて振ってみたことはある。けれど今まで何も起こらず。
「私にはこの刀を扱うだけの資格がない、ということでしょうか」
ポツリと小声で問いかける。
殺生丸さまがジッと私を見つめている。だが、私と刀々斎さんの会話を聞いているだけで口を挟む様子はない。
「いや、そうじゃない。その刀はとっくにお前さんを使い手と認めているさ」
「それじゃあ」
「そこで最初の問いに戻る。その刀は何故か能力を封じられている。その封じられるだけの何かがお前さんにあるんじゃないか」
「っ!」
刀々斎さんの言葉に息をのむ。
心あたりが一つ…………あった。
それは――。
「私が安倍晴明の子孫、だからですね」
「……」
ザァと風がなびく。木の葉が宙に舞った。
「なるほどなぁ」と刀々斎さんの言葉が響く。すると殺生丸さまが一歩前へ踏み出す。
殺生丸さまは私の前に立つ。
「きさま何か知っていそうな口ぶりだな」
ボキボキと鋭い爪を出す。
刀々斎さんは「待て待て」とストップをかけ、再び私に話し始める。
「お前さんも分かっているんだろ」
「狐ですよね。狐に呪われているから……」
「そう。わしもよくは知らないが、九字兼定は邪なものを祓う刀。狐にとっては邪魔だった」
ああ、やっぱりそうなのか。
私は刀をゆっくり撫でる。神楽が亡くなってから忘れていた痛みがぶり返してくる。
私はこのままだと長くは生きられない。
「鈴の呪いを解く方法はあるのか」
殺生丸さまはほんの少し私に顔を向けた後、刀々斎さんに問いかける。
「事例はない。しかし、方法がないこともない」
「「「!!」」」
呪いを解く方法がある!?
はやる気持ちを抑えながら一歩踏み出す。と、そのまえに邪見が私の前に素早く出た。
「刀々斎、早くその方法とやらを教えんか!?」
「お前、うるさい」
「なにをー!?」
邪見の言葉は刀々斎さんに一括される。
刀々斎さんは私ではなく、何故か殺生丸さまに目線を向けた。
「呪いを解く方法。それは……」
「……」
「殺生丸。おまえにある」
「え!? 殺生丸さまに?」
私はゆっくりと顔を殺生丸さまに向ける。
どういうことなのだろう……。
そう思っているのは殺生丸さまも同じのようで「どういうことだ」と問いかける。
「それはおまえが天生牙を使いこなせるかにかかっている」
殺生丸さまの顔が険しくなっていく。
「そして天生牙を使いこなすには殺生丸、おまえがもうちっと素直になることだ」
「「素直……?」」
私と邪見は思わず顔を見合わせた。そして一緒に殺生丸さまの様子を伺う。
殺生丸さまは険しい顔のまま、無言だ。
「ま、そんなわけで」
刀々斎さんは牛の妖怪の頭をコツンと叩くと、牛の妖怪は空高く舞い上がる。
「天生牙預かってくわ」という言葉を最後に空に消えた。
殺生丸さまも私も無言で刀々斎さんが消えた方角を見ている。
呪いを解く方法が殺生丸さまの天生牙にあるとはどういうことなのか。
殺生丸さまに聞いてみたい気もしたけれど、なんとなく聞いてはいけないような気もして。私はしばらく空を仰いでいた。
―刀々斎視点―
カンカンと鉄の音が洞窟内に響き渡る。独特の臭いが漂う中、刀々斎はあの二人のことを考えていた。
――――――
「そして天生牙を使いこなすには殺生丸、おまえがもうちっと素直になることだ」
――――――
あの言葉の意味に殺生丸が気付くことが出来るだろうか。そもそも、殺生丸が自身の気持ちに気付けているのかが問題だが……。
刀々斎は刀を叩きながら、まぁ難しいだろうなと苦笑いを浮かべる。
犬夜叉は半妖だから桔梗やかごめへの気持ちに気付けた。だが殺生丸は純血の妖怪。それに素直じゃないしなぁ。
鈴と名乗る陰陽師娘もどちらかというとグイグイと強引に迫っていく性格ではなさそうだし。
「……まぁ、成るように成るか」
殺生丸が鈴を大切と思っているのなら。呪いは……解ける。
刀々斎さんは刀をマジマジと見つめた後、私に鋭い目を向ける。思わずビクリと肩を震わせた。
「それで、お前さんは何なんだい」
「あ……。す、すみません。自己紹介が遅れて。鈴と言います」
ペコリと頭を下げると刀々斎さんは「いや、そうじゃなくて」と手をヒラヒラトと目の前で振って見せる。
「その刀だよ。その刀、わしに話しかけてくる」
「へ?」
話しかけてくる?
腰にある刀に目線をやる。
何を話しているのだろう……。耳を傾けてみるも風の音一つ聞こえない。
私は刀から刀々斎さんに目を向けた。
「この刀は九字兼定といって……」
「なるほど。噂通り陰陽師か」
刀々斎さんは私の言葉一つで、すべて察したのかフムフムと頷いている。
……というか、私が陰陽師ってことが噂になってる? いつの間に? でも殺生丸さまに陰陽師ということを話してから、陰陽術をかなり使ったからか噂になるのも当然か。
刀々斎さんはゆっくりと口を開いた。
「その刀、陰陽師のみが使える刀なんだろ。お前さん、使ったことは?」
「ない、です……」
実は何度か刀を抜いて振ってみたことはある。けれど今まで何も起こらず。
「私にはこの刀を扱うだけの資格がない、ということでしょうか」
ポツリと小声で問いかける。
殺生丸さまがジッと私を見つめている。だが、私と刀々斎さんの会話を聞いているだけで口を挟む様子はない。
「いや、そうじゃない。その刀はとっくにお前さんを使い手と認めているさ」
「それじゃあ」
「そこで最初の問いに戻る。その刀は何故か能力を封じられている。その封じられるだけの何かがお前さんにあるんじゃないか」
「っ!」
刀々斎さんの言葉に息をのむ。
心あたりが一つ…………あった。
それは――。
「私が安倍晴明の子孫、だからですね」
「……」
ザァと風がなびく。木の葉が宙に舞った。
「なるほどなぁ」と刀々斎さんの言葉が響く。すると殺生丸さまが一歩前へ踏み出す。
殺生丸さまは私の前に立つ。
「きさま何か知っていそうな口ぶりだな」
ボキボキと鋭い爪を出す。
刀々斎さんは「待て待て」とストップをかけ、再び私に話し始める。
「お前さんも分かっているんだろ」
「狐ですよね。狐に呪われているから……」
「そう。わしもよくは知らないが、九字兼定は邪なものを祓う刀。狐にとっては邪魔だった」
ああ、やっぱりそうなのか。
私は刀をゆっくり撫でる。神楽が亡くなってから忘れていた痛みがぶり返してくる。
私はこのままだと長くは生きられない。
「鈴の呪いを解く方法はあるのか」
殺生丸さまはほんの少し私に顔を向けた後、刀々斎さんに問いかける。
「事例はない。しかし、方法がないこともない」
「「「!!」」」
呪いを解く方法がある!?
はやる気持ちを抑えながら一歩踏み出す。と、そのまえに邪見が私の前に素早く出た。
「刀々斎、早くその方法とやらを教えんか!?」
「お前、うるさい」
「なにをー!?」
邪見の言葉は刀々斎さんに一括される。
刀々斎さんは私ではなく、何故か殺生丸さまに目線を向けた。
「呪いを解く方法。それは……」
「……」
「殺生丸。おまえにある」
「え!? 殺生丸さまに?」
私はゆっくりと顔を殺生丸さまに向ける。
どういうことなのだろう……。
そう思っているのは殺生丸さまも同じのようで「どういうことだ」と問いかける。
「それはおまえが天生牙を使いこなせるかにかかっている」
殺生丸さまの顔が険しくなっていく。
「そして天生牙を使いこなすには殺生丸、おまえがもうちっと素直になることだ」
「「素直……?」」
私と邪見は思わず顔を見合わせた。そして一緒に殺生丸さまの様子を伺う。
殺生丸さまは険しい顔のまま、無言だ。
「ま、そんなわけで」
刀々斎さんは牛の妖怪の頭をコツンと叩くと、牛の妖怪は空高く舞い上がる。
「天生牙預かってくわ」という言葉を最後に空に消えた。
殺生丸さまも私も無言で刀々斎さんが消えた方角を見ている。
呪いを解く方法が殺生丸さまの天生牙にあるとはどういうことなのか。
殺生丸さまに聞いてみたい気もしたけれど、なんとなく聞いてはいけないような気もして。私はしばらく空を仰いでいた。
―刀々斎視点―
カンカンと鉄の音が洞窟内に響き渡る。独特の臭いが漂う中、刀々斎はあの二人のことを考えていた。
――――――
「そして天生牙を使いこなすには殺生丸、おまえがもうちっと素直になることだ」
――――――
あの言葉の意味に殺生丸が気付くことが出来るだろうか。そもそも、殺生丸が自身の気持ちに気付けているのかが問題だが……。
刀々斎は刀を叩きながら、まぁ難しいだろうなと苦笑いを浮かべる。
犬夜叉は半妖だから桔梗やかごめへの気持ちに気付けた。だが殺生丸は純血の妖怪。それに素直じゃないしなぁ。
鈴と名乗る陰陽師娘もどちらかというとグイグイと強引に迫っていく性格ではなさそうだし。
「……まぁ、成るように成るか」
殺生丸が鈴を大切と思っているのなら。呪いは……解ける。