主人と僕の旅路 3
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
――好きで大切な人を護るのは、人間にとっては普通のことですから――
言って、言ってしまった。つい、勢いあまって「好き」って。
そりゃあ桔梗さんが何故生きているのか気になるし、殺生丸さまの刀も天生牙だけになってしまったのも心にひっかかるけれども。
正直、それどころではない。
ザー……ン
私は海を眺めている殺生丸さまに、おそるおそる目を向ける。
殺生丸さまは私のこと、どう思っているんだろう――。
ただの鬱陶しい人間、ではないと思うけれど。多少は特別に思ってくれているのもわかるんだけど。
果たして恋愛感情を抱いているのかどうか……。
私はため息を吐く。
するとすうっと殺生丸さまが立った。
「!」
ため息聞かれてた!?
だが、殺生丸さまは私に目を移すことなく空に目をやった。
そして「よぉ」と牛の妖怪に乗ったおじいちゃんが現れた。
「と……刀々斎!?」と邪見。
どうも殺生丸さまと邪見は知り合いみたいだけれど。
刀々斎さんは殺生丸さまをじろじろと見る。
「なんか足んねえと思ったら、闘鬼神がねぇのか。折れたのかい?」
「剣なぞなくとも、きさまなぞこの爪で引き裂くのは簡単だ」
殺生丸さまはバキと腕を鳴らす。
そんな中、私は邪見にこっそり耳打ちをする。
「ねえ。邪見。刀々斎さんとどういう関係?」
「まぁ、殺生丸さまというより御父上と関係があった刀鍛冶じゃ。鉄砕牙と天生牙を作った妖怪での」
「へー」
そんなに凄い刀鍛冶の妖怪なのかぁと思いながら、二人のやりとりを見守る。
「仕方なく来てやったのに。天生牙が呼ぶからよ」
「天生牙が……?」
「……」
私はジッと殺生丸さまの腰にある天生牙を見つめるが、普段と変わらないような気がする。
天生牙は殺生丸さまの刀だし、殺生丸さまにしか分からないこともあるものね。
「どうやら……今までおまえの心に足りなかったもんが生まれたらしいな」という刀々斎さんの言葉に邪見が騒ぎ立てる。
「足りないとはなんじゃっ! 殺生丸さまのお心は完璧じゃっ!」
「うん……。強いし優しいし……」
「優しさなど知らん」
私が顔を赤らめているのとは対照的に、涙を流す邪見。
「まぁまぁ」と邪見を宥めながら、ほんの少し複雑な気分で殺生丸さまを見つめた。その瞬間、バチッと視線が合った。
――殺生丸視点――
「あるんだろう? 思い当たることが」
刀々斎の言葉に、二人の女性が頭によぎる。
一人は――。
――――――
「自由などというくだらんもののために……奈落を裏切り、わしを裏切り……」
「……」
「きさまたちに奈落の心臓のありかを伝えたあの女だ」
「……いくのか」
「ああ……。もういい……」
「しかも……まったくの無駄死にだったということだ」
―――――
奈落の手下、神楽……。
そしてもう一人は――。
その相手に目を向けるとバチッと視線が交わる。その相手は何故か目が合うと顔を赤らめた。
――――――
「助けようとしたのは……大切、だからです」
「……大切……」
「はい。殺生丸さまのことが大切だから。だから、死んでほしくないし。護りたいんです……」
――――――
鈴――――。
「ま、なにがあったか知らねえけどよ」
ザーン……
刀々斎の言葉と波の音が同時に耳に入る。
「肝心なのは、天生牙がおまえの心の変化を受け止めたってことだ。おそらくそれは……。自分ではない誰かのために怒り――悲しむ心」
心? この殺生丸が、誰かのために――。
だが妙に納得もしている。
「さて、天生牙をよこしな」
刀々斎が手の平を殺生丸に出す。
「なに……?」
「鍛え直す時が来たんだよ。武器としてな」
言って、言ってしまった。つい、勢いあまって「好き」って。
そりゃあ桔梗さんが何故生きているのか気になるし、殺生丸さまの刀も天生牙だけになってしまったのも心にひっかかるけれども。
正直、それどころではない。
ザー……ン
私は海を眺めている殺生丸さまに、おそるおそる目を向ける。
殺生丸さまは私のこと、どう思っているんだろう――。
ただの鬱陶しい人間、ではないと思うけれど。多少は特別に思ってくれているのもわかるんだけど。
果たして恋愛感情を抱いているのかどうか……。
私はため息を吐く。
するとすうっと殺生丸さまが立った。
「!」
ため息聞かれてた!?
だが、殺生丸さまは私に目を移すことなく空に目をやった。
そして「よぉ」と牛の妖怪に乗ったおじいちゃんが現れた。
「と……刀々斎!?」と邪見。
どうも殺生丸さまと邪見は知り合いみたいだけれど。
刀々斎さんは殺生丸さまをじろじろと見る。
「なんか足んねえと思ったら、闘鬼神がねぇのか。折れたのかい?」
「剣なぞなくとも、きさまなぞこの爪で引き裂くのは簡単だ」
殺生丸さまはバキと腕を鳴らす。
そんな中、私は邪見にこっそり耳打ちをする。
「ねえ。邪見。刀々斎さんとどういう関係?」
「まぁ、殺生丸さまというより御父上と関係があった刀鍛冶じゃ。鉄砕牙と天生牙を作った妖怪での」
「へー」
そんなに凄い刀鍛冶の妖怪なのかぁと思いながら、二人のやりとりを見守る。
「仕方なく来てやったのに。天生牙が呼ぶからよ」
「天生牙が……?」
「……」
私はジッと殺生丸さまの腰にある天生牙を見つめるが、普段と変わらないような気がする。
天生牙は殺生丸さまの刀だし、殺生丸さまにしか分からないこともあるものね。
「どうやら……今までおまえの心に足りなかったもんが生まれたらしいな」という刀々斎さんの言葉に邪見が騒ぎ立てる。
「足りないとはなんじゃっ! 殺生丸さまのお心は完璧じゃっ!」
「うん……。強いし優しいし……」
「優しさなど知らん」
私が顔を赤らめているのとは対照的に、涙を流す邪見。
「まぁまぁ」と邪見を宥めながら、ほんの少し複雑な気分で殺生丸さまを見つめた。その瞬間、バチッと視線が合った。
――殺生丸視点――
「あるんだろう? 思い当たることが」
刀々斎の言葉に、二人の女性が頭によぎる。
一人は――。
――――――
「自由などというくだらんもののために……奈落を裏切り、わしを裏切り……」
「……」
「きさまたちに奈落の心臓のありかを伝えたあの女だ」
「……いくのか」
「ああ……。もういい……」
「しかも……まったくの無駄死にだったということだ」
―――――
奈落の手下、神楽……。
そしてもう一人は――。
その相手に目を向けるとバチッと視線が交わる。その相手は何故か目が合うと顔を赤らめた。
――――――
「助けようとしたのは……大切、だからです」
「……大切……」
「はい。殺生丸さまのことが大切だから。だから、死んでほしくないし。護りたいんです……」
――――――
鈴――――。
「ま、なにがあったか知らねえけどよ」
ザーン……
刀々斎の言葉と波の音が同時に耳に入る。
「肝心なのは、天生牙がおまえの心の変化を受け止めたってことだ。おそらくそれは……。自分ではない誰かのために怒り――悲しむ心」
心? この殺生丸が、誰かのために――。
だが妙に納得もしている。
「さて、天生牙をよこしな」
刀々斎が手の平を殺生丸に出す。
「なに……?」
「鍛え直す時が来たんだよ。武器としてな」