主人と僕の旅路 3
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「鈴!! 早く殺生丸さまを助けにいくぞ」
その声にハッとして顔を上げる。
殺生丸さまはまだ触手の中だ。そして私の膝の隣には邪見。
殺生丸さまを助ける?誰が?
――私が。
今まで殺生丸さまに怪我をしてほしくない、と思ったことはあった。けれど、助ける、護るという発想はなかった。
けれど。今は。
護りたい殺生丸さまを――。
そして、私の居場所を。
自分自身で。
「ありがとう、邪見」
私は足に力を入れて立ち上がる。
魍魎丸を睨みつけて、一歩ずつ敵に向かっていく。
「くくく…。陰陽師。鎧甲をまた焼くつもりか。先に言っておく、無駄だ」
「だったらこっちも先に言っておきます」
着物の懐へと手を伸ばす。紙を二枚引き抜く。
「さっきのは本気じゃありませんでしたから」
引き抜いたのは炎虎と雷魚だ。
本当は一度にいっぺんに式神を使うのはかなりの体力を使うからあまりやりたくはないのだけれど。でも。できないわけじゃ、ない。
「空を覆いつくせ」
その言葉と共に、炎虎と雷魚は空へ舞い上がっていく。
雲が空を一瞬にして覆いつくしていく。
太陽はもう、見えない。灰色の世界だ。
「なんじゃ、これは!」とあちこちに走り回る邪見。
私はその間も魍魎丸を睨み続ける。そして…。
「悪しき者に落とせ。怒りの鉄槌」
ズドン
けたたましい音と共に空から雷が魍魎丸に落ちた。魍魎丸の周りにモクモクと煙が上がる。
この雷は雷魚と炎虎の力をかけ合わせた雷だ。だから威力は倍……。
「って、殺生丸さまごと攻撃してどうする!?」
「大丈夫。殺生丸さまはこのぐらいじゃやられたりしない」
邪見の言葉に返すと「まぁそれもそうだが」とぶつぶつと呟く。
魍魎丸の周りにはまだ煙が巻いている。
徐々に煙が晴れていく。魍魎丸は……甲羅のみジューと音を立て、焼きただれている状態だ。
つまり……倒すに至っていない。
あとちょっと、あとちょっとなのに……。
その瞬間、ヒュウッと頬を鋭い風が通り抜ける。魍魎丸の肩に矢が刺さっていた。
ハッとして矢が流れてきた方へ振り向く。
弓を持ち、白い巫女の服を着ているのは。
桔梗、さん?
どうして……。瘴気だらけの穴に落ちたはずなのに。
桔梗さんの矢に間髪入れずに、犬夜叉さんが刀を持ち突っ込んでいく。
犬夜叉さんの刀はいつの間にか竜の鱗に変わっている。それに魍魎丸の妖気を……吸っている?
バチバチバチとけたたましい音を立てて、ぶつかっている。
あと少し、あと少しだ。
私はゴクリと唾をのむ。
「炎虎、雷魚。もう一度! 落として、雷を!」
空を裂いて、黄色と赤の鮮やかな雷が鋭く魍魎丸の肩に当たる。
ビシッ
そしてその雷は、鎧甲と腕にヒビを入れた。
あと少し、あと少しで殺生丸さまが。
私は握り潰されている殺生丸さまへ目を向ける。と、バキバキと触手にもヒビが入り殺生丸さまの顔が見える。
よかった。無事だ。
殺生丸さまが手にしている天生牙がポゥと優しい光を出している。
そうか……。天生牙が殺生丸さまを護ってくれていたんだね。
その間にも鎧甲のヒビは大きく広がっていく。
桔梗さんがもう一度弓矢を構えた。その瞬間、魍魎丸は大量の瘴気を巻き散らす。
「っ!」
瘴気で地面を溶かし、魍魎丸は空へ空へ逃げていった。
「「殺生丸さまーっ!」」
邪見と一緒に殺生丸さまの元へ駆け寄る。
すると何故か厳しい目つきで見られた。
睨まれてはいないし、怒っているわけでもないような気はするけれど……。
「……何故助けようとした。私が魍魎丸ごときに殺されると思ったのか……」
「それは……」
確かにあの時、殺生丸さまが死んでしまったと思ってしまった。
「はい」
素直に頷く。殺生丸さまはただ無言で私を見ていた。
私は今すぐに下を向いてしまいたい気持ちを抑えながら、殺生丸さまから視線を逸らさないようにする。
「助けようとしたのは……大切、だからです」
「……大切……」
「はい。殺生丸さまのことが大切だから。だから、死んでほしくないし。護りたいんです……」
ザワと風が揺れる。
いつの間にか周りの音は聞こえなくなり、犬夜叉さんたちの視線は私たちに集中している。
「好きで大切な人を護るのは、人間にとっては普通のことですから」
しばらく殺生丸さまは無言でいたけれど、やがて「そうか」と一言発した。
その声にハッとして顔を上げる。
殺生丸さまはまだ触手の中だ。そして私の膝の隣には邪見。
殺生丸さまを助ける?誰が?
――私が。
今まで殺生丸さまに怪我をしてほしくない、と思ったことはあった。けれど、助ける、護るという発想はなかった。
けれど。今は。
護りたい殺生丸さまを――。
そして、私の居場所を。
自分自身で。
「ありがとう、邪見」
私は足に力を入れて立ち上がる。
魍魎丸を睨みつけて、一歩ずつ敵に向かっていく。
「くくく…。陰陽師。鎧甲をまた焼くつもりか。先に言っておく、無駄だ」
「だったらこっちも先に言っておきます」
着物の懐へと手を伸ばす。紙を二枚引き抜く。
「さっきのは本気じゃありませんでしたから」
引き抜いたのは炎虎と雷魚だ。
本当は一度にいっぺんに式神を使うのはかなりの体力を使うからあまりやりたくはないのだけれど。でも。できないわけじゃ、ない。
「空を覆いつくせ」
その言葉と共に、炎虎と雷魚は空へ舞い上がっていく。
雲が空を一瞬にして覆いつくしていく。
太陽はもう、見えない。灰色の世界だ。
「なんじゃ、これは!」とあちこちに走り回る邪見。
私はその間も魍魎丸を睨み続ける。そして…。
「悪しき者に落とせ。怒りの鉄槌」
ズドン
けたたましい音と共に空から雷が魍魎丸に落ちた。魍魎丸の周りにモクモクと煙が上がる。
この雷は雷魚と炎虎の力をかけ合わせた雷だ。だから威力は倍……。
「って、殺生丸さまごと攻撃してどうする!?」
「大丈夫。殺生丸さまはこのぐらいじゃやられたりしない」
邪見の言葉に返すと「まぁそれもそうだが」とぶつぶつと呟く。
魍魎丸の周りにはまだ煙が巻いている。
徐々に煙が晴れていく。魍魎丸は……甲羅のみジューと音を立て、焼きただれている状態だ。
つまり……倒すに至っていない。
あとちょっと、あとちょっとなのに……。
その瞬間、ヒュウッと頬を鋭い風が通り抜ける。魍魎丸の肩に矢が刺さっていた。
ハッとして矢が流れてきた方へ振り向く。
弓を持ち、白い巫女の服を着ているのは。
桔梗、さん?
どうして……。瘴気だらけの穴に落ちたはずなのに。
桔梗さんの矢に間髪入れずに、犬夜叉さんが刀を持ち突っ込んでいく。
犬夜叉さんの刀はいつの間にか竜の鱗に変わっている。それに魍魎丸の妖気を……吸っている?
バチバチバチとけたたましい音を立てて、ぶつかっている。
あと少し、あと少しだ。
私はゴクリと唾をのむ。
「炎虎、雷魚。もう一度! 落として、雷を!」
空を裂いて、黄色と赤の鮮やかな雷が鋭く魍魎丸の肩に当たる。
ビシッ
そしてその雷は、鎧甲と腕にヒビを入れた。
あと少し、あと少しで殺生丸さまが。
私は握り潰されている殺生丸さまへ目を向ける。と、バキバキと触手にもヒビが入り殺生丸さまの顔が見える。
よかった。無事だ。
殺生丸さまが手にしている天生牙がポゥと優しい光を出している。
そうか……。天生牙が殺生丸さまを護ってくれていたんだね。
その間にも鎧甲のヒビは大きく広がっていく。
桔梗さんがもう一度弓矢を構えた。その瞬間、魍魎丸は大量の瘴気を巻き散らす。
「っ!」
瘴気で地面を溶かし、魍魎丸は空へ空へ逃げていった。
「「殺生丸さまーっ!」」
邪見と一緒に殺生丸さまの元へ駆け寄る。
すると何故か厳しい目つきで見られた。
睨まれてはいないし、怒っているわけでもないような気はするけれど……。
「……何故助けようとした。私が魍魎丸ごときに殺されると思ったのか……」
「それは……」
確かにあの時、殺生丸さまが死んでしまったと思ってしまった。
「はい」
素直に頷く。殺生丸さまはただ無言で私を見ていた。
私は今すぐに下を向いてしまいたい気持ちを抑えながら、殺生丸さまから視線を逸らさないようにする。
「助けようとしたのは……大切、だからです」
「……大切……」
「はい。殺生丸さまのことが大切だから。だから、死んでほしくないし。護りたいんです……」
ザワと風が揺れる。
いつの間にか周りの音は聞こえなくなり、犬夜叉さんたちの視線は私たちに集中している。
「好きで大切な人を護るのは、人間にとっては普通のことですから」
しばらく殺生丸さまは無言でいたけれど、やがて「そうか」と一言発した。