主人と僕の旅路 1
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「お待ちくだされ殺生丸さま」
邪見が転びながら、殺生丸さまについていく。
殺生丸さまが何処に向かっているのか知らないが、私はとりあえずついていってる。
…というのも、此処が何処だか分からないからだ。
見渡す限り草木がいっぱいだし。
ふと殺生丸さまが立ち止まる。
「殺生丸さま?」
「下がっていろ」
気配がする。妖怪の気配……。一人みたいだけど。
「さすがは殺生丸さま」
そう言いながら現れたのは毛皮を被った妖怪。
「お前は奈落!」
「邪見、奈落って?」
「これまで殺生丸さまに幾度となく付きまとっている妖怪。いや、半妖のことじゃ」
殺生丸さまが奈落を鋭く睨み付ける。
「貴様、一体何の用だ」
「いえ、何も。ただ風の噂で人間の小娘を連れていると聞いたので、どのような娘かと見にきたのでございます」
奈落は私の方を向く。
なんだかこの妖怪…恐い。殺生丸さまとは、また違った恐さ。
「ふむ。なかなかの美人ですな。殺生丸さまがお連れなさるのも道理」
「何が言いたい」
殺生丸さまが問いかけると、奈落はクツクツと笑う。
「その娘、いつかは殺生丸さまの敵となるでしょう」
「!! な、何を!」
私が焦った様子を見て、奈落はさらに笑う。
「その娘は殺生丸さまの敵。いや、我々妖怪の敵」
奈落、一体私の何を知っているの? まさか、陰陽師ってことを知っている?
「今回はそれを言いにきただけでございます」
「…ならば早く立ち去れ。この殺生丸の逆鱗に触れたくなければな」
殺生丸さまがそう言うと、奈落は笑いながら何処かへ姿を消した。
「あのー。殺生丸さま?」
「何だ」
「いえ、その」
確かに陰陽師は妖怪の敵だ。
でも、でも私は……。
「行くぞ」
殺生丸さまが歩き出す。それに続けて邪見も歩き出した。
「殺生丸さま!」
私が大声で呼ぶと殺生丸さまは立ち止まった。
だけどこちらを向かない。
「あの。私、殺生丸さまの敵…かもしれません。っというか敵だと思います」
「何を言ってるんだか。行くぞ鈴」と邪見が声をかけるが、私はそこから動かない。
「好きにしろ」
「えっ?」
「この殺生丸に敵などいない。全てこの殺生丸には敵わない」
そう言って殺生丸さまは、再び歩き出した。
「殺生丸さま、ありがとうございます」
小声で呟いたそれは、殺生丸さまには聞こえなかったかもしれない。
私は密かに心の中に誓った。
決して陰陽術は使うまいと。殺生丸さまの敵にはならない…と。
邪見が転びながら、殺生丸さまについていく。
殺生丸さまが何処に向かっているのか知らないが、私はとりあえずついていってる。
…というのも、此処が何処だか分からないからだ。
見渡す限り草木がいっぱいだし。
ふと殺生丸さまが立ち止まる。
「殺生丸さま?」
「下がっていろ」
気配がする。妖怪の気配……。一人みたいだけど。
「さすがは殺生丸さま」
そう言いながら現れたのは毛皮を被った妖怪。
「お前は奈落!」
「邪見、奈落って?」
「これまで殺生丸さまに幾度となく付きまとっている妖怪。いや、半妖のことじゃ」
殺生丸さまが奈落を鋭く睨み付ける。
「貴様、一体何の用だ」
「いえ、何も。ただ風の噂で人間の小娘を連れていると聞いたので、どのような娘かと見にきたのでございます」
奈落は私の方を向く。
なんだかこの妖怪…恐い。殺生丸さまとは、また違った恐さ。
「ふむ。なかなかの美人ですな。殺生丸さまがお連れなさるのも道理」
「何が言いたい」
殺生丸さまが問いかけると、奈落はクツクツと笑う。
「その娘、いつかは殺生丸さまの敵となるでしょう」
「!! な、何を!」
私が焦った様子を見て、奈落はさらに笑う。
「その娘は殺生丸さまの敵。いや、我々妖怪の敵」
奈落、一体私の何を知っているの? まさか、陰陽師ってことを知っている?
「今回はそれを言いにきただけでございます」
「…ならば早く立ち去れ。この殺生丸の逆鱗に触れたくなければな」
殺生丸さまがそう言うと、奈落は笑いながら何処かへ姿を消した。
「あのー。殺生丸さま?」
「何だ」
「いえ、その」
確かに陰陽師は妖怪の敵だ。
でも、でも私は……。
「行くぞ」
殺生丸さまが歩き出す。それに続けて邪見も歩き出した。
「殺生丸さま!」
私が大声で呼ぶと殺生丸さまは立ち止まった。
だけどこちらを向かない。
「あの。私、殺生丸さまの敵…かもしれません。っというか敵だと思います」
「何を言ってるんだか。行くぞ鈴」と邪見が声をかけるが、私はそこから動かない。
「好きにしろ」
「えっ?」
「この殺生丸に敵などいない。全てこの殺生丸には敵わない」
そう言って殺生丸さまは、再び歩き出した。
「殺生丸さま、ありがとうございます」
小声で呟いたそれは、殺生丸さまには聞こえなかったかもしれない。
私は密かに心の中に誓った。
決して陰陽術は使うまいと。殺生丸さまの敵にはならない…と。