主人と僕の旅路 1
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目を開けると妖怪の顔がドアップで映りこんでいた。
「よう、かい?」
私が助けた長髪の妖怪と、緑の小さい妖怪がいる。
ふと自分の体を見てみると、着物に血がべっとりついていた。
えーと。確か…食料を探しにいったら、人喰い狼がいて…。追いかけてきて…
「死んだ!?」
「うるさい人間ですな。殺生丸さま、この娘は放っておきましょう」
小さい妖怪がしゃべっている。
っというか…。
「殺生丸って名前なんだ」
「んな!殺生丸さまを呼び捨てなど、何て小娘だ!」
「はぁ」
とりあえず殺生丸…じゃなくて、殺生丸さまと言うらしい。
「うるさい。帰るぞ邪見」
殺生丸さまがスタスタと何処かへ行ってしまう。その後を小妖怪…邪見?が追っていく。
「ま、待って!死んだはずなのに何で生きているの!?何処に行くの!?」
「天生牙の力だ」と殺生丸さまが答える。
「天生牙?」
それきり殺生丸さまは黙ってしまう。
聞いたことない刀だな。陰陽師だから、妖刀だったら知らないはずはないんだけど。
「あのー。それじゃあ此処はどこなんでしょう?」
「…知らん」
「えっ…」
知らんって。
「…終わりか?」
「いや、その、まだありまして。えーと、えーと」
私は置いてきぼりにされたくない一心で、何とか言葉を繋げようとする。
「これから何処に行くんですか?」
「…」
殺生丸さまは黙ったままだ。
そして、黙ったまま歩き出してしまった。
「お待ちくだされ、殺生丸さま」
邪見がその後をつまずきながら走る。私も殺生丸さまの後を追った。
それから殺生丸さまは一言もしゃべらず、ただひたすら歩いている。
…。体を鍛えているとは言え、整備されてない道を歩くのは結構キツイ。
「…っはぁ」
私が息を乱し始めた頃、殺生丸さまは川の近くの木の下に座った。
「殺生丸さま!?もしかしたらお体がまだ治っていないのでは!」
「…」
邪見の問いにも、殺生丸さまは無言だ。私も殺生丸さまの隣に腰を下ろす。
何やら邪見が言っているが、気にせず無視する。
「あのー。殺生丸さま?」
「…」
私はさっきから気になっていたことを、殺生丸さまに相談する。
「私、崖から落ちたんです。だけど何故か助かって…。気づいたら知らない場所に来ていたんです。もしかしたら迷子なんでしょうか?」
「…知らん」
「えと、それで。もしよかったらなんですけど。見知っている場所に行くまで、一緒にいてもいいですか?」
殺生丸さまはすっと立ち上がった。
「行くぞ」
そのまま殺生丸さまは、私を置いて歩き出してしまう。
「っつ!待って!」
私は叫ぶように言うけど、殺生丸さまは歩みを止めない。
お願い。一人にしないで――。
「私、なんでもします!食料だって盗んでくるし、洗濯もやるし!とにかく何でもやります!だから…だから!」
その後は言葉にならない。
殺生丸さまはやっと歩みを止めて、こちらを見た。
「だから!連れ、てって…」
「お前のような小娘、邪魔なだけだ。さっさと何処かへ行かんか!」
邪見が言う。
もう諦めたほうがいいかも…。
そう思ったとき。
「…好きにしろ」
「えっ?」
私はハッとして殺生丸さまを見る。
「二度は言わん」
そう言って殺生丸さまは、また歩き出してしまう。
? 今のって。つまり!?
「何をしている、小娘! 早く来んか」
邪見が私の足を引っ張る。
「殺生丸さまに遅れをとるぞ」
つまりこれって…。
「っ。はい!」
私は邪見と共に殺生丸さまを追って走り出した。
「よう、かい?」
私が助けた長髪の妖怪と、緑の小さい妖怪がいる。
ふと自分の体を見てみると、着物に血がべっとりついていた。
えーと。確か…食料を探しにいったら、人喰い狼がいて…。追いかけてきて…
「死んだ!?」
「うるさい人間ですな。殺生丸さま、この娘は放っておきましょう」
小さい妖怪がしゃべっている。
っというか…。
「殺生丸って名前なんだ」
「んな!殺生丸さまを呼び捨てなど、何て小娘だ!」
「はぁ」
とりあえず殺生丸…じゃなくて、殺生丸さまと言うらしい。
「うるさい。帰るぞ邪見」
殺生丸さまがスタスタと何処かへ行ってしまう。その後を小妖怪…邪見?が追っていく。
「ま、待って!死んだはずなのに何で生きているの!?何処に行くの!?」
「天生牙の力だ」と殺生丸さまが答える。
「天生牙?」
それきり殺生丸さまは黙ってしまう。
聞いたことない刀だな。陰陽師だから、妖刀だったら知らないはずはないんだけど。
「あのー。それじゃあ此処はどこなんでしょう?」
「…知らん」
「えっ…」
知らんって。
「…終わりか?」
「いや、その、まだありまして。えーと、えーと」
私は置いてきぼりにされたくない一心で、何とか言葉を繋げようとする。
「これから何処に行くんですか?」
「…」
殺生丸さまは黙ったままだ。
そして、黙ったまま歩き出してしまった。
「お待ちくだされ、殺生丸さま」
邪見がその後をつまずきながら走る。私も殺生丸さまの後を追った。
それから殺生丸さまは一言もしゃべらず、ただひたすら歩いている。
…。体を鍛えているとは言え、整備されてない道を歩くのは結構キツイ。
「…っはぁ」
私が息を乱し始めた頃、殺生丸さまは川の近くの木の下に座った。
「殺生丸さま!?もしかしたらお体がまだ治っていないのでは!」
「…」
邪見の問いにも、殺生丸さまは無言だ。私も殺生丸さまの隣に腰を下ろす。
何やら邪見が言っているが、気にせず無視する。
「あのー。殺生丸さま?」
「…」
私はさっきから気になっていたことを、殺生丸さまに相談する。
「私、崖から落ちたんです。だけど何故か助かって…。気づいたら知らない場所に来ていたんです。もしかしたら迷子なんでしょうか?」
「…知らん」
「えと、それで。もしよかったらなんですけど。見知っている場所に行くまで、一緒にいてもいいですか?」
殺生丸さまはすっと立ち上がった。
「行くぞ」
そのまま殺生丸さまは、私を置いて歩き出してしまう。
「っつ!待って!」
私は叫ぶように言うけど、殺生丸さまは歩みを止めない。
お願い。一人にしないで――。
「私、なんでもします!食料だって盗んでくるし、洗濯もやるし!とにかく何でもやります!だから…だから!」
その後は言葉にならない。
殺生丸さまはやっと歩みを止めて、こちらを見た。
「だから!連れ、てって…」
「お前のような小娘、邪魔なだけだ。さっさと何処かへ行かんか!」
邪見が言う。
もう諦めたほうがいいかも…。
そう思ったとき。
「…好きにしろ」
「えっ?」
私はハッとして殺生丸さまを見る。
「二度は言わん」
そう言って殺生丸さまは、また歩き出してしまう。
? 今のって。つまり!?
「何をしている、小娘! 早く来んか」
邪見が私の足を引っ張る。
「殺生丸さまに遅れをとるぞ」
つまりこれって…。
「っ。はい!」
私は邪見と共に殺生丸さまを追って走り出した。