主人と僕の旅路 1
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「待って!」とかごめちゃん。
「いきなり戦国時代に来たから、着替えとかもってないんじゃない?」
「あっ!」
そういえば確かに。今着ているしか持っていない。
「もしよかったら貸すけど……」
「本当に!?」
私はチラッと殺生丸さまを見ると、立っていた殺生丸さまが木陰に座っているところだった。
「お、おい。鈴!! 着替えをするならするで早くせぬか!」と邪見。
ということは……。まだかごめちゃん達と話していてもいいってことだよね?
「さ! 早く着替えましょう」とかごめちゃん。
「弥勒さま。着替えるところを見るなんて、そんな真似しないよね」とブーメランのようなものを持った女の人が言う。
「まさか……」と答えたのは法師さん。
「あのー。今更ですけど、弥勒さんというんですね。初めまして」
「いえ、こちらこそ。いろいろと大変でしたね」と優しく言ってくれる。
「鈴さん。弥勒さま、女の人なら誰でも口説くから気を付けたほうがいいよ。ちなみにあたしは珊瑚。よろしくね」
「よ、よろしく」
なんだか、ユニークな人たちだなー。
「こっちが雲母」と肩に乗っている猫又の妖怪を指す。
妖怪だけど、妖怪だけど!!
「か、かわいい~」と私は雲母をなでなで。
ゴロゴロと喉を鳴らすところとか、本当にかわいい!
雲母をなでなでしていると、ひょこっともう一匹妖怪がこちらに来る。これまた、何の妖怪か分かりにくいけど小さくてかわいい!
「おらは七宝じゃ」
「あのー、狸の妖怪? それとも狐?」
「狐じゃ。全く、何故皆狸と間違えるんじゃろ」
「ご、ごめんね」
かごめちゃんは、リュックを持って私の手を引く。
「さ、着替えよう!」
「う、うん」
かごめちゃんが連れてきたところは、皆からさほど離れていないところ。だけど、着替えているところは見えないように死角になっている。
「じゃ、まずこれね」とかっこいい系のTシャツとズボンをリュックから取り出す。
「サイズ合うといいんだけど…」
私はとりあえず、かごめちゃんに出してもらった服を着る。
―数分後―
私は着替え終わり、かごめちゃんに見せに行く。
「わっ! いい! 素敵! 皆にも見せにいきましょうよ」
「え? 見せにいくの?」
「うん! 殺生丸も喜ぶわよ」
「え、ええー!」
そうかな…。何着ても同じ反応な気がするよ…。
かごめちゃんに強引に連れられ、皆のいるところへ。
「ね! よく似合うでしょ」と何故か私より嬉しそうなかごめちゃん。
「確かに似合いますね」と弥勒さん。
その言葉に反応してか、珊瑚さんから怖いオーラが見えるような気が…。
「ね、他にも着てみようよ!」
「え……」
「だって殺生丸、無反応だし」
いや、そこ!?
「じゃ、次はこれ」とかごめちゃんは、次々と服を取り出す。
「ぜ、全部似合う…」とかごめちゃん。どうやら今着た黄色のワンピースが最後の服みたい。
そして、殺生丸さまの反応はやっぱり無反応…。
最初のかっこいい系の服から、かわいいフリフリしたスカート。体操着や浴衣。巫女の服や、何故かメイドさんの服、水着まで着せられた。
とりあえず私は、元の着物に着替える。
「困ったなー。鈴ちゃん。なんでも似合うんだもん」
「そうかなー」
かごめちゃんは、真剣に頭を悩ませている。
「うーん。犬夜叉達にも聞いてみようか。どれがいいかって。題して、『ファッション総選挙』!!」
それ、ただの多数決だからね…。
そんなわけで、ファッションショーという名のお着替えが終わった後は、総選挙という名の多数決が始まった。
「っで、七宝ちゃんはどう思う?」
「お、おらか!?おらは、そのスカートとやらがいいと思うぞ」
「ふむふむ。スカート一票ね」とかごめちゃんは、地面に『スカート1』と木の棒で書く。
「次! 珊瑚ちゃん」
「えっと。そうだなー。体操着がいいんじゃない?動きやすそうだし」
『体操着1』と地面に書き足していく。
「弥勒さまは?」
「私は水着がいいと思いますよー。なにせ、肌が」
「「却下」」とかごめちゃんと、珊瑚さんの声が被る。
私も水着は却下です。
「犬夜叉は?」
「んー。巫女服とか…」
「それも却下。どうせ、桔梗でしょ」とかごめちゃんから、黒いオーラが出てる。
「き、桔梗って?」と私はおそるおそる尋ねる。
「犬夜叉の想い人…」
「え?! あの、私はてっきり犬夜叉さんとかごめちゃんは恋人同士かと……」
そう言ったとき、七宝ちゃんがこっそり私に耳打ちする。
「犬夜叉はかごめがいながら、桔梗に二股しとるんじゃ」
「ふ、二股~!!!!!」
「な、何だよ……」
「犬夜叉さん、二股ってどういうことですか」
怒りが沸々と湧き上がってくる。
「いや、それは……」
「かごめちゃんの気持ちはどうなるんですか!!!!! 乙女心をもて遊ぶなんて!!!!」
「ちょ、鈴ちゃん。落ちついて、ね?」とかごめちゃんが仲裁に入る。
私はハッとする。
や、やばい。怒りで我を忘れるなんて…。
「ご、ごめんなさい。ちょっと、興奮しちゃって」
「ま、鈴さんの言うことに間違いはなかったしね。犬夜叉が悪いでしょ」と珊瑚さんが、きつい一言。
「さ、仕切り直しといきましょ。えーと、次は邪見」
「え? わし? わしはスカートとやらかの」
『スカート2』と地面に書き直す。
「最後は殺生丸ね」
「え? 殺生丸さまにも聞くの!?」
「当たり前でしょ」とニヤニヤするかごめちゃん。
いや、答えてくれないと思うけど…。
「で、殺生丸はどう思う?」
殺生丸さまは、言葉を発するどころか身動き一つしない。
やっぱり……。
「やっぱり、スカート?」とめげずに殺生丸さまに話しかけるかごめちゃん。
その時だった。殺生丸さまがこっちに歩いてきて、かごめちゃんの前に立つ。
「お、おい。殺生丸」
犬夜叉さんがかごめちゃんを守ろうと立ち上がったその時、殺生丸さまがかごめちゃんからある服を奪い取って私の胸に押し付けた。
「へ? へ?」
これって最後に着た黄色のワンピース?
「これにしろ」
これに……しろ???
「行くぞ」と殺生丸さまは踵を返し、歩き出してしまう。
「え? え?」
ど、どうしよう。このまま別れるの?でも、殺生丸さま行っちゃうし……。
と、とりあえず……。
「あの、かごめちゃん!! これ、もらっておくね」
「う、うん」
「じゃ、皆さんお元気で!!!」
私はこれだけ言うと、急いで殺生丸さまの元へ走り出した。
―その後の犬夜叉一行―
「そういえば、弥勒さま。鈴さんのこと、口説かなかったよね? いつもなら、すぐ手を出すのに……」
「言っておきますけど、誰でも手を出すというわけではありませんからね。それから、さすがに殺生丸の連れに手を出す気はありませんよ。殺されそうですし」
珊瑚と弥勒が話しているところより、少し遠くでかごめと犬夜叉も二人のことについて話していた。
「殺生丸ってさ、結局あのワンピースが好みってこと?」
「まぁ、そうじゃねえか」
「……というか、殺生丸って人間のこと嫌いじゃなかったけ?」
「嫌いだと思うぜ。ただ、あの鈴は特別なんじゃねえか」
―殺生丸一行―
その日の夜、私はさっそくワンピースを着てみた。
「どうかな、邪見?」
私はクルリと、回ってみせたりする。
「まあまあではないか…」
まあまあって…。もっと褒め言葉みたいなの、あるでしょうに!!
チラッと少し離れている殺生丸さまを見る。
「あの、殺生丸さま。その、どうでしょう?」
「……よく似合っている」
「え?」
今、なんだか物凄くいい言葉だったような。
「あの、もう一度」
「二度は言わん」
殺生丸さまは、私から視線をそらす。
「あの……」
私はめげずに、殺生丸を見る。
「…………似合っている」
「っつ!!!」
せ、殺生丸さまからそんな言葉が聞けるなんて…。
私は嬉しくなって、「ありがとうございます」と微笑んだ。
「いきなり戦国時代に来たから、着替えとかもってないんじゃない?」
「あっ!」
そういえば確かに。今着ているしか持っていない。
「もしよかったら貸すけど……」
「本当に!?」
私はチラッと殺生丸さまを見ると、立っていた殺生丸さまが木陰に座っているところだった。
「お、おい。鈴!! 着替えをするならするで早くせぬか!」と邪見。
ということは……。まだかごめちゃん達と話していてもいいってことだよね?
「さ! 早く着替えましょう」とかごめちゃん。
「弥勒さま。着替えるところを見るなんて、そんな真似しないよね」とブーメランのようなものを持った女の人が言う。
「まさか……」と答えたのは法師さん。
「あのー。今更ですけど、弥勒さんというんですね。初めまして」
「いえ、こちらこそ。いろいろと大変でしたね」と優しく言ってくれる。
「鈴さん。弥勒さま、女の人なら誰でも口説くから気を付けたほうがいいよ。ちなみにあたしは珊瑚。よろしくね」
「よ、よろしく」
なんだか、ユニークな人たちだなー。
「こっちが雲母」と肩に乗っている猫又の妖怪を指す。
妖怪だけど、妖怪だけど!!
「か、かわいい~」と私は雲母をなでなで。
ゴロゴロと喉を鳴らすところとか、本当にかわいい!
雲母をなでなでしていると、ひょこっともう一匹妖怪がこちらに来る。これまた、何の妖怪か分かりにくいけど小さくてかわいい!
「おらは七宝じゃ」
「あのー、狸の妖怪? それとも狐?」
「狐じゃ。全く、何故皆狸と間違えるんじゃろ」
「ご、ごめんね」
かごめちゃんは、リュックを持って私の手を引く。
「さ、着替えよう!」
「う、うん」
かごめちゃんが連れてきたところは、皆からさほど離れていないところ。だけど、着替えているところは見えないように死角になっている。
「じゃ、まずこれね」とかっこいい系のTシャツとズボンをリュックから取り出す。
「サイズ合うといいんだけど…」
私はとりあえず、かごめちゃんに出してもらった服を着る。
―数分後―
私は着替え終わり、かごめちゃんに見せに行く。
「わっ! いい! 素敵! 皆にも見せにいきましょうよ」
「え? 見せにいくの?」
「うん! 殺生丸も喜ぶわよ」
「え、ええー!」
そうかな…。何着ても同じ反応な気がするよ…。
かごめちゃんに強引に連れられ、皆のいるところへ。
「ね! よく似合うでしょ」と何故か私より嬉しそうなかごめちゃん。
「確かに似合いますね」と弥勒さん。
その言葉に反応してか、珊瑚さんから怖いオーラが見えるような気が…。
「ね、他にも着てみようよ!」
「え……」
「だって殺生丸、無反応だし」
いや、そこ!?
「じゃ、次はこれ」とかごめちゃんは、次々と服を取り出す。
「ぜ、全部似合う…」とかごめちゃん。どうやら今着た黄色のワンピースが最後の服みたい。
そして、殺生丸さまの反応はやっぱり無反応…。
最初のかっこいい系の服から、かわいいフリフリしたスカート。体操着や浴衣。巫女の服や、何故かメイドさんの服、水着まで着せられた。
とりあえず私は、元の着物に着替える。
「困ったなー。鈴ちゃん。なんでも似合うんだもん」
「そうかなー」
かごめちゃんは、真剣に頭を悩ませている。
「うーん。犬夜叉達にも聞いてみようか。どれがいいかって。題して、『ファッション総選挙』!!」
それ、ただの多数決だからね…。
そんなわけで、ファッションショーという名のお着替えが終わった後は、総選挙という名の多数決が始まった。
「っで、七宝ちゃんはどう思う?」
「お、おらか!?おらは、そのスカートとやらがいいと思うぞ」
「ふむふむ。スカート一票ね」とかごめちゃんは、地面に『スカート1』と木の棒で書く。
「次! 珊瑚ちゃん」
「えっと。そうだなー。体操着がいいんじゃない?動きやすそうだし」
『体操着1』と地面に書き足していく。
「弥勒さまは?」
「私は水着がいいと思いますよー。なにせ、肌が」
「「却下」」とかごめちゃんと、珊瑚さんの声が被る。
私も水着は却下です。
「犬夜叉は?」
「んー。巫女服とか…」
「それも却下。どうせ、桔梗でしょ」とかごめちゃんから、黒いオーラが出てる。
「き、桔梗って?」と私はおそるおそる尋ねる。
「犬夜叉の想い人…」
「え?! あの、私はてっきり犬夜叉さんとかごめちゃんは恋人同士かと……」
そう言ったとき、七宝ちゃんがこっそり私に耳打ちする。
「犬夜叉はかごめがいながら、桔梗に二股しとるんじゃ」
「ふ、二股~!!!!!」
「な、何だよ……」
「犬夜叉さん、二股ってどういうことですか」
怒りが沸々と湧き上がってくる。
「いや、それは……」
「かごめちゃんの気持ちはどうなるんですか!!!!! 乙女心をもて遊ぶなんて!!!!」
「ちょ、鈴ちゃん。落ちついて、ね?」とかごめちゃんが仲裁に入る。
私はハッとする。
や、やばい。怒りで我を忘れるなんて…。
「ご、ごめんなさい。ちょっと、興奮しちゃって」
「ま、鈴さんの言うことに間違いはなかったしね。犬夜叉が悪いでしょ」と珊瑚さんが、きつい一言。
「さ、仕切り直しといきましょ。えーと、次は邪見」
「え? わし? わしはスカートとやらかの」
『スカート2』と地面に書き直す。
「最後は殺生丸ね」
「え? 殺生丸さまにも聞くの!?」
「当たり前でしょ」とニヤニヤするかごめちゃん。
いや、答えてくれないと思うけど…。
「で、殺生丸はどう思う?」
殺生丸さまは、言葉を発するどころか身動き一つしない。
やっぱり……。
「やっぱり、スカート?」とめげずに殺生丸さまに話しかけるかごめちゃん。
その時だった。殺生丸さまがこっちに歩いてきて、かごめちゃんの前に立つ。
「お、おい。殺生丸」
犬夜叉さんがかごめちゃんを守ろうと立ち上がったその時、殺生丸さまがかごめちゃんからある服を奪い取って私の胸に押し付けた。
「へ? へ?」
これって最後に着た黄色のワンピース?
「これにしろ」
これに……しろ???
「行くぞ」と殺生丸さまは踵を返し、歩き出してしまう。
「え? え?」
ど、どうしよう。このまま別れるの?でも、殺生丸さま行っちゃうし……。
と、とりあえず……。
「あの、かごめちゃん!! これ、もらっておくね」
「う、うん」
「じゃ、皆さんお元気で!!!」
私はこれだけ言うと、急いで殺生丸さまの元へ走り出した。
―その後の犬夜叉一行―
「そういえば、弥勒さま。鈴さんのこと、口説かなかったよね? いつもなら、すぐ手を出すのに……」
「言っておきますけど、誰でも手を出すというわけではありませんからね。それから、さすがに殺生丸の連れに手を出す気はありませんよ。殺されそうですし」
珊瑚と弥勒が話しているところより、少し遠くでかごめと犬夜叉も二人のことについて話していた。
「殺生丸ってさ、結局あのワンピースが好みってこと?」
「まぁ、そうじゃねえか」
「……というか、殺生丸って人間のこと嫌いじゃなかったけ?」
「嫌いだと思うぜ。ただ、あの鈴は特別なんじゃねえか」
―殺生丸一行―
その日の夜、私はさっそくワンピースを着てみた。
「どうかな、邪見?」
私はクルリと、回ってみせたりする。
「まあまあではないか…」
まあまあって…。もっと褒め言葉みたいなの、あるでしょうに!!
チラッと少し離れている殺生丸さまを見る。
「あの、殺生丸さま。その、どうでしょう?」
「……よく似合っている」
「え?」
今、なんだか物凄くいい言葉だったような。
「あの、もう一度」
「二度は言わん」
殺生丸さまは、私から視線をそらす。
「あの……」
私はめげずに、殺生丸を見る。
「…………似合っている」
「っつ!!!」
せ、殺生丸さまからそんな言葉が聞けるなんて…。
私は嬉しくなって、「ありがとうございます」と微笑んだ。
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