主人と僕の旅路 1
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「わ、私…。私は…」
思わず声が震える。
私……、どうすればいいんだろう。
その時、風がサァーとふいて、殺生丸さまがいつの間にか、私の後ろにいた。殺生丸さまは、ジッと私を見ている。
「殺生丸さま……。私……」
「……好きにしろ」
どうすればと聞く前に、好きにしろと、この一言だけが返ってきた。
「ま、まぁ、そんなにすぐに決めることはないわよ!」とかごめちゃんが、微笑む。
「殺生丸がいるから、平気だと思うし!」
「お、おい」
犬夜叉さんはかごめちゃんの勢いにタジタジだ。
「一日ゆっくり考えてみたらどうかな?」
「うん……」
殺生丸さまはいつの間にかまた木の下に座っている。
「あの、殺生丸さま……」
「……一日、ここで休みをとる」
「あっ、はい!」
邪見はというと、私のことを興味津々な目で見ている。
「じゃ、邪見?」
「先の世から来たと言っていたが……、どんなところなんじゃ? べ、別に気になるとかではないぞ。す、少し聞いてみただけで……」
「えっと……、人間がたくさんいるかな。逆に妖怪は少なくて……」
それも、陰陽師のせい……とは言えず、居心地が悪くて俯く。
「邪見」といきなり殺生丸さまが話しかける。
「は、はい。何の御用で?」
「鈴に食事をとってこい」
「もちろんでござ……って、ええ!! しょ、食事にございますか」
「……早くしろ」と殺生丸さまに睨み付けられて、邪見は食事をとりに走っていった。
そして、殺生丸さまは立ち上がり、自然と私の隣に来る。
私の隣に来て、殺生丸さまは座った。
「一体、何を悩む」
「え……」
殺生丸さまは、目だけを私に向けた。
「帰りたいのではないか?」
「…。よく分からなくなってしまって……。私、もし帰っても居場所がなくて……」
私は殺生丸さまに目を合わせることなく、ただただ俯く。
「でも、このままここにいても。殺生丸さまのお邪魔になるばかりで」
――陰陽師だから、敵になるかもしれないし――
心の中で呟く。
「本当に……どう、したら……」と、私が小さく喋った時だった。
殺生丸さまの手が、私の手を優しく握った。
――……。殺生丸、さま?――
ゆっくり殺生丸さまを見ると、目線は前の方を向いていて私を見ていない。
だけれども、殺生丸さまの優しさは十分に伝わって……。なんだか心が暖かくなった。
「もう一度言う。……鈴の好きにしろ」
「……」
私はジッと殺生丸さまを見る。
「自分で答えを見つけろ」
「……はい」
―その日の夜―
邪見が魚を取ってきて、私はそれを焼いて食べた。
邪見はというと、私と魚を食べたあと、食料探しに疲れたのかすぐに寝てしまった。
殺生丸さまも、今はもう寝ている。……というより、もしかしたら目を閉じているだけなのかもしれないけど。
犬夜叉さんとかごめちゃんは、後から来た仲間と一緒に地べたで寝ている。
殺生丸さま、嫌いな犬夜叉さんの隣なのに…。私の為にここから離れようとしなかった…。
私、元の場所に戻ったら、きっと当主さまに殺されるよね…。矢を撃ったときの殺気は、確かに本物だったし。
殺されるのに、戻る必要があるのかな…。
本当は、このまま殺生丸さまと一緒にいたい。だけど……、それと同時に殺生丸さまに迷惑をかけるのは嫌だし。陰陽師だとバレたら……。
――どうすれば、どうすれば……――
殺生丸さまの側にいたい。だけど……。
――嫌われるのが恐い――
殺生丸さまは好きにしろと言って下さった。
もし、それが本当なら、このまま一緒にいていいのかな?
ずっと、隣にいていいのかな?
私のこと、嫌いになったりしないかな?
――殺生丸さま……――
―次の日の朝―
「鈴ちゃん、決まった?」とかごめちゃんが尋ねる。
かごめちゃんの側には、犬夜叉さん。それに法師さんと、今で言うブーメラン?を持った女の人がいる。それから、猫の妖怪と狐?の妖怪も。
私がボーッとしてたのか、かごめちゃんが「大丈夫?」と顔をのぞきこむ。
「う、うん」と私はなんとか答えて、震える足で木の下に立っている殺生丸さまの前まで歩いた。
「鈴ちゃん?!」とかごめちゃんの驚いた声がする。
でも。今話すべきなのは、かごめちゃんじゃなくて、殺生丸さまだと思うから……。
「殺生丸さま。あの、私……」
スーハーとゆっくり深呼吸する。そして、覚悟を決めた。
「私、殺生丸さまの側にいたいです。殺生丸さまの側にいると、邪魔だってことも、ご迷惑がかかることも十分に分かってます。でも……、それでも……」
殺生丸さまの目を、しっかりと見る。
「それでも……。殺生丸さまの側にいたいんです! どうか、お願いします」
私の必死の思いで、深く頭を下げた。
しばらく沈黙が続く。
そして…。
「好きにしろと言ったはずだ」
「え?」
私はゆっくりと頭を上げて、殺生丸さまを見る。
殺生丸さまも、私のことを目をそらさずに見ていた。
「あの、殺生丸さま。それじゃあ……」
「二度は言わん。よく聞け。…………鈴の居場所はここだ」
――殺生丸さま……――
「行くぞ」と言って、殺生丸さまが踵を返す。
「はいっっ!」
私はタタタと、殺生丸さまを追いかける。
が、その時、「待って!!」とかごめちゃんの声がした。
思わず声が震える。
私……、どうすればいいんだろう。
その時、風がサァーとふいて、殺生丸さまがいつの間にか、私の後ろにいた。殺生丸さまは、ジッと私を見ている。
「殺生丸さま……。私……」
「……好きにしろ」
どうすればと聞く前に、好きにしろと、この一言だけが返ってきた。
「ま、まぁ、そんなにすぐに決めることはないわよ!」とかごめちゃんが、微笑む。
「殺生丸がいるから、平気だと思うし!」
「お、おい」
犬夜叉さんはかごめちゃんの勢いにタジタジだ。
「一日ゆっくり考えてみたらどうかな?」
「うん……」
殺生丸さまはいつの間にかまた木の下に座っている。
「あの、殺生丸さま……」
「……一日、ここで休みをとる」
「あっ、はい!」
邪見はというと、私のことを興味津々な目で見ている。
「じゃ、邪見?」
「先の世から来たと言っていたが……、どんなところなんじゃ? べ、別に気になるとかではないぞ。す、少し聞いてみただけで……」
「えっと……、人間がたくさんいるかな。逆に妖怪は少なくて……」
それも、陰陽師のせい……とは言えず、居心地が悪くて俯く。
「邪見」といきなり殺生丸さまが話しかける。
「は、はい。何の御用で?」
「鈴に食事をとってこい」
「もちろんでござ……って、ええ!! しょ、食事にございますか」
「……早くしろ」と殺生丸さまに睨み付けられて、邪見は食事をとりに走っていった。
そして、殺生丸さまは立ち上がり、自然と私の隣に来る。
私の隣に来て、殺生丸さまは座った。
「一体、何を悩む」
「え……」
殺生丸さまは、目だけを私に向けた。
「帰りたいのではないか?」
「…。よく分からなくなってしまって……。私、もし帰っても居場所がなくて……」
私は殺生丸さまに目を合わせることなく、ただただ俯く。
「でも、このままここにいても。殺生丸さまのお邪魔になるばかりで」
――陰陽師だから、敵になるかもしれないし――
心の中で呟く。
「本当に……どう、したら……」と、私が小さく喋った時だった。
殺生丸さまの手が、私の手を優しく握った。
――……。殺生丸、さま?――
ゆっくり殺生丸さまを見ると、目線は前の方を向いていて私を見ていない。
だけれども、殺生丸さまの優しさは十分に伝わって……。なんだか心が暖かくなった。
「もう一度言う。……鈴の好きにしろ」
「……」
私はジッと殺生丸さまを見る。
「自分で答えを見つけろ」
「……はい」
―その日の夜―
邪見が魚を取ってきて、私はそれを焼いて食べた。
邪見はというと、私と魚を食べたあと、食料探しに疲れたのかすぐに寝てしまった。
殺生丸さまも、今はもう寝ている。……というより、もしかしたら目を閉じているだけなのかもしれないけど。
犬夜叉さんとかごめちゃんは、後から来た仲間と一緒に地べたで寝ている。
殺生丸さま、嫌いな犬夜叉さんの隣なのに…。私の為にここから離れようとしなかった…。
私、元の場所に戻ったら、きっと当主さまに殺されるよね…。矢を撃ったときの殺気は、確かに本物だったし。
殺されるのに、戻る必要があるのかな…。
本当は、このまま殺生丸さまと一緒にいたい。だけど……、それと同時に殺生丸さまに迷惑をかけるのは嫌だし。陰陽師だとバレたら……。
――どうすれば、どうすれば……――
殺生丸さまの側にいたい。だけど……。
――嫌われるのが恐い――
殺生丸さまは好きにしろと言って下さった。
もし、それが本当なら、このまま一緒にいていいのかな?
ずっと、隣にいていいのかな?
私のこと、嫌いになったりしないかな?
――殺生丸さま……――
―次の日の朝―
「鈴ちゃん、決まった?」とかごめちゃんが尋ねる。
かごめちゃんの側には、犬夜叉さん。それに法師さんと、今で言うブーメラン?を持った女の人がいる。それから、猫の妖怪と狐?の妖怪も。
私がボーッとしてたのか、かごめちゃんが「大丈夫?」と顔をのぞきこむ。
「う、うん」と私はなんとか答えて、震える足で木の下に立っている殺生丸さまの前まで歩いた。
「鈴ちゃん?!」とかごめちゃんの驚いた声がする。
でも。今話すべきなのは、かごめちゃんじゃなくて、殺生丸さまだと思うから……。
「殺生丸さま。あの、私……」
スーハーとゆっくり深呼吸する。そして、覚悟を決めた。
「私、殺生丸さまの側にいたいです。殺生丸さまの側にいると、邪魔だってことも、ご迷惑がかかることも十分に分かってます。でも……、それでも……」
殺生丸さまの目を、しっかりと見る。
「それでも……。殺生丸さまの側にいたいんです! どうか、お願いします」
私の必死の思いで、深く頭を下げた。
しばらく沈黙が続く。
そして…。
「好きにしろと言ったはずだ」
「え?」
私はゆっくりと頭を上げて、殺生丸さまを見る。
殺生丸さまも、私のことを目をそらさずに見ていた。
「あの、殺生丸さま。それじゃあ……」
「二度は言わん。よく聞け。…………鈴の居場所はここだ」
――殺生丸さま……――
「行くぞ」と言って、殺生丸さまが踵を返す。
「はいっっ!」
私はタタタと、殺生丸さまを追いかける。
が、その時、「待って!!」とかごめちゃんの声がした。