主人と僕の旅路 1
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―神楽視点-
あたしは風刃で、鋼牙とかいうやつの四魂のかけらをとる。
鋼牙の両脚は血まみれで逃げることすら出来ない。
「さてと……両脚のかけらはいただいた」
「くっ……」
「これでおまえはただの妖怪だ。そろそろトドメといこうか……」
あたしが鋼牙に一歩近づいた時だった。
「神楽!」と退治屋の珊瑚と、風穴の持ち主の弥勒が雲母に乗ってこっちへ来る。
「ちっ。命拾いしたな、鋼牙」
あたしはそこから一目散に立ち去ると、奈落の元へ向かおうとする。
だが、
――奈落の結界が……ゆるんでいる……?――
「そうさ、奈落なんぞに渡してやることはねえんだ」
―主人公視点―
私は今、阿吽に乗って殺生丸さまの後をついてきている。
今の時間は……時計がないから分からないけど、とにかく夜遅く。
私は眠いのを我慢して、阿吽から落ちないように手綱を握っていた。
「……奈落……」と殺生丸さまが呟く。
「奈落……と申しますと、確か以前殺生丸さまに無礼をはたらき、鈴を追いかけるくわせ者で?」
「やつの臭いだ」
殺生丸さまがそういうということは、この近くにいるということだ。
――なんだか不安だな……――
その時、ゴッと強い風が吹いてきて、私は阿吽に掴まっていられず落ちてしまう。
そして……。
「よぉっ」と言って現れたのは奈落の手下の神楽だった。
相手が神楽だと認識した瞬間、殺生丸さまは私の前に出る。
「……鈴」
「あ、はい!?」
「巻き込まれたくなければ、下がっていろ」
私は大人しく殺生丸さまの言葉に従う。
「殺生丸…あんたも奈落の臭いを嗅ぎ付けてきたのかい?」
「せ、殺生丸さま、この女、奈落の分身の…」と邪見は慌てふたむいている。
殺生丸さまは闘鬼神に手をやり、「風つかいの神楽……とかいったな」と静かに尋ねる。
「へえ……嬉しいね。覚えててくれたのかい。剣から手を放しな。闘いに来たんじゃねえよ。もちろん、その女のことも関係ねえ」
そう神楽が言っても、殺生丸さまは闘鬼神から手を放す様子はない。
「殺生丸……あたしと取り引きしねえか?」
「取り引き……?」
「これがなんだかわかるだろ?」
そう言って取り出したのは、キラキラしている何かのかけら。
――何だか、あのかけら……――
すごい力が込められているような…。
それに神楽が来た時、不思議な感じがして落ち着かなかったのも、このかけらのせいなのかも。
「この四魂のかけら……あんたにあげる。そのかわり……」
そのかわり……??
「奈落を殺して……あたしをやつから解放して」
「「なっ……」」
思わず邪見と声がかぶる。
っていうか、奈落を殺すって……。つまり……。
「な、奈落を裏切るってこと!?」と思わず尋ねる。
「ふん、もともと好きで従ってるわけじゃねえからな」
「奈落に裏切りがバレたら、神楽危ないんじゃない?」
「敵の心配してる場合じゃねえだろ。それに、危ないってことは分かってるよ。だからこうして殺生丸と組もうとしてんじゃねえか」
それは……そうなのだけど。でも、嫌な感じが消えない。すごく悪いことが起きる予感がする。
そして……。
――陰陽師の予感はたいてい、ハズレない――
「で、どうだい殺生丸。あたしと組んで損はねえと思うがな」
「あいにくだな……。私は四魂の玉など興味はない」
「自由になりたいなら、自分でそのかけらを使って奈落を殺せばよかろう」
「奈落がこわいのかよ」
「おまえを助けてやる義理はないと言っているのだ。ひとりでやる覚悟がないのなら、裏切りなど考えんことだな」
殺生丸さまの言葉に、神楽はギリっと歯ぎしりをする。
そして。
「この腰抜け!てめえそれでも男か!」と暗闇に神楽の怒鳴り声が響き渡った。
「うわぁ~」
殺生丸さまに対して、随分な言い様というか……なんというか。
「ふん、見損なったぜ」と神楽はあっという間に上空に舞い上がった。
「あの女……本気で殺生丸さまを後ろ盾にしようと思ったんですかな」
「殺生丸さま、強いもんねー。でもさ、神楽、何だか悲しそうだったよ」
「これ鈴! くだらんことを言っとる場合ではないわ!!」
邪見がガミガミ言っているところに、殺生丸さまは「行くぞ」とまた歩き出した。
「はい!」
あたしは風刃で、鋼牙とかいうやつの四魂のかけらをとる。
鋼牙の両脚は血まみれで逃げることすら出来ない。
「さてと……両脚のかけらはいただいた」
「くっ……」
「これでおまえはただの妖怪だ。そろそろトドメといこうか……」
あたしが鋼牙に一歩近づいた時だった。
「神楽!」と退治屋の珊瑚と、風穴の持ち主の弥勒が雲母に乗ってこっちへ来る。
「ちっ。命拾いしたな、鋼牙」
あたしはそこから一目散に立ち去ると、奈落の元へ向かおうとする。
だが、
――奈落の結界が……ゆるんでいる……?――
「そうさ、奈落なんぞに渡してやることはねえんだ」
―主人公視点―
私は今、阿吽に乗って殺生丸さまの後をついてきている。
今の時間は……時計がないから分からないけど、とにかく夜遅く。
私は眠いのを我慢して、阿吽から落ちないように手綱を握っていた。
「……奈落……」と殺生丸さまが呟く。
「奈落……と申しますと、確か以前殺生丸さまに無礼をはたらき、鈴を追いかけるくわせ者で?」
「やつの臭いだ」
殺生丸さまがそういうということは、この近くにいるということだ。
――なんだか不安だな……――
その時、ゴッと強い風が吹いてきて、私は阿吽に掴まっていられず落ちてしまう。
そして……。
「よぉっ」と言って現れたのは奈落の手下の神楽だった。
相手が神楽だと認識した瞬間、殺生丸さまは私の前に出る。
「……鈴」
「あ、はい!?」
「巻き込まれたくなければ、下がっていろ」
私は大人しく殺生丸さまの言葉に従う。
「殺生丸…あんたも奈落の臭いを嗅ぎ付けてきたのかい?」
「せ、殺生丸さま、この女、奈落の分身の…」と邪見は慌てふたむいている。
殺生丸さまは闘鬼神に手をやり、「風つかいの神楽……とかいったな」と静かに尋ねる。
「へえ……嬉しいね。覚えててくれたのかい。剣から手を放しな。闘いに来たんじゃねえよ。もちろん、その女のことも関係ねえ」
そう神楽が言っても、殺生丸さまは闘鬼神から手を放す様子はない。
「殺生丸……あたしと取り引きしねえか?」
「取り引き……?」
「これがなんだかわかるだろ?」
そう言って取り出したのは、キラキラしている何かのかけら。
――何だか、あのかけら……――
すごい力が込められているような…。
それに神楽が来た時、不思議な感じがして落ち着かなかったのも、このかけらのせいなのかも。
「この四魂のかけら……あんたにあげる。そのかわり……」
そのかわり……??
「奈落を殺して……あたしをやつから解放して」
「「なっ……」」
思わず邪見と声がかぶる。
っていうか、奈落を殺すって……。つまり……。
「な、奈落を裏切るってこと!?」と思わず尋ねる。
「ふん、もともと好きで従ってるわけじゃねえからな」
「奈落に裏切りがバレたら、神楽危ないんじゃない?」
「敵の心配してる場合じゃねえだろ。それに、危ないってことは分かってるよ。だからこうして殺生丸と組もうとしてんじゃねえか」
それは……そうなのだけど。でも、嫌な感じが消えない。すごく悪いことが起きる予感がする。
そして……。
――陰陽師の予感はたいてい、ハズレない――
「で、どうだい殺生丸。あたしと組んで損はねえと思うがな」
「あいにくだな……。私は四魂の玉など興味はない」
「自由になりたいなら、自分でそのかけらを使って奈落を殺せばよかろう」
「奈落がこわいのかよ」
「おまえを助けてやる義理はないと言っているのだ。ひとりでやる覚悟がないのなら、裏切りなど考えんことだな」
殺生丸さまの言葉に、神楽はギリっと歯ぎしりをする。
そして。
「この腰抜け!てめえそれでも男か!」と暗闇に神楽の怒鳴り声が響き渡った。
「うわぁ~」
殺生丸さまに対して、随分な言い様というか……なんというか。
「ふん、見損なったぜ」と神楽はあっという間に上空に舞い上がった。
「あの女……本気で殺生丸さまを後ろ盾にしようと思ったんですかな」
「殺生丸さま、強いもんねー。でもさ、神楽、何だか悲しそうだったよ」
「これ鈴! くだらんことを言っとる場合ではないわ!!」
邪見がガミガミ言っているところに、殺生丸さまは「行くぞ」とまた歩き出した。
「はい!」