主人と僕の旅路 1
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邪見に連れられてやってきた場所は古い小屋。だけど、造りはしっかりしているようだ。
殺生丸さまはスタスタと小屋に入っていく。私と邪見もそれに続いた。
「……ここで一日を過ごす」と言って、殺生丸さまは小屋の隅に座る。
私と犬夜叉さんの姿が重なった……か。
殺生丸さま、私の正体に気づいているのかな? でも、そうだとしたら私と一緒に旅なんてしないよね。
うーむと私が座りもせず、考え込んでいた時だった。
外からザーザーと雨の降る音がする。
「これ、鈴!! 殺生丸さまはな、貴様が雨に当たらんように小屋を探せと命じなさったのじゃ!」
「え?」
それって…。
私が殺生丸さまをチラッと見ると、殺生丸さまは既に隅から放れていて邪見の側に来ていた。
そして殺生丸さまは、いつものように邪見を踏みつける。
「うわ! 邪見、ぺっちゃんこだ!!」
「ぬぅ! う、うるさ、いわ」
私は元の位置に戻った殺生丸さまを見る。
私は殺生丸さまの近くにチョコンと座った。
「あの、殺生丸さま」
「…」
「ありがとう、ございます」
「…………鈴が体を壊したら、後々面倒になると思っただけだ」
殺生丸さま、何だかいつもより優しい。いや、いつも優しいけれど。
「でも、それでも、ありがとうございます」
殺生丸さまはそっぽを向いてしまう。
――あんまり嬉しくなかったのかも……――
ズーンと私が落ち込んでいると、殺生丸さまから声がかかった。
「寒くはないか」
「え…」
思わず耳を疑う。
寒くはないかーって!えぇ!
邪見も口をパクパクさせている。
「聞こえなかったのか?」
「え、いや。聞こえてました! えっと、寒くないです。全然!」
「……肩を震わせている……」
え?
そう言われると確かにちょっと寒いかも。
殺生丸さまは鋭くこちらを見ている。
「えと、ごめんなさい。少し寒いです」
私が小さく呟いた瞬間、殺生丸さまは私の手をとる。
そして自分の方に引いた。
自然と肩がぶつかる姿勢になる。
「わわ!! せ、殺生丸さま?」
殺生丸さまは毛皮を私の肩にかける。
「え? え?」
「これで多少は暖かいはずだ」
あたた、かい?
殺生丸さまの肩と密着しているところも、毛皮をかけられた肩も、そして繋がれた手も、暖かい。
「殺生丸さま……」
「……」
「本当にありがとうございます」
その時、ちょっとだけ。ほんのちょっとだけ。
殺生丸さまの手が私の手をきつく握ったような気がした。
―邪見視点―
わし、どうするばいいんじゃ。
この空気、嫌だぁー!
殺生丸さまはスタスタと小屋に入っていく。私と邪見もそれに続いた。
「……ここで一日を過ごす」と言って、殺生丸さまは小屋の隅に座る。
私と犬夜叉さんの姿が重なった……か。
殺生丸さま、私の正体に気づいているのかな? でも、そうだとしたら私と一緒に旅なんてしないよね。
うーむと私が座りもせず、考え込んでいた時だった。
外からザーザーと雨の降る音がする。
「これ、鈴!! 殺生丸さまはな、貴様が雨に当たらんように小屋を探せと命じなさったのじゃ!」
「え?」
それって…。
私が殺生丸さまをチラッと見ると、殺生丸さまは既に隅から放れていて邪見の側に来ていた。
そして殺生丸さまは、いつものように邪見を踏みつける。
「うわ! 邪見、ぺっちゃんこだ!!」
「ぬぅ! う、うるさ、いわ」
私は元の位置に戻った殺生丸さまを見る。
私は殺生丸さまの近くにチョコンと座った。
「あの、殺生丸さま」
「…」
「ありがとう、ございます」
「…………鈴が体を壊したら、後々面倒になると思っただけだ」
殺生丸さま、何だかいつもより優しい。いや、いつも優しいけれど。
「でも、それでも、ありがとうございます」
殺生丸さまはそっぽを向いてしまう。
――あんまり嬉しくなかったのかも……――
ズーンと私が落ち込んでいると、殺生丸さまから声がかかった。
「寒くはないか」
「え…」
思わず耳を疑う。
寒くはないかーって!えぇ!
邪見も口をパクパクさせている。
「聞こえなかったのか?」
「え、いや。聞こえてました! えっと、寒くないです。全然!」
「……肩を震わせている……」
え?
そう言われると確かにちょっと寒いかも。
殺生丸さまは鋭くこちらを見ている。
「えと、ごめんなさい。少し寒いです」
私が小さく呟いた瞬間、殺生丸さまは私の手をとる。
そして自分の方に引いた。
自然と肩がぶつかる姿勢になる。
「わわ!! せ、殺生丸さま?」
殺生丸さまは毛皮を私の肩にかける。
「え? え?」
「これで多少は暖かいはずだ」
あたた、かい?
殺生丸さまの肩と密着しているところも、毛皮をかけられた肩も、そして繋がれた手も、暖かい。
「殺生丸さま……」
「……」
「本当にありがとうございます」
その時、ちょっとだけ。ほんのちょっとだけ。
殺生丸さまの手が私の手をきつく握ったような気がした。
―邪見視点―
わし、どうするばいいんじゃ。
この空気、嫌だぁー!