主人と僕の旅路 1
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「ルンルンルン♪」
畑からじゃがいもを掘り出す。
最近はこういうことに慣れてきてしまった。
だって誰も食料くれないし…。スーパーとか見ないし…。
「ルンルンルン…」
「鈴、さっきからうるさいぞ」と邪見。
「ごめんごめん、つい嬉しくて」
もちろん、盗みのことではない。
殺生丸さまがシロツメクサのネックレスをもらってくれたことが、嬉しくて嬉しくてしょうがない!!
「まったく、浮かれおって。うるさくて敵わん」
私はじゃがいもを邪見に預ける。
「なんじゃ?」
「重くて運べないから持ってて」
「はぁ!? 何を言うとるんじゃ! わざわざ見張りまでしとるわしの気遣いはなしか!!」
「だって邪見も食べるでしょ?」
邪見は殺生丸さまと違って、いつも私と食事をしている。
殺生丸さまはいつも見てるだけなんだよね…。食べる気配ないし。ちゃんと食べてるのかな?
そんなことを悶々と考えていた時だった。後ろから見知った妖気がする――。
「奈落!!!」
ばっと後ろを振り向く。
邪見もさっと人頭杖を構えた。
「久しいな」と奈落が含み笑いをする。
「き、貴様! 今度は何の用じゃ」
「そこの小娘、鈴に用があるだけだ」
――え?――
「どうだ、ここはわしの提案にのらないか」
「てい、あん…」
「そうだ。わしの力となれ。きさまが殺生丸さまたちとつるむ理由もなかろう」
「な!! そんな提案のりません!」
しかし奈落は薄い笑みを浮かべ、余裕の表情をしている。
「まあ聞け。殺生丸さまは真の妖怪。きさまのような人間など、いつでも殺せる。つまりきさまはいつか捨てられる定めだ」
「…」
「それにきさまの本性を知ったらどうなるか…。想像出来ないわけではあるまい」
「っ!!!」
また、私の秘密を! 何故…。
「殺生丸さまはきさまのことなど何も思ってなどいない」
「…」
――殺生丸さま……――
「わしの手をとれ」
――私のことをいつかは――
「わしならきさまを必要としている」
――捨ててしまうの?――
「わた、しは…」
足がガクガクと震える。恐い。また一人になってしまうのが…。とても恐い。
私が陰陽師だと知ったら邪見は…殺生丸さまは私のことを…。
「わしの手をとれ」
――私は――
「私は殺生丸さまの側にいたい!!!」
「――ずいぶんと手の込んだ誘惑だな」
この声と妖気…。
「殺生丸、さま」
殺生丸さまが奈落の後ろにいつの間にか立っていた。
奈落の首には殺生丸さまがこの前手に入れた闘鬼神が向けられている。
「鈴に何の用だ」
「別に危害を加えたわけではありません。ご安心を」
「…」
「ただ小娘を必要としているのは、この奈落だと言っただけでございます」
そう言って奈落は闘鬼神の剣から離れていく。
「本当は連れていくつもりでしたが、今日は退散としましょう」と言って、さっとどこかへ消えてしまった。
「何をされた」
「え!?」
「何をされた」
「あの、特に何も」
殺生丸さまは私のことをじっと見ると、今度は邪見に同じ質問をした。
「奈落は何をしにきた?」
「はい! どうやら鈴を自分の手駒にしたかったようです」
「…」
それっきり殺生丸さまも邪見も黙ってしまった。
―殺生丸視点―
鈴を手駒に…。一体どういうつもりだ、奈落。
そもそも鈴に戦闘能力などないはずだ。だが…鈴にはそれだけの何かがあるということだ。
――少しする妖怪の臭いに関係があるのか……-―
――それとも――
「……行くぞ」
殺生丸はつぎの目的地へ向かうため歩きだした。
畑からじゃがいもを掘り出す。
最近はこういうことに慣れてきてしまった。
だって誰も食料くれないし…。スーパーとか見ないし…。
「ルンルンルン…」
「鈴、さっきからうるさいぞ」と邪見。
「ごめんごめん、つい嬉しくて」
もちろん、盗みのことではない。
殺生丸さまがシロツメクサのネックレスをもらってくれたことが、嬉しくて嬉しくてしょうがない!!
「まったく、浮かれおって。うるさくて敵わん」
私はじゃがいもを邪見に預ける。
「なんじゃ?」
「重くて運べないから持ってて」
「はぁ!? 何を言うとるんじゃ! わざわざ見張りまでしとるわしの気遣いはなしか!!」
「だって邪見も食べるでしょ?」
邪見は殺生丸さまと違って、いつも私と食事をしている。
殺生丸さまはいつも見てるだけなんだよね…。食べる気配ないし。ちゃんと食べてるのかな?
そんなことを悶々と考えていた時だった。後ろから見知った妖気がする――。
「奈落!!!」
ばっと後ろを振り向く。
邪見もさっと人頭杖を構えた。
「久しいな」と奈落が含み笑いをする。
「き、貴様! 今度は何の用じゃ」
「そこの小娘、鈴に用があるだけだ」
――え?――
「どうだ、ここはわしの提案にのらないか」
「てい、あん…」
「そうだ。わしの力となれ。きさまが殺生丸さまたちとつるむ理由もなかろう」
「な!! そんな提案のりません!」
しかし奈落は薄い笑みを浮かべ、余裕の表情をしている。
「まあ聞け。殺生丸さまは真の妖怪。きさまのような人間など、いつでも殺せる。つまりきさまはいつか捨てられる定めだ」
「…」
「それにきさまの本性を知ったらどうなるか…。想像出来ないわけではあるまい」
「っ!!!」
また、私の秘密を! 何故…。
「殺生丸さまはきさまのことなど何も思ってなどいない」
「…」
――殺生丸さま……――
「わしの手をとれ」
――私のことをいつかは――
「わしならきさまを必要としている」
――捨ててしまうの?――
「わた、しは…」
足がガクガクと震える。恐い。また一人になってしまうのが…。とても恐い。
私が陰陽師だと知ったら邪見は…殺生丸さまは私のことを…。
「わしの手をとれ」
――私は――
「私は殺生丸さまの側にいたい!!!」
「――ずいぶんと手の込んだ誘惑だな」
この声と妖気…。
「殺生丸、さま」
殺生丸さまが奈落の後ろにいつの間にか立っていた。
奈落の首には殺生丸さまがこの前手に入れた闘鬼神が向けられている。
「鈴に何の用だ」
「別に危害を加えたわけではありません。ご安心を」
「…」
「ただ小娘を必要としているのは、この奈落だと言っただけでございます」
そう言って奈落は闘鬼神の剣から離れていく。
「本当は連れていくつもりでしたが、今日は退散としましょう」と言って、さっとどこかへ消えてしまった。
「何をされた」
「え!?」
「何をされた」
「あの、特に何も」
殺生丸さまは私のことをじっと見ると、今度は邪見に同じ質問をした。
「奈落は何をしにきた?」
「はい! どうやら鈴を自分の手駒にしたかったようです」
「…」
それっきり殺生丸さまも邪見も黙ってしまった。
―殺生丸視点―
鈴を手駒に…。一体どういうつもりだ、奈落。
そもそも鈴に戦闘能力などないはずだ。だが…鈴にはそれだけの何かがあるということだ。
――少しする妖怪の臭いに関係があるのか……-―
――それとも――
「……行くぞ」
殺生丸はつぎの目的地へ向かうため歩きだした。