主人と僕の旅路 1
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「神楽……」
神楽と名乗った妖怪は、一歩一歩私に近づいて来る。
「あんた、陰陽師なんだって?」
「!!! そ、その話をどこで!!」
「奈落から聞いただけさ」
奈落は私が陰陽師だということを知っている? 一体何故……?
「何故って顔してるねぇ」
「!」
ずばりと思っていることを当てられて、びくりと肩が跳ねてしてしまう。
「あんた、分かりやすいね」
「……私に何の用なの」
「別にあんたに用はないさ。ただ悟心鬼の末路を見届けに来ただけ……」
悟心鬼とは、殺生丸さまの弟が倒した妖怪。そして殺生丸さまは悟心鬼の牙で刀を灰刃坊に打たせたのだ。
「別にあんたをどうこうしようってわけじゃない」
「……」
「今は……だけどね」
とりあえず信じていいのか。それとも罠か。
悩んでいると、別の妖気が近づいて来るのを感じた。
私は急いで懐から手を抜く。
「殺生丸さまっ!!!」
「鈴、動くな」
殺生丸さまは刀を振り、神楽に襲いかかる。……が、神楽は間一髪のところで避けた。
「覚えのある臭いだ。以前私を陥れようとした、……奈落……とかいうくわせ者と同じ……」
「ふうん、あんたが犬夜叉の兄貴の殺生丸かい。やさ男だねぇ」
私はハラハラして二人のやりとりを見る。
「あたしは風使いの神楽。奈落の分身みたいなもんさ」
「分身だと?」
「そう……。そして……あんたの持っている剣に使った、悟心鬼ってやつも……あたしと同じ奈落の分身さ」
神楽の言葉に私は殺生丸さまの腰に目を移す。
そういえば殺生丸さまの持っている刀、腰にさしてるやつと違う。よく分からないけど、ちゃんと手にできたみたい。
「だからどうした。返してくれと奈落が泣きついてきているのか?」
「ふん、奈落の野郎は殺された鬼なんかに未練はねえさ。さっきもそこの娘に言ったけど、あたしは勝手に悟心鬼の末路を見届けに来ただけ……」
そう言って神楽は私をチラッと見て、次に殺生丸さまを見た。
「ねえ……あんた強いんだろ?」
ザワっと風が吹く。
「あんたならもしかすると……奈落を殺せるかもしれないね。もしくは小娘と一緒に戦えば……ね」
「っ!!」
私の反応が大袈裟だったのか、殺生丸さまがこちらを見る。その間に神楽は大きな羽根に乗って空へと舞い上がる。
「その剣はあんたのものだ」と最後に言い残し、神楽は何処かへ行ってしまった。
「うさん臭い女でございますなあ」と邪見がしゃべる。
「鈴」
「は、はい!!」
殺生丸さまにいきなり声をかけられてびっくりしてしまう。
「あの女と何を話していた」
「と、特に何も。その、話している時間も短かったし……」
「……」
殺生丸さまはしばらく黙り混むと、やがて「行くぞ」と言い歩きだした。
「ま、待って。殺生丸さま」
「お待ちくだされ殺生丸……っぶ!」と邪見が転びながらも殺生丸さまの後を追う。
殺生丸さまと歩いていた最中に、ふと思い出した。
「あの、殺生丸さま」
「何だ」
私は着物の袂からシロツメクサでできたネックレスを取り出す。
「これ……」
「何だこれは」
「その……ネックレスです」
本当は冠にしようと思ったんだけど……殺生丸さまに花の冠は、その、ちょっと……ねぇ?
ということで、ネックレスになったのだが。
「ねっくれす……」
殺生丸さまがネックレスをじっと見る。
「これ!鈴!! ねっくれすとは何だ?」と邪見が杖を振りながら尋ねる。
なるほど、妖怪ってネックレスとかしないのか……。
「その首輪?みたいなものです」
「私に首輪をつけろと……」
「ち、ち、違います!」
言い方を間違えた!
殺生丸さまに変な勘違いをされそうなので、慌てて否定する。
「その、飾りなんです。人間は飾りをつけて着飾るのが好きなんです! だか…ら……その……殺生丸さまも好きかと、思って」
「アホか!! 殺生丸さまがそんなものつけるわけがなかろう!!」と邪見がガミガミ怒鳴る。
で、ですよねー。でも、せっかく作ったのにな……。
「うるさい」と殺生丸さまが邪見を踏み潰した。
今日のはいつもより痛そう……。
「……もらおう」
「え……」
私は驚きのあまり身動きが取れなくなる。殺生丸さまは強引に私からネックレスを取った。
「せ、せ、せ、殺生丸さま?」と邪見も踏み潰されながら驚いている。
「……行くぞ」と殺生丸さまはまたまた歩きだした。
結局、殺生丸さまがネックレスをつけてくれることはなかったけれど……。――――殺生丸さま、少しずつだけど私のこと、仲間だと思ってくれているのかな?
神楽と名乗った妖怪は、一歩一歩私に近づいて来る。
「あんた、陰陽師なんだって?」
「!!! そ、その話をどこで!!」
「奈落から聞いただけさ」
奈落は私が陰陽師だということを知っている? 一体何故……?
「何故って顔してるねぇ」
「!」
ずばりと思っていることを当てられて、びくりと肩が跳ねてしてしまう。
「あんた、分かりやすいね」
「……私に何の用なの」
「別にあんたに用はないさ。ただ悟心鬼の末路を見届けに来ただけ……」
悟心鬼とは、殺生丸さまの弟が倒した妖怪。そして殺生丸さまは悟心鬼の牙で刀を灰刃坊に打たせたのだ。
「別にあんたをどうこうしようってわけじゃない」
「……」
「今は……だけどね」
とりあえず信じていいのか。それとも罠か。
悩んでいると、別の妖気が近づいて来るのを感じた。
私は急いで懐から手を抜く。
「殺生丸さまっ!!!」
「鈴、動くな」
殺生丸さまは刀を振り、神楽に襲いかかる。……が、神楽は間一髪のところで避けた。
「覚えのある臭いだ。以前私を陥れようとした、……奈落……とかいうくわせ者と同じ……」
「ふうん、あんたが犬夜叉の兄貴の殺生丸かい。やさ男だねぇ」
私はハラハラして二人のやりとりを見る。
「あたしは風使いの神楽。奈落の分身みたいなもんさ」
「分身だと?」
「そう……。そして……あんたの持っている剣に使った、悟心鬼ってやつも……あたしと同じ奈落の分身さ」
神楽の言葉に私は殺生丸さまの腰に目を移す。
そういえば殺生丸さまの持っている刀、腰にさしてるやつと違う。よく分からないけど、ちゃんと手にできたみたい。
「だからどうした。返してくれと奈落が泣きついてきているのか?」
「ふん、奈落の野郎は殺された鬼なんかに未練はねえさ。さっきもそこの娘に言ったけど、あたしは勝手に悟心鬼の末路を見届けに来ただけ……」
そう言って神楽は私をチラッと見て、次に殺生丸さまを見た。
「ねえ……あんた強いんだろ?」
ザワっと風が吹く。
「あんたならもしかすると……奈落を殺せるかもしれないね。もしくは小娘と一緒に戦えば……ね」
「っ!!」
私の反応が大袈裟だったのか、殺生丸さまがこちらを見る。その間に神楽は大きな羽根に乗って空へと舞い上がる。
「その剣はあんたのものだ」と最後に言い残し、神楽は何処かへ行ってしまった。
「うさん臭い女でございますなあ」と邪見がしゃべる。
「鈴」
「は、はい!!」
殺生丸さまにいきなり声をかけられてびっくりしてしまう。
「あの女と何を話していた」
「と、特に何も。その、話している時間も短かったし……」
「……」
殺生丸さまはしばらく黙り混むと、やがて「行くぞ」と言い歩きだした。
「ま、待って。殺生丸さま」
「お待ちくだされ殺生丸……っぶ!」と邪見が転びながらも殺生丸さまの後を追う。
殺生丸さまと歩いていた最中に、ふと思い出した。
「あの、殺生丸さま」
「何だ」
私は着物の袂からシロツメクサでできたネックレスを取り出す。
「これ……」
「何だこれは」
「その……ネックレスです」
本当は冠にしようと思ったんだけど……殺生丸さまに花の冠は、その、ちょっと……ねぇ?
ということで、ネックレスになったのだが。
「ねっくれす……」
殺生丸さまがネックレスをじっと見る。
「これ!鈴!! ねっくれすとは何だ?」と邪見が杖を振りながら尋ねる。
なるほど、妖怪ってネックレスとかしないのか……。
「その首輪?みたいなものです」
「私に首輪をつけろと……」
「ち、ち、違います!」
言い方を間違えた!
殺生丸さまに変な勘違いをされそうなので、慌てて否定する。
「その、飾りなんです。人間は飾りをつけて着飾るのが好きなんです! だか…ら……その……殺生丸さまも好きかと、思って」
「アホか!! 殺生丸さまがそんなものつけるわけがなかろう!!」と邪見がガミガミ怒鳴る。
で、ですよねー。でも、せっかく作ったのにな……。
「うるさい」と殺生丸さまが邪見を踏み潰した。
今日のはいつもより痛そう……。
「……もらおう」
「え……」
私は驚きのあまり身動きが取れなくなる。殺生丸さまは強引に私からネックレスを取った。
「せ、せ、せ、殺生丸さま?」と邪見も踏み潰されながら驚いている。
「……行くぞ」と殺生丸さまはまたまた歩きだした。
結局、殺生丸さまがネックレスをつけてくれることはなかったけれど……。――――殺生丸さま、少しずつだけど私のこと、仲間だと思ってくれているのかな?