第6話
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一瞬の浮遊感の後、足場を失った体がガクンと落下する。
「きゃ……!」
次の瞬間、右肩を衝撃が襲った。
降下感のかわりに体が左右に揺れ、腕が引っ張られて激痛がはしる。
目を開いて見上げれば、次元が崖から身を乗り出すようにして綾の腕を掴んでいた。
先ほどの衝撃と痛みは、体重分の負荷が肩に集中したためだった。
落下を免れた綾はほっと息をついて、ぶら下がったまま下を見下ろした。
崩れた岩が派手な音を立てて地面に激突し、砕けるのが目に入った。
「ったく、言ったそばからコレだ」
次元がぼやく。
掴まれた腕が力任せに引っ張られた。
引っ張り上げてもらうだけでは申し訳ないので、岩のわずかな突起を足がかりにして這い上がろうとしていると、背中に強い風を感じた。
熱い。
振り向くと、竜の真っ赤な双眸がじっと綾を捉えていた。
強烈な怒りがその目からほとばしっている。
「やめて……!」
「黙ってじっとしてろ、綾! 刺激するな!」
次元の制止も聞かずに綾は竜、否、ルパンに呼びかけた。
「聞いて、ルパン。私の言ってることが分かるわよね? フジコを助けるんでしょ?」
綾の髪が熱風に靡いた。
竜の瞳の中で彼女の金髪がキラキラと光る。
「…………」
鱗の炎がわずかに弱まった。
竜は体勢を変え、小首をかしげるようにして綾を見つめている。
「怒りがおさまった……?」
「お前の髪を見て、助けなきゃならねぇヤツを思い出したんだろ」
2人がほっとしたのもつかの間だった。
ヘリコプターが竜の背後に回り込んで機関砲を向けた。
それに気づいた竜はヘリコプターに向き直る。
「ルパン! 逃げて!」
綾は叫んだ。
「無理だ、奴は避けられない」
次元が険しい顔で言った。
「奴が避ければ、俺たちに当たる」
「そんな!」
ダダダダとヘリコプターの機関砲が火を噴いた。
竜が唸り声をあげる。
吐き出そうとしていた火球が口の中で崩壊し、マグマのように溢れて地面に落ちていった。
「ルパン!」
綾が悲鳴をあげた。
「きゃ……!」
次の瞬間、右肩を衝撃が襲った。
降下感のかわりに体が左右に揺れ、腕が引っ張られて激痛がはしる。
目を開いて見上げれば、次元が崖から身を乗り出すようにして綾の腕を掴んでいた。
先ほどの衝撃と痛みは、体重分の負荷が肩に集中したためだった。
落下を免れた綾はほっと息をついて、ぶら下がったまま下を見下ろした。
崩れた岩が派手な音を立てて地面に激突し、砕けるのが目に入った。
「ったく、言ったそばからコレだ」
次元がぼやく。
掴まれた腕が力任せに引っ張られた。
引っ張り上げてもらうだけでは申し訳ないので、岩のわずかな突起を足がかりにして這い上がろうとしていると、背中に強い風を感じた。
熱い。
振り向くと、竜の真っ赤な双眸がじっと綾を捉えていた。
強烈な怒りがその目からほとばしっている。
「やめて……!」
「黙ってじっとしてろ、綾! 刺激するな!」
次元の制止も聞かずに綾は竜、否、ルパンに呼びかけた。
「聞いて、ルパン。私の言ってることが分かるわよね? フジコを助けるんでしょ?」
綾の髪が熱風に靡いた。
竜の瞳の中で彼女の金髪がキラキラと光る。
「…………」
鱗の炎がわずかに弱まった。
竜は体勢を変え、小首をかしげるようにして綾を見つめている。
「怒りがおさまった……?」
「お前の髪を見て、助けなきゃならねぇヤツを思い出したんだろ」
2人がほっとしたのもつかの間だった。
ヘリコプターが竜の背後に回り込んで機関砲を向けた。
それに気づいた竜はヘリコプターに向き直る。
「ルパン! 逃げて!」
綾は叫んだ。
「無理だ、奴は避けられない」
次元が険しい顔で言った。
「奴が避ければ、俺たちに当たる」
「そんな!」
ダダダダとヘリコプターの機関砲が火を噴いた。
竜が唸り声をあげる。
吐き出そうとしていた火球が口の中で崩壊し、マグマのように溢れて地面に落ちていった。
「ルパン!」
綾が悲鳴をあげた。